犬の椎間板ヘルニア 1 | 柴犬オーナーハルの犬の健康ブログ

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 今回は、特に胴が長く手足が短い犬種に起こりやすい椎間板ヘルニアについてです。


◆犬の椎間板ヘルニア
 脊椎(背骨)は一つ一つの短い骨が連なって形成されています。
その短い骨と骨の間でクッションの役割をしているのが椎間板です。

椎間板は、クッションの外側に相当する繊維輪(せんいりん)と、
クッションの中身に相当する髄核(ずいかく)と呼ばれるゼリー状の組織から構成されます。

この椎間板は脊椎にかかる圧力を分散してくれるとても大切なものですが、
老化、外傷、激しい運動、遺伝的素因…

などの原因によって椎間板が変性して突出(ヘルニア)することで、
脊椎の上にある太い神経(脊髄)を圧迫してしまいます。

突出した椎間板が脊髄を圧迫することで痛みや麻痺といった神経症状が生じます。

椎間板は首から腰にいたる全ての背骨に挟まっているので、
頚部、胸部、腰部など基本的にどの部位でもヘルニア発症の可能性があります。





◆軟骨異栄養性犬種
 軟骨異栄養性犬種というのは犬種として軟骨の変性が起こりやすい体質を持っています。

ダックスフンドやフレンチブルドック、コッカースパニエルなど、
人為的に可愛く品種改良された結果だと考えられています。

この犬種では椎間板の内部にある「椎間板物質(髄核)」の変性が起こり、その結果椎間板ヘルニアになりやすいと言われています。

日本で一番多く飼育されている軟骨異栄養性犬種はミニチュアダックスフンドです。

もともと椎間板ヘルニアになりやすい体質のミニチュアダックスフンドはちょっとしたきっかけで発症します。多くの場合は体質が原因です。

ダックスフンド以外の軟骨異栄養性犬種は、
ビーグル、 プードル、シーズー、パグ
ペキニーズ、コッカースパニエル
フレンチブルドッグ、ウェルシュ・コーギー
…などです。

これらも椎間板ヘルニアになりやすい犬種で、
これらの犬種では若齢期(2~7歳頃)から発症する傾向にあります。

 軟骨異栄養性犬種は、もともと手足が極端に短く産まれてくる遺伝子をもっている犬種です。

この犬種は椎間板の早期変性を起こしやすいため、一般的には老齢で発生する椎間板ヘルニアが若いうちに発生しやすくなってしまうことがあります。

通常、椎間板ヘルニアは一番負担をかけてしまっている所にでるので、その病変部位は1~多くて2~3ヶ所ですが、

軟骨異栄養性犬種では何ヶ所もの椎間板が同時に変性して症状を起こしたり、
外科手術で治しても別の箇所がまたヘルニアを起こしたりします。





椎間板ヘルニアのグレード
 グレードが大きくなるにつれて椎間板ヘルニアの症状が重くなります。

グレード1
「キャン」とないて痛そうにしている。
背中を丸めて震えている。
あまり歩きたがらないが、歩こうと思えば歩くことはできる。

グレード2
歩くことはできるが爪をすって歩く。
足が突っ張ったロボットのような歩き方をする。
歩くときにナックリング(※)をしている。

(※ ナックリング)
・フラフラしながら歩き、足の運びが悪い
・足の裏を地面につけず、足の甲をつけた状態で歩く
・足先、爪をすって歩く
           
グレード3
背中を丸めて前足だけであるく。
足を交差してクニャクニャ腰を振って歩く。
お尻の皮膚をつねっても感じていない。

グレード4
後ろ足が全く動かず前に伸ばしたまま。
その場でおしっこをしてまう。
指先の痛みは感じている。

グレード5
後ろ足は全く動かない。
指先をつねっても痛みを感じない
(足をひっこめるだけで平気な顔をしている)。





 次回は椎間板ヘルニアの症状や原因、予防法や治療についてです。

最後までお読み頂きありがとうございました。




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