さて、今日は東京2020オリンピックボランティアで使用したMIRAIと言う車について書こうと思います。
どうやらMIRAIはTOYOTAに殆ど返却された様です(TOYOTAからリース)
その代わりにアクセシブルカー(福祉車両、たぶんヴォクシーだと思います)が配備されるようです。
今日の記事は車に関する事ですので興味が無い方はスルーして下さい。
たぶん、MIRAIはあまり出回っていないのでご存じないかと思います。
MIRAIはFCVと呼ばれる水素を燃料とした電気で走る車(燃料電池車)です。
TOYOTAのHPに細かく書かれています。
つまり、外の空気(酸素)を取り込んで、水素燃料と化学反応を起こし
そこで得た電気を電池にため込んで動力として使うものです。
車体寸法は
全長4850mm 全幅1815mm 全高1535mmと
ちょうどカムリと同じ様なサイズ感です。
車重は1860kg
パワーは154ps トルクは34.2kgf・m
こちらが正面から撮った写真
TOKYO 2020仕様なので悪いことは出来ません(笑)
横から撮ると
こちらもフロントからリアにかけて大きなシールが貼られており、絶対悪さ出来ません(笑)
内装ですが、
シートは本革張りで、シート調整はモーターによる自動調整
(エンジンを切ると後方にスライドして乗降しやすくなっており、逆にエンジンをかけると
前回のシートポジションを記憶しており、勝手に元の位置に戻ってくれます)
ステアリング回りにはボタンがイッパイあり、ハンズフリー通話やAUDIO操作もステアリングから操作出来ます。
さらに優れものはレーダークルーズコントロール
意外に高速道路を使う機会が多かったので、このレーダークルーズコントロールは便利でした。
この車幾らかと言うと700万円だそうです(汗)
フル装備、本革張り等考えると致し方無いと思います。
実際に走った感想ですが、
自動車の快適性を推し量る上での一つの基準と言われるNVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)
ノイズ(騒音)・・・遮音性・密閉性が高く無音の世界に近いです。
バイブレーション(振動)・・・エンジンではなく、モーターで動くのとFFの為にドライブシャフトが無く、振動も皆無
ハーシュネス・・・きしみ音などもなく非常に剛性が高いと感じました。
また、EV車と同じ様にゼロからのスタートが音も無く猛然と加速するのが面白かったです。
感覚的にはガソリン車の3Lクラスの加速と同じ様な感じでしょうか?
しかも、どの速度域でもリニアに加速するのも面白かったです。
ただ足回りがダメで700万円もするのに前輪駆動(FF)でプアーな足回り(ダブルウィッシュボーン等複雑な構造ではない)
しかもサスペンションがソフトに出来ているので、アンダーステア(思い描いているラインよりも外側に膨らんでしまう現象)が強く、実際にゲストをお送りした後、活動拠点に戻る途中深夜の閑散とした首都高のちょっとしたタイトなカーブを
「ゆわ(PCのキーボードで確認してください・・・笑)km/h」
で進入したら外側にはらみそうになり焦りました(汗)
燃費ですが、水素満タンで約500km走ります。
これはEV車よりも良い数字ではないでしょうか?
EV車は以前レンタカーで借りた事がありますが、思いっきり加速したり、巡航速度を速くしたら見る見るうちに航続可能距離(満充電で300㎞位だったと思います)が減っていくのを目の当たりにしましたが、
このMIRAIは結構意地悪な運転をしても燃費にあまり影響はありませんでした。
(もちろん、ゲストを乗せていない状態での話です)
燃料代はガソリンと変わらずメーターが1/4から満タンにして5,500円前後(1kgあたり1100円で5kg位入りました)
燃料を満タンにするまではガソリン車と変わらず3分程度でした。
EVですと、急速充電でも80%充電するのに20分ほど掛かる事を考えると使い勝手は良さそうです。
問題は水素ステーションが少ない事。
オリンピック開会式後は大会専用として都内の水素ステーションは24時間営業しておりましたが、
その前はほとんどが17時で閉店、危うくガス欠になりそうな事もありました。
現時点では水素ステーションが近くにあり、通勤等に使う様な用途以外は難しそうです。
これから水素ステーションが全国展開され高速道路にも設置される様な形になれば、もう少し使い勝手が良くなるかも知れません。
これからの車ですね。
尚、新しいMIRAIが最近発売された様で、後輪駆動(FR)、サスペンションもマルチリンクと複雑な構造になり
初期型の問題点は大幅に改善されていると思います。
おしまい