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今回は原因や症状に、結膜炎と似たところがある角膜炎についてです。
◆犬の角膜炎
結膜炎がまぶたの内側の粘膜である結膜に炎症が起きる病気なのに対して、
角膜炎とは黒目の部分を覆っている透明な膜である角膜に、炎症が発生した状態です。
炎症が軽い場合はあまり痛みは強くありませんが、炎症が広範囲に及ぶと、角膜潰瘍などでかなり激しい痛みが生じ、まぶたが痙攣を起こすこともあります。
黒目を覆う角膜の表面が白濁し、盛り上がっている状態になった場合には、かなり症状が悪化した状態です。
炎症の発生部位によって表層性、深層性、潰瘍性などの分類があります。
角膜は５つの層からできています。そして、どの層にどの程度の炎症ができているかで病名も違います。
表層性角膜炎
角膜の表層（角膜上皮およびその下の浅い部分）の炎症
深層性角膜炎
表層性よりもさらに深い部分の炎症
潰瘍性角膜炎（角膜潰瘍）
炎症が角膜の深層部までおよんで潰瘍になったもの
その他。
犬種では、シー・ズー、パグ、チワワ、フレンチブルドッグ、ペキニーズ、狆…などの、
目が大きく鼻が短い犬種は、目が乾きやすいという性質の他、匂いを嗅いだりする時に目を傷つけやすいため、角膜炎が多く起こるといわれています。
◆角膜炎の症状
犬の角膜に炎症が起きると犬はかなり激しい痛みを感じるため、痛む目を気にする動作を繰り返すようになります。
主な症状は、
・激しい痛み
・足で目をこすろうとする
・目を床や壁にこすりつけようとする
・目を閉じたままでいるようになる
・まばたきが多くなる
・涙が多くなる
・目ヤニが多くなる
・白目が充血する
・角膜が白く濁る
・光を眩しがる
・目をショボショボさせて、パッチリ開かなくなる
・角膜表面に血管が伸びてくる（血管新生）
角膜炎が重度な場合、多くは透明な角膜が白く濁り、症状が長期に及ぶと正常な角膜には存在しない血管が生じます。これを血管新生といいます。
◆角膜炎の原因
角膜炎の原因は、外傷性と非外傷性に分けられます。
外傷性の原因には、
・目に異物が入る
・シャンプーなどの化学的刺激
・目を強くこする
・まぶたの周りの毛やまつ毛が目にあたる
・木の枝などで目を引っかく
・遊んでいる時に、他の犬の足や歯が当たる
・事故やケンカによる傷
などの物理的刺激があり、これらの刺激で角膜に傷がつき、炎症が起こります。
非外傷性の原因には、
・細菌やカビ、ウイルスが目に入って増えてしまう
・犬ジステンパーや犬伝染性肝炎などの感染症
・アレルギー疾患
・代謝異常による障害
・免疫介在性疾患などから併発して起こる
・結膜炎や緑内障など、他の眼の病気が原因となり起こる
・涙が少ない
・ビタミン不足
などがあります。
◆角膜炎の治療や予防
犬の角膜炎の治療には、数種類の点眼薬を用いて内科療法をします。
原因が外傷性のものなのか、非外傷性のものなのかを突き止めて、取り除くことが先決になります。
非外傷性の角膜炎の場合には、その治療も同時に行われます。
角膜潰瘍など重症になった場合は、保護用コンタクトの装着や外科的手術が必要になってくることもあります。
治療がうまくいって角膜炎そのものは治っても、角膜の表面が白や黒に濁ったままになってしまうことがあります。
早期に治療を行えば、これを防ぐこともできるので、早期発見、早期治療を心がけましょう。
また、眼の痛みや痒みが強い場合には、眼をこすったり、引っ掻いたりしないように、エリザベスカラーを装着して眼を保護することもあります。
そして、常に目ヤニは除去して、目の周りが涙で濡れていたらその都度拭いてあげるなど、常に目の周りは清潔に保つ事が眼病予防につながります。
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角膜炎は、放置するとワンちゃんの視力が低下したり、時には失明することもある病気です。
日ごろから愛犬の目をよく観察し、目を気にする仕草を見せたり、異常があったらすぐに獣医師の診察を受けるようにしましょう。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
【関連記事】
⇒最もよく見られる犬の眼病【結膜炎】
⇒失明する病気でいちばん多い！犬の【白内障】１
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今回は原因や症状に、結膜炎と似たところがある角膜炎についてです。
◆犬の角膜炎
結膜炎がまぶたの内側の粘膜である結膜に炎症が起きる病気なのに対して、
角膜炎とは黒目の部分を覆っている透明な膜である角膜に、炎症が発生した状態です。
炎症が軽い場合はあまり痛みは強くありませんが、炎症が広範囲に及ぶと、角膜潰瘍などでかなり激しい痛みが生じ、まぶたが痙攣を起こすこともあります。
黒目を覆う角膜の表面が白濁し、盛り上がっている状態になった場合には、かなり症状が悪化した状態です。
炎症の発生部位によって表層性、深層性、潰瘍性などの分類があります。
角膜は５つの層からできています。そして、どの層にどの程度の炎症ができているかで病名も違います。
表層性角膜炎
角膜の表層（角膜上皮およびその下の浅い部分）の炎症
深層性角膜炎
表層性よりもさらに深い部分の炎症
潰瘍性角膜炎（角膜潰瘍）
炎症が角膜の深層部までおよんで潰瘍になったもの
その他。
犬種では、シー・ズー、パグ、チワワ、フレンチブルドッグ、ペキニーズ、狆…などの、
目が大きく鼻が短い犬種は、目が乾きやすいという性質の他、匂いを嗅いだりする時に目を傷つけやすいため、角膜炎が多く起こるといわれています。
◆角膜炎の症状
犬の角膜に炎症が起きると犬はかなり激しい痛みを感じるため、痛む目を気にする動作を繰り返すようになります。
主な症状は、
・激しい痛み
・足で目をこすろうとする
・目を床や壁にこすりつけようとする
・目を閉じたままでいるようになる
・まばたきが多くなる
・涙が多くなる
・目ヤニが多くなる
・白目が充血する
・角膜が白く濁る
・光を眩しがる
・目をショボショボさせて、パッチリ開かなくなる
・角膜表面に血管が伸びてくる（血管新生）
角膜炎が重度な場合、多くは透明な角膜が白く濁り、症状が長期に及ぶと正常な角膜には存在しない血管が生じます。これを血管新生といいます。
◆角膜炎の原因
角膜炎の原因は、外傷性と非外傷性に分けられます。
外傷性の原因には、
・目に異物が入る
・シャンプーなどの化学的刺激
・目を強くこする
・まぶたの周りの毛やまつ毛が目にあたる
・木の枝などで目を引っかく
・遊んでいる時に、他の犬の足や歯が当たる
・事故やケンカによる傷
などの物理的刺激があり、これらの刺激で角膜に傷がつき、炎症が起こります。
非外傷性の原因には、
・細菌やカビ、ウイルスが目に入って増えてしまう
・犬ジステンパーや犬伝染性肝炎などの感染症
・アレルギー疾患
・代謝異常による障害
・免疫介在性疾患などから併発して起こる
・結膜炎や緑内障など、他の眼の病気が原因となり起こる
・涙が少ない
・ビタミン不足
などがあります。
◆角膜炎の治療や予防
犬の角膜炎の治療には、数種類の点眼薬を用いて内科療法をします。
原因が外傷性のものなのか、非外傷性のものなのかを突き止めて、取り除くことが先決になります。
非外傷性の角膜炎の場合には、その治療も同時に行われます。
角膜潰瘍など重症になった場合は、保護用コンタクトの装着や外科的手術が必要になってくることもあります。
治療がうまくいって角膜炎そのものは治っても、角膜の表面が白や黒に濁ったままになってしまうことがあります。
早期に治療を行えば、これを防ぐこともできるので、早期発見、早期治療を心がけましょう。
また、眼の痛みや痒みが強い場合には、眼をこすったり、引っ掻いたりしないように、エリザベスカラーを装着して眼を保護することもあります。
そして、常に目ヤニは除去して、目の周りが涙で濡れていたらその都度拭いてあげるなど、常に目の周りは清潔に保つ事が眼病予防につながります。
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角膜炎は、放置するとワンちゃんの視力が低下したり、時には失明することもある病気です。
日ごろから愛犬の目をよく観察し、目を気にする仕草を見せたり、異常があったらすぐに獣医師の診察を受けるようにしましょう。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
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