37年前、昭和58年秋の話です。私が理容学校２年生の時に東京都理容組合講師会研修会のモデルをやりました。テーマは『ホワイトブリーチ』。今では驚く事がないくらい、見慣れた純白ヘアーカラーです。本来の髪の黒い色素を極限まで薬剤で抜き、紫色のカラーリンスをスプレーすると白色になります。当時、この技術が出来た人は静岡県磐田市の野沢忠義さん（理美容師としての名前はコルマン野沢さん）だけでした。頭皮が熱かった〜。頭皮にもブリーチ剤が付くのですよ〜。結果・・純白になりました。研修会を終えてこのまま修業先の駒込の理容店に戻り、一泊しました。翌朝、駒込駅から山手線に乗り、池袋を経由して理容学校がある高田馬場ヘ行きました。私、恥ずかしかったので、真っ黒サングラスをかけて通学・・。普通ならば私なんか電車の中ではギューギューに押されるはずが、誰も近づいて来ない!満員電車の中に吐瀉物があるくらい、誰も近寄りません。高田馬場で下車してから学校まで歩きますが、皆さん・・道を開けてくれます。気持ち良い！王様殿様の気分です。学校授業が始まり、1〜2時限がクリニック、3〜4時限がファッションヘアーの時間でしたが、非常勤講師の先生は「おっ、コルマン野沢にやって貰ったか？！」が第一声でした。一流の人は情報の入手が早い事を学習しました。
