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チェリーアイは、
第三眼瞼腺逸脱(だいさんがんけんせんいつだつ)
瞬膜腺脱出(しゅんまくせんだっしゅつ)
瞬膜露出症(しゅんまくろしゅつしょう)
とも呼ばれます。
◆犬のチェリーアイ
犬の目には、上まぶたと下まぶたのほかに、目頭の内側に瞬膜(しゅんまく)と呼ばれる第3のまぶた〔眼瞼(がんけん)〕があります。
瞬膜は、目の表面を物理的に保護したり、瞬きをすることによって分泌した涙を眼の表面に拡げて、角膜を乾燥から保護する働きがあります。
その瞬膜(第三眼瞼)の裏には瞬膜腺(第三眼瞼腺)という腺組織があり、チェリーアイはこの腺が瞬膜の外に飛び出してしまう病気です。
飛び出した腺はさまざまな刺激にさらされ、炎症を起こし、赤く腫れ上がります。
この炎症を起こして丸く腫れ上った状態が、サクランボのようになることからチェリーアイと呼ばれています。
また、この部分が目の結膜や角膜を刺激し、結膜炎や角膜炎が起こることもあります。
チェリーアイは片方の目だけに起こることもありますが、両方の目に起こることもあります。
チェリーアイは通常、生後6ヵ月から2歳くらいの若い犬に多く認められます。
犬種では、コッカー・スパニエル、ビーグル、バセット・ハウンド、ブラッド・ハウンド、ボストン・テリア、ラサ・アプソ、シーズー、ペキニーズなどでよく見られます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150318/17/hal2665/7a/b1/j/o0350014913248554396.jpg?caw=800)
◆チェリーアイの症状
・片側または両側のまぶたの内側が、突出して赤く腫れ上がる
・目を気にして前足でこすったり、引っかいたりする
・眩しそうに目を細める
・まばたきの回数が増える
・目の充血
・涙や目やにがみられる(腫れた第三眼瞼の刺激のため)
・角膜や結膜に炎症を起こす
チェリーアイになると、飛び出した瞬膜が外部からの刺激により炎症を起こして、慢性的な不快感をもよおします。
気になって犬が自分でこすったりしているうちに結膜炎や角膜炎など他の眼疾患を引き起こすこともあります。
細菌感染を併発すると、瞬膜が本来の大きさの数倍に膨れることも珍しくありません。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150318/17/hal2665/21/0f/j/o0585048913248554408.jpg?caw=800)
◆チェリーアイの原因
瞬膜腺(第三眼瞼腺)は、通常は結合組織によって眼窩骨膜(がんかこつまく)という、目の周りにある骨の膜にしっかりとつなぎとめられています。
しかし、先天的にこの腺と骨膜とをつなぎとめる力が弱くなっている場合は、チェリーアイを発症しやすくなります。
先天的な原因によるものは、1歳以内の子犬など比較的若いうちから発症することが多いようです。
また、先天的な原因以外にも、目やその周囲に外傷を負ったり、目の奥に腫瘍があった場合などにもチェリーアイを起こすことがあります。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150318/17/hal2665/7e/46/j/o0403028513248554420.jpg?caw=800)
◆チェリーアイの治療
飛び出している部分が小さい軽度の場合では、抗炎症薬の点眼をしたり、ピンセットや手で押し戻す処置があります。
飛び出した部分が大きい場合や、小さくても再発をくり返す場合などは、外科手術で飛び出した第三眼瞼腺を元の正常な位置に戻して、縫い合わせるのが一般的です(整復)。
第三眼瞼腺は涙のほぼ半分を作っているとても大切な組織なので、基本的には切除手術は行いません。
これを取ってしまうと、涙が足りなくなってドライアイになってしまう可能性があります。そのため、瞬膜腺と、涙の導管は傷つけないように整復する必要があります。
基本的にチェリーアイは「切る」ものではなく「戻す」ものです。
急性で軽度のチェリーアイは予後は良いことが多く、慢性で重度のチェリーアイは再発を繰り返すことがあり、慢性的な炎症によってすでに第三眼瞼腺の涙腺としての機能が低下している場合があります。
このような場合はドライアイを起こしやすくなっているため、手術による整復に加えて、術後もドライアイの治療が必要となってくることがあります。
チェリーアイには特別な予防方法はありません。軽度での治療開始が、その後の予後を良好なものとします。
目に違和感があり、こすったりしているうちにチェリーアイを引き起こしてしまうこともあるため、軽度の結膜炎などでも早めに受診してしっかり治療しましょう。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
目の病気の記事
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チェリーアイは、
第三眼瞼腺逸脱(だいさんがんけんせんいつだつ)
瞬膜腺脱出(しゅんまくせんだっしゅつ)
瞬膜露出症(しゅんまくろしゅつしょう)
とも呼ばれます。
◆犬のチェリーアイ
犬の目には、上まぶたと下まぶたのほかに、目頭の内側に瞬膜(しゅんまく)と呼ばれる第3のまぶた〔眼瞼(がんけん)〕があります。
瞬膜は、目の表面を物理的に保護したり、瞬きをすることによって分泌した涙を眼の表面に拡げて、角膜を乾燥から保護する働きがあります。
その瞬膜(第三眼瞼)の裏には瞬膜腺(第三眼瞼腺)という腺組織があり、チェリーアイはこの腺が瞬膜の外に飛び出してしまう病気です。
飛び出した腺はさまざまな刺激にさらされ、炎症を起こし、赤く腫れ上がります。
この炎症を起こして丸く腫れ上った状態が、サクランボのようになることからチェリーアイと呼ばれています。
また、この部分が目の結膜や角膜を刺激し、結膜炎や角膜炎が起こることもあります。
チェリーアイは片方の目だけに起こることもありますが、両方の目に起こることもあります。
チェリーアイは通常、生後6ヵ月から2歳くらいの若い犬に多く認められます。
犬種では、コッカー・スパニエル、ビーグル、バセット・ハウンド、ブラッド・ハウンド、ボストン・テリア、ラサ・アプソ、シーズー、ペキニーズなどでよく見られます。
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◆チェリーアイの症状
・片側または両側のまぶたの内側が、突出して赤く腫れ上がる
・目を気にして前足でこすったり、引っかいたりする
・眩しそうに目を細める
・まばたきの回数が増える
・目の充血
・涙や目やにがみられる(腫れた第三眼瞼の刺激のため)
・角膜や結膜に炎症を起こす
チェリーアイになると、飛び出した瞬膜が外部からの刺激により炎症を起こして、慢性的な不快感をもよおします。
気になって犬が自分でこすったりしているうちに結膜炎や角膜炎など他の眼疾患を引き起こすこともあります。
細菌感染を併発すると、瞬膜が本来の大きさの数倍に膨れることも珍しくありません。
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◆チェリーアイの原因
瞬膜腺(第三眼瞼腺)は、通常は結合組織によって眼窩骨膜(がんかこつまく)という、目の周りにある骨の膜にしっかりとつなぎとめられています。
しかし、先天的にこの腺と骨膜とをつなぎとめる力が弱くなっている場合は、チェリーアイを発症しやすくなります。
先天的な原因によるものは、1歳以内の子犬など比較的若いうちから発症することが多いようです。
また、先天的な原因以外にも、目やその周囲に外傷を負ったり、目の奥に腫瘍があった場合などにもチェリーアイを起こすことがあります。
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◆チェリーアイの治療
飛び出している部分が小さい軽度の場合では、抗炎症薬の点眼をしたり、ピンセットや手で押し戻す処置があります。
飛び出した部分が大きい場合や、小さくても再発をくり返す場合などは、外科手術で飛び出した第三眼瞼腺を元の正常な位置に戻して、縫い合わせるのが一般的です(整復)。
第三眼瞼腺は涙のほぼ半分を作っているとても大切な組織なので、基本的には切除手術は行いません。
これを取ってしまうと、涙が足りなくなってドライアイになってしまう可能性があります。そのため、瞬膜腺と、涙の導管は傷つけないように整復する必要があります。
基本的にチェリーアイは「切る」ものではなく「戻す」ものです。
急性で軽度のチェリーアイは予後は良いことが多く、慢性で重度のチェリーアイは再発を繰り返すことがあり、慢性的な炎症によってすでに第三眼瞼腺の涙腺としての機能が低下している場合があります。
このような場合はドライアイを起こしやすくなっているため、手術による整復に加えて、術後もドライアイの治療が必要となってくることがあります。
チェリーアイには特別な予防方法はありません。軽度での治療開始が、その後の予後を良好なものとします。
目に違和感があり、こすったりしているうちにチェリーアイを引き起こしてしまうこともあるため、軽度の結膜炎などでも早めに受診してしっかり治療しましょう。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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