新型インフルエンザ21「ワクチン初出荷:新型インフルエンザ 」 | 脱奴隷小児科医の刹那主義

新型インフルエンザ21「ワクチン初出荷:新型インフルエンザ 」

 連休の中日ですが、いかがお過ごしでしょうか?

 多くのコメントありがとうございました。

 

 相変わらずインフルエンザは蔓延していますね。

 ご存じの方も多いと思いますが、インフルエンザ迅速検査のおさらいを・・

 まず、この検査は100%正確な検査ではありません。

 インフルエンザに罹患していても、簡易検査で陽性が出る確率は70~80%程度と言われています。
 (発熱後1~2日以内で)

 また簡易検査で陰性であったからと言って、100%インフルエンザを否定することはできません。

 また、発熱してからの検査するまでの時間が短いと、陰性の結果が出る可能性が高くなります。

 それは感染してからインフルエンザウイルスが増殖して、簡易検査に引っ掛かってくるまでウイルス量が
 増えるまでに時間がかかるためです。

 推奨されているのは、発熱してから24時間ぐらいで検査するのがよいとされています。

 自分の経験上では、早い子供であれば、発熱後6時間くらいで検査で陽性を確認できます。
 また発熱後3,4時間では、検査で陽性を確認した経験はほとんどないです。

 大体、発熱後12時間くらいで検査の陽性率が、ぐんと上がるような気がしますね。

 なので、


  【 インフルエンザかどうかを医療機関で検査を希望される場合は、少なくとも発熱後6時間
    できれば12時間以後に、病院を受診されることをお勧めします 】


 発熱してすぐに受診されても、インフルエンザ検査は意味がありません。
 検査自体はできますが、正確ではないので、また時間をあけて検査をする必要があります。
 (もちろん、意識状態が悪い、けいれんしている、ぐったりしている、嘔吐などの症状があれば
  この限りではありません。)


 以上、正しい知識を持って、なるべく子供に負担をかけないようにしてあげましょう。

 前にも書きましたが、親の勝手な思い込みが、結局は自分の子供に大きな負担になっていることも
 多いのです。



 『 
    新型インフルエンザ:ワクチン初出荷



   新型インフルエンザの国産ワクチンの出荷が9日始まった。初回出荷は59万人分。19日から医療
   従事者を対象に予防接種が始まる。

   国内では4社がワクチンを製造中で、この日出荷したのは、北里研究所(埼玉県北本市)▽化学及
   血清療法研究所(熊本市)▽デンカ生研(東京都中央区)--の3社。阪大微生物病研究会(大阪府
   吹田市)のワクチンは20日の初出荷を予定している。
   国産ワクチンは年度内に約2700万人分を製造。接種対象者約5400万人の不足分を補う海外
   メーカーのワクチンは12月下旬にも輸入が始まる。

   北里研究所生物製剤研究所では、所内の工場で製造され5度に保たれた冷蔵庫で貯蔵されていたワク
   チンをトラックで初出荷。この日は計約9万4000人分(約18万8000回分)を大阪府や埼玉
   県の薬品販売会社に届ける。  』


   では、また。