レイホール無双、デトロイトを完全制覇!(インディカー第8戦:デトロイトレース2) | 日日不穏日記・アメブロ版

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 デトロイト2戦目は佐藤琢磨がPPを獲得。アンドレッティのチームメイトであるライアン・ハンターレイが2位となり、フロントロー。

 

 1戦目を完勝したグラハム・レイホールは3位で、前の2台の出方を見ると語り、前戦のように自分でレースをコントロールは出来ない上、気温が上がり、レッドタイヤがどれだけ保つのかを気にしている様子。

 

 コナー・デイリー、アレキサンダー・ロッシ、カルロス・ムニョス以外は全員がレッドタイヤを装着。

 

 早めにブラックタイヤに履き替える3ストップとレッドで引っ張り、2ストップで走り切る2つのストラテジーが交錯する。無論、どこでイエローが出るかによっても、レースの流れは大きく変わる。

 

 レース序盤は、琢磨、ハンターレイ、レイホール、エリオ・カストロネベス、ジェームス・ヒンチクリフのトップ5に変化なし。

 

 3LAP、早くもJR・ヒルデブランドがピットインし、7LAPにヒンチクリフ、マルコ・アンドレッティが入る。が、ヒンチクリフはピットレーンでのスピードペナルティ。

 

 9LAP、レイホールがインからハンターレイに仕掛ける。レイホールの右リアタイヤとハンターレイの左フロントがぶつかりながら、強引にパスして2位に。

 

 さらに直後の10LAP、エリオがハンターレイのアウト、さらにインから仕掛け前に出るも、ハンターレイが抜き返す。

 

 この攻防でエリオの左リアタイヤがパンクし、ピットイン。一気に後退してしまう。そしてハンターレイも一連の攻防でフロントウィングを破損してしまい、7位まで後退し、ピットイン。

 

 ハンターレイはフロントウィングを交換して、大きく後退。そしてハンターレイという“壁”を失った琢磨にレイホールが襲い掛かる。一時は2秒近くあった両者の差だが、17LAPにはトップバトル。

 

 そこにウィル・パワーも加わり3台が接近戦。24LAP、琢磨とパワーがピットイン。レイホールは、もう1LAP走り、猛烈にペースアップ。

 

 25LAPにレイホールがピットアウトした時には、琢磨の遥か前にいて、オーバーカット作戦成功!

 

 27LAP、ジョセフ・ニューガーデン、、レイホール、琢磨、スコット・ディクソン、パワーのトップ5。3ストップ作戦のニューガーデンはファステストを連発。

 

 30LAPにニューガーデンがピットイン。31LAP、レイホールが再びトップ。7.728秒差で琢磨、パワーが9.109秒、シモン・パジェノーが9.964秒、ニューガーデンが14.264秒差だ。

 

 33LAPにはレイホールのリードは、10.820秒にまで広がり、琢磨にパワー、パジェノーが迫る。その後ろにはニューガーデンがMAXで追い上げるという厳しい展開。

 

 レイホールは自己ベストを連発する一方、パジェノーに追いついたニューガーデンは、前に行けない。デトロイトは、前のドライバーが譲ってくれないと、簡単には、パスすることが出来ないのだ。

 

 後方集団がペースを上げられない中で、レイホールは、ペースをコントロール。ピットまでフューエルをセーブしつつ、セーフティリードを保っている。

 

 47LAP、レイホールが自己ベストを更新し、ピットイン。パジェノーも入る。48LAP、琢磨、パワーがピットイン。ここでペンスキーのピットの凄さが出た。

 

 

 

 

 僅差でパワーが琢磨を逆転。その一方でニューガーデンが猛プッシュ!レイホールを捉えることは無理だが、パワー、琢磨の前に出たい。

 

 50LAP、ニューガーデンがピットイン。レイホールのトップは盤石だが、ニューガーデンはヒンチクリフの後ろにいる。ヒンチクリフはピットサイクルが違い、実質2位だ。

 

 ヒンチクリフがピットイン。これでレイホールの勝利は確定的に思われたが、ここに思わぬ敵が前にいた。レイホールとの接触を機に大きくポジションを落としたハンターレイがいる。

 

 53LAPにハンターレイに追いついてから、ずっと行く手を阻まれているレイホール。ハンターレイの前にはマルコがいる。

 

 レイホールのヘルメットにはバイザーカムと言うカメラが取り付けられているが、レイホールには、この2台が髑髏ブラザースに見えるでしょうね、と村田アナが悪乗りw。

 

 レイホールとニューガーデンの差が1秒づつ縮まっていく。レイホールには、ニューガーデンに追いつかれた時に戦えるようにタイヤを労われ、と指示が飛ぶ。

 

 チームは、髑髏ブラザースを抜くのは不可能と判断したらしい。63LAP、エド・ジョーンズのマシンがストップしているが、コース外にマシンを止めたので、ローカルイエロー。

 

 60LAP、遂にハンターレイがレイホールに進路を譲る。「髑髏ブラザースの一角が破れましたね」・・・この辺の語彙はさすがプロレス実況をやってるアナ所以か。

 

 64LAP、ヒンチクリフはエンジンブローでマシンをストップ。遂に初のイエローとなる。そしてイエローラップ中(67LAP)にスペンサー・ピゴットが豪快に白煙を上げてストップ。

 

 ここでレッドフラッグに。イエローチェッカでレース終了という選択もあったが、一度レースを止め、クリーンナップして仕切り直しというインディカーオフィシャルの判断。

 

 オイルを撒いていたのは、ヒンチクリフのマシンでまたもホンダエンジン。ピゴットはシボレーだが、インディ500前から立て続けのトラブルに不安が募る。

 

 全車ピットレーンでしばらく待機。残り3LAPで、1LAPはイエローラップ。残り2LAPでの勝負となる。

 

 レイホール、ニューガーデン、パワー、琢磨、パジェノーのトップ5。最後のリスタート。レイホールが逃げる。ニューガーデン遅れたこの時点で勝負あった。

 

 トップ5はそのまま変わらずフィニッシュ。レイホールは、デトロイト2戦を完全に制圧。2013年にダブルヘッダーとなってから、2戦とも勝利したのはレイホールが初。

 

 CART時代の1992年にボビー・レイホールが優勝しており、親子2代での勝利ともなった。レイホールは通算6勝目。ポイントランキングでも、52ポイント差の6位に浮上している。

 

 2013年以降、インディ500ウイナーがデトロイト2連戦ともトップ10に入ったのは、15年のファン・パブロ・モントーヤ以来(10位、10位)。8位と4位は最近の琢磨にはない安定感だろう。

 

 6位以下は、ディクソン、ロッシ、チャーリー・キンボール、エリオ、トニー・カナーン。

 

 ポイントランキングは、ディクソンが303ポイントでトップを守り、エリオが8ポイント、琢磨が11ポイント、パジェノーは25ポイント、ニューガーデンが44ポイント差となっている。

 

 次戦はシリーズ唯一の1.5マイルオーバル:テキサス。去年はレイホールが優勝しているが、過去最多の4勝をしているのはエリオだ。3年ぶりのスパイダーマンを見ることが出来るだろうか。