僕は最近、夢を見ます。

というか、夢を見ること自体は今に始まったことではなく、夢の内容やストーリーがここ最近変化してきているのです。

その1つが、「重い足を引きずる夢」です。

足枷をはめられた囚人かの如く、重い足を引きずるような夢。

そのほか、身体が重くて思うように動けない夢、自分が超人的な能力を使い、空を飛んだり建物を爆破したりと、さながらディストピア世界です。

ただ、なんとなく共通しているのは、必ず「じれったさ」を伴う夢、だという事。

足や身体がずっしり重かったり、言いたいことや発言権を許されないシーン、それで怒りを溜め込んだり、イライラや焦燥感を伴う「追いかけられる夢」等、とにかくカオスです。

最近、似たような夢が続くのはどんな原因が考えられるのか、普段の自分の生活習慣やルーティンを見直してみると、その答えが少しずつ見えてきたのです。

 

今回はどんな夢にまつわるトリビアについて語っていきたいと思います。

 

ーーレム睡眠

 

レム睡眠という言葉、聞き慣れた言葉ですが、明確な意味を知る人は少ないかと思います。

簡潔に言えば、「浅い眠り」。

例えるなら、クマの「冬籠り」に近いスリープ状態といえます。

身体はセーブできているけど、脳は常に活性化している状態。

つまり、ちょっとした物音や人間の気配など知覚刺激に反応しやすく、常に頭にセンサーを取り付けている感じ。

それだけ脳が覚醒しているのです。

眠っているにもかかわらず・・ですよ?

 

ちなみにこのレム睡眠と反対の意味を表す「ノンレム睡眠」というものも存在しますが、ここではその意味は割愛しますね。

 

本題は「レム睡眠

レム睡眠が起こる明確な原因やメカニズムなどは定かではないですが、多くが「交感神経の高まり」「脳内物質の過剰分泌」「生活習慣の乱れ」などの憶測が挙げられ、ちょうど僕の今の心理状況とピッタリ符号するんですね。

 

僕は今、こうしてブログを書いている間でも脈が速く打ち、その鼓動スピードはもはや1秒の間隔すらありません。

まるでピストン運動のように小刻みに振動している、といった感じです。

この状態では一般的に「交感神経が過敏になっている」といったふうに表現され、その原因として「ストレスや悩みなどが蓄積し、それが交感神経の高まりとして顕在化される」と定義されています。

僕の場合、実はこれが当てはまらないんですね。

 

特に悩みやストレスを抱えているわけでもないし、何かイベントや用事、期日などが迫っているわけでもない、勉強が追いつかない、将来への悲観など、そういったものを抱えているとは到底思えないんですよね。

ただ、これはあくまで僕なりに感じたことなので、もしかすると僕の知らない心理的ストレスや悩みが、心の深海に潜んでいる可能性も捨てきれないんです。

 

ーー自分では気づきにくい側面

 

ジョハリの窓」・・という言葉をご存知でしょうか。

これは4つの自分の側面を

自分も他人も知っている面」「自分は知っているけど他人は知らない面」「自分は知らないけど他人は知っている面」「自分も他人も知らない面

といったように4つに細分化したもの。

 

よく心理療法とかに利用されますが、精神分析学を創始したフロイトの分野でもジョハリの窓は生かされることが多いです。

現在の僕に当てはまるのは、後者の「自分は知らないけど他人は知っている面」「自分も他人も知らない面」という2つの側面です。

普段見えない悩みやストレスを抱えていると、それが知らずのうちに神経ネットワークや機構に刻まれ、蓄積されていきます。

言語化できないので、当然、他人からも気づかれることはない。

 

つまり発見が難しく、原因不明の悩みやストレスに押しつぶされそうなとき、大体がこの症状に当てはまると思います。

その代表例が「うつ病」ですよね。

特に楽しい時と悲しい時の両極端な感情が続き、ある日ガクンと肩を落としてしまう、急に食欲がなくなる、十分な睡眠が取れないなどの症状は、まさに後者の状態が上向いているから。

 

夢も例外ではありません。

夢はその人の潜在意識や深層心理などを夢の中のストーリーを具現化させる形で明確に反映してくれます。

ストレスや悩みが多い時、大体見るのが「悪夢」。

つまり、その人の辛い心理状況を鏡のように映し出してくれる自分への警告夢なんです。

私の夢の場合、

「重い石を引きずる」「誰かから執拗に追いかけられる」「なぜか起きがけにイライラを伴う」などの特徴があるので、間違いなく辛い心理状況に身を置いているのでしょう。

 

自分では理解しにくいものですが、夢は嘘をつきません。

普段口にしないこと、心にも思っていないこと、溜め込んでいること、

全てを夢の中では放出してくれるのです。

夢の世界で満たされても、現実世界では満たされない。

 

その解決策として、「自分の心理状況を客観視(深掘り)する」「自分の隠れた心理的インサイトを把握する

客観視とは、自分が普段思い出したくない過去のトラウマや悩みなどを、包み隠さず人に話したり、自分の言葉で表現すること。

そのためには、深掘りという工程が必要です。

また、インサイトとは、顕在化していない自分の本音や真意、つまり自分が気づいていない一面、のことを指します。

これがもしかするとストレスの原因になっている可能性もありますので、この一面を引き出すために自分の心理状況をよく見渡すのです。

例として、マインドフルネス法や精神分析法などが挙げられます。

 

レム睡眠は脳が常に覚醒状態にあるので、身体は休まっても脳は十分な休眠が取れていないため、日中に脳が休眠を欲して眠気を誘発するのです。

その大元の原因が、「ストレスや悩みからくる交感神経の乱れ」。

そしてその原因を洗い出すためには、ストレスや悩みから現実を背けないこと。

ストレスや悩みにちゃんと向き合うこと。

人に悩みやストレスを打ち明ける勇気を持つこと。

 

夢はそんな自分の心理状況を大いに体現してくれる魔法の鏡です。

自分のストレスの出所を理解すれば、ストレスに対する解決策も見えてくるでしょう。

レム睡眠が続く場合は、ストレスを溜め込んでいる状態。

心がSOSサインを出している証拠なので、放置せずにちゃんとストレス解決に向けて行動しましょう。