日曜発酵愚民のブログ

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日々の発酵活動と、日本酒やその他発酵食品について。

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お久しぶりです。

百舌鳥・古市古墳群が世界文化遺産に登録されので、

本日は、古市古墳群でも一際大きい仲哀天皇陵近くの酒蔵に、

お酒を買いに行きました。

この蔵のお酒は、大阪でもなかな売っているお店がなくて、

何度もおとずれています。最初に行った時の記事

 

今回は、蔵の奥様が応対してくださって、

オイラが、”世界遺産で盛り上がりそうですね”と尋ねると、

”堺ほど盛り上がって無いかな~”なんて言っていた、

奥様の着ているTシャツには古市古墳群がデザインされたものでした。

 

仲哀天皇陵をぐるっと回ったのですが、

駐車スペースも観光バスが止まれそうな場所もない。そんな場所です。

古墳の堀には現役の水路が在り、

古墳が今でもこの地域の大切な生きたインフラなんだと気付かされます。

 

百舌鳥古市古墳群の地域と重なるエリアについて、

オイラは、大阪を東西に貫く醸造エリアと称して(勝手に)、

”中河内に蔵はあったのか”というテーマでブログを書いていましたが、

世界遺産に登録されたことを機に、

テーマを”世界遺産が教える古の醸造地”に変更し、ボチボチ更新していきたい所存です。

いまさら感満載ですが、昨年秋の正暦寺の話!

前回シャンティCOCOさんからコメントいただいていながら、

お返しできず、ごめんなさい。

シャンティさんからは7年前より宿題を頂いていた、鉄と湧水について、

 

宿題を整理すると、

①人は鉄分jが不足しがちで鉄補給剤が出回っているのに、湧水の鉄分は問題になるのか?

②鉄分多い水はどう扱われていたのか?

③正暦寺の酒造ではどんな水が実用的に使われていたのか?

についてです。

 

 

①人は鉄分が不足しがちで鉄補給剤が出回っているのに、湧水の鉄分は問題になるのか?
 水質基準で鉄の量に関して、0.3㎎/ℓ以下、マンガンの量に関して0.05㎎/ℓと省令で規定されています。(1)
鉄、マンガン共に人間にとって必須の元素で、1日必要摂取量は鉄で約10㎎でマンガンで4㎎です。(2)
この量は、水道水だけで摂取しようとすると鉄で33ℓ、マンガンで80ℓの水を飲むことになり、
まぁ無理なので、食事で摂取出来なければ不足しがちになるようです。


基準が設けられている理由は、
 鉄の場合、水道水に多量に含まれると、味が悪くなったり、洗濯物にシミを付けたりします。基準値は、水道水の味を悪くしない量及び洗濯物へシミを付けない量として設定されています。
 マンガンの場合は、水道水中に多量に含まれると黒く色が着きます。多量に長期間摂取すると慢性中毒として不眠、感情障害など、急性中毒として神経症状、全身けん怠感などの症状があらわれます。基準値は、水道水が黒色にならない量として設定されています。(2)

チョット多く鉄分が含まれていても、身体には余り影響が無く生活がちょっと不自由になる位ですが、
湧水に鉄が多く含まれると、途中でその鉄分が酸化し水に溶けない水酸化鉄となり堆積物として付着し目詰まりを起こし道路脇の法面を保護している補強土の崩を壊起こしたり(3)と、管の目詰まりの原因になっています。

 肝心のお酒においては、麹の造り出す物質と鉄が結合して、日本酒の色や香味を悪くするそうです。
麹を使う日本酒の独特の問題かもしれませんね。、麹と鉄の相性は悪いようです。


 詳しく引用すると、鉄は麹菌の生産するペプチド性のシデロフォア(細胞が外界から鉄を取り込むための化合物)である無色のデフェリクリシンと結合して赤褐色のフェリクリシンとなり,清酒の着色の原因となる。また、清酒は日光により着色が生じるが、マンガンにはこの着色を促進する作用がある。このため醸造用水において許容されてる鉄及びマンガンの濃度はどちらも0.02ppm以下で、それぞれ「含まないことが望ましい」とされている。国内の水道水における水質基準値は鉄は0.3ppm 以下、マンガンは0.05ppm以下であり、したがって醸造用水で許容される鉄やマンガン濃度の上限値は、水道水のものよりも厳しい。さらに,マンガンと鉄はアミノカルボニル反応の触媒となり,清酒の着色を促進する。したがって,清酒醸造において使用される醸造用水は,着色防止のために鉄・マンガン含量が少ない水が要求される。(4)
 麹と鉄が相性が悪いと書きましたが、、、
月桂冠ではそれを逆手にとって鉄化合物であるフェリクリシンを鉄補給剤として商品化を考えている??様です。(5)
フェリクリシンはフィチン酸,タンニン酸あるいはカテキンといった鉄吸収を阻害する成分との反応性が低く、吸収阻害されにくい鉄素材である(6)と結構、有望そうです


②鉄分多い水はどう扱われていたのか?
 江戸時代から、いわゆる「カナケ抜き」の方法として、シュロ(棕櫚)の幹の皮を用いる方法が生活の知恵として知られていました。樽等に詰めた繊維状のシュロの皮の表面に鉄バクテリアが繁殖して、鉄が吸着します。これと細砂を濾材として組み合わせて鉄を除きます。但し、マンガンの除去はこの方法では、不溶化が困難なため出来ません(7)

 大阪摂津市で平成8~9年に60~80歳代に「昔の暮らしの様子」を聴き取りした中にも、飲料水は主として井戸。カナケがある場合は壷に砂やシュロや木炭を敷いて、こして飲んだ。仲間井戸(共同使用)もあった。とあり、戦前くらいまでは一般的だったようです。(8)

水を空気に晒してしばらく鉄分が酸化して沈殿するのを待つ、曝気なんかも一般的な方法でしょうけど。。。江戸以前はどうだったんでしょ?


③正暦寺の酒造ではどんな水が実用的に使われていたのか?
 寺に残る書物には、この井戸を使いなさいと云った指定が残されていると、寺の関係者から聞いた記憶があります。なので、古くから水質の違いよる発酵差違を観察していたんだ思います。

 

 現在では、正暦寺より上流で茶畑や田畑がありその農業排水が川に流れ込んでいるため、この寺の湧水の多くは飲料に適していません。それでも、飲料になる清水が残されていて、それを仕込み水にしているそうです。
その清水は毎年4月18に執り行う薬師会式の際、御祈祷して希望者に配られるとの事です。(9)

 

赤字以外はほぼコピペでごめんなさい。愚昧な文章よりも賢人たちの文章の紹介
引用
(1)厚生労働省HP 水質基準項目と基準値(51項目) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/kijun/kijunchi.html 

(2)広島市水道局HP 水質基準項目(51項目) 用語解説 鉄及びその化合物 マンガン及びその化合物
   http://www.water.city.hiroshima.jp/quality/basis/basis01_term.html#35

(3)土木資材に対する水酸化鉄の付着メカニズムに関する検討
  地盤工学会 北海道支部 技術報告集 第55号 平成27 年1月 於室蘭市
  http://jgs-hokkaido.org/pastweb/tech-rep-pdf/55/papers/39.pdf

(4)鈴木市郎ら 微生物群集を用いたバイオフィルトレーションによる地下水からの除鉄・除マンガン
   日本醸造協会誌第104巻第6号2009  P407はじめに
  https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan/104/6/104_405/_article/-char/ja

(5)公開特許公報(A)_鉄補給剤及びその利用
  https://biosciencedbc.jp/dbsearch/Patent/page/ipdl2_JPP_an_2005006829.html 

(6)入江元子 醸造微生物を活用する食品素材開発
  生物工学会誌 – 91巻11号(2013)P631
  https://www.sbj.or.jp/sbj/sbj_vol91_no11.html

(7)日本地下水学会HP よくある質問(FAQ)
   井戸水に含まれる鉄やマンガンを除去する「カナケ抜き」という方法について教えて下さい。
   http://www.jagh.jp/jp/g/activities/torikichi/faq/86.html
 
(8)摂津市教育委員会生涯学習課 「摂津市域昔の暮らし《聞き取りのまとめ》」P16
   https://www.city.settsu.osaka.jp/material/files/group/43/mukasinokurasi.pdf

(9)大本山 正暦寺HP 薬師会式
  http://shoryakuji.jp/event/event5.html

 

大変ご無沙汰しております。愚民です。

DCF00557.jpg
艶めくリッチ!

がまん出来ず呑んじゃったビックリマーク
ちょっと甘めで円熟した味わい。
後味に軽くやさしい酸が官能的!

グラマラスなデコルテを彷彿させる。
が、ぽっちゃりにならずに済んでるのは、アル添効果か?

天正年間に描かれた正暦寺の絵図をもとに、

散策の模様の続きです。テーマは”水を求めて”であります。


 

③のエリア

この場所は”いこいの広場”となってっていますが。。。。

”ゆっくり座ってお弁当を”てなことは難しそうです。

量は豊富ではないですが、、、水が滲み湧いているのです。

鉄分が多いようで赤茶けた水です。

 

 

⑥のエリア

本堂の裏手には、水がわいています。

裏山ののり面の付け根に石で組まれた穴があり、そこからポコポコと湧いています。

ここもどうやら鉄分が多いようです。

本堂の裏山には鉄分が多いのでしょうか?

 

⑦のエリア

本堂に上がる石段の途中に井戸をがあります。

 

正暦寺は、いろんな場所から水が湧きその水質も多様なようです。

 

 

 

天正年間に描かれた正暦寺の絵図をもとに、

散策の模様の続きです。テーマは”水を求めて”であります。

 

①のエリア

このエリアは現在、駐車場であったり、1月に酒母造りが行われている場所です。

今年の夏に訪れた際に道路上のアスファルトの割れ目から水が湧き出てる様子の再確認んです。

今回は、流れ出てはいませんでしたが、水が染み出ているようです。

駐車場の警備をしている寺の関係者に確認すると、、、

どうやら、水の湧いている処のようです。この寺は結構、そこらじゅうから水が湧いているとのことです。

 

 

 

 

②のエリア

薬師堂、薬師院、三重塔があった場所です。

図に出ている道もちゃんと確認できます。

と言っても、石垣の間を極々少量ながら清らかな水の流れる沢ですが、、、

沢をたどると、

山林の中で、ポッカリとあいた小さな穴から水が湧き出てリルではありませんか!

手前に見える肥料袋は土嚢として使われ、水の源の目印のようです。

薬に関係した信仰施設が集中していることから、古くから守られてきた水の源なのでしょう。

辺りを見渡すと、

山林の中に綺麗に平坦にされた敷地が残っています。

今では、フユイチゴと誰も食わないマムシグサが印象的な静かな場所です。