小学校三年生で、転校生に片思いをした。
走るのが速くて、バスケが上手くて、リーダーシップとれるタイプの男の子だった。
もちろん、モテるタイプで、ずっと好きだった。
だけど、中学あがるタイミングで、市外に行ってしまった。
私も中学時代は、デブブスで、勉強と部活とピアノと読書くらいで、恋なんてしなかったというか、まだ彼を好きだった。
高校に入って激痩せして、好きな人もできたけど、やっぱり、まだ、あの小学校の時に好きだった彼を、まだ、忘れてなかった。
そんな大学生になったある日、新聞にたくさんの赤ちゃんの写真が載ってた。
彼と同じ姓の赤ちゃんがいた。
よく見ると、父親の名前は、彼だった。年齢も住所も同じだった。
悲しかったけど、涙なんて出てこなかった。
ただ、空虚な気持ちになった。
祖母と妹と新しいお茶カフェに行ったけど、お供に出されたトマトでできたひんやりしたゼリーみたいなそのお菓子の味すら、よくわからなかったということを覚えている。
待ってた。
だけど。
20歳の時だった。
あとで、デキ婚だったと聞いた。
それまでも複数人の女の子と付き合ってるくらいモテモテだったらしい。
30歳になった時、mixiで彼と思しき人物に会った。
彼かどうか知りたくて、
メッセージを送ってみた。
彼だった。
奥さんに隠れて借金してて、お金を貸してほしいと言われた。
振り込もうとしたけど、当時、うつで退職せざるを得ず、無職だったから、やっぱり、やめといた。