足のむくみ方が尋常じゃない。

こりゃもう座布団積んだ上に足を乗せて寝るしかない。


こんばんわ。

眼精疲労が肩こりに来ている森田です。

鍼の先生に「最近体がボロボロですね」と言われました。






さて、ずっと書く書く詐欺だった「226」の感想です。

さんざん引っ張りましたが、大した内容じゃないです。



「226」は名前の通り、2・26事件を題材としたノンフィクション作品。
以下、つらつら感想。



・タイトルが出てくるシーンがかっこいい
時計の長針が12を指した瞬間に、画面いっぱいに「226」の文字。



・女中部屋の押入れからにょっこり出てくる岡田さん

当時首相の岡田啓介さんは、事件発生に際して女中部屋に匿われ、難を逃れました。
青年将校たちは、たまたま居合わせた岡田さんの義弟・松尾伝蔵さんを
岡田さんだと思い込んで銃殺しました。

このへんの詳細は、岡田さんの『岡田啓介回顧録』に書かれているのでご一読あれ!
この本はおもしろいよ。


松尾さんは、外見が岡田さんに似ていると評判で
本人もそれを意識して、髪の刈り方も岡田さんのマネをしていました。
(岡田さんからすれば「全然似てない」らしいですが…)
「有事の際は自分が岡田さんの身代わりになる」と考えていたようです。


兵隊さん「お前が岡田総理か」
松尾さん「……いかにも」


この会話は創作ですよね、多分…
それとも、松尾さんを撃った将校の記録にでも残ってるのかな…
たしか松尾さんのお子さんが、
「事件の時、うちの親父が“自分こそが岡田総理だ!”なんて畏れ多いこと言ったのでしょうか!?」
って心配してたらしいけど…


すごく余談ですが、女中のサクさんキヌさんが私の理想どおりでした。
しっかり者のサクさんと、かわいい系のキヌさん。



・落ち着いているカンタロさん
めちゃくちゃ撃たれて一時はヤバイ状態になるのですが、一命を取り留め
終戦時の総理大臣になります。


カンタロさんは当時、侍従長。
奥様は昭和天皇の教育係を務めていたこともあるタカさんです。

出血が酷かったカンタロさんですが、この奥様が特殊な止血法を体得していたそうで、
失血死は免れたとか。

事件を知った昭和天皇は、いつまでも対処にまごつく軍部に苛立ち、
「自分が兵を率いて鎮圧する」とまで言い出したというのは有名な話。


映画では描かれていませんが、襲撃を受けてすぐに、奥様が昭和天皇に電話をかけたんですよね。
昭和天皇は、自分の教育係だったタカさんからうろたえた様子の電話があり、
自分を支えてくれている侍従長が大怪我を負ったと知って激怒したのでは…
と、何かの本で読みました。



・もっくん
「坂の上の雲」で主人公の一人・秋山真之を演じた本木さん
「226」では河野くんという青年将校を演じています。
色気がすごい。なんか色気がある。えろい。

しかし、本木さんは老けませんね。


「おかしいなあ
昨日までは牧野伯爵は自分にとって大問題だったんだけど
今はもうどうでもよくなってしまった」
牧野内大臣襲撃に失敗して負傷した河野くんの言葉。



・冒頭で青年将校の一人・栗原さんが
「新しい日本を生み出す捨石になるんだ」
みたいなことを言ってたのですが、
若干のヒロイズムみたいなものが垣間見えて…

ちなみに栗原さんを演じているのは佐野史郎さん。
めっちゃくちゃ似合う。驚くくらい似合う。



・竹中さんは、何を演じても「ちょっと胡散臭い感」が出る。
ちょっと胡散臭い感=竹中さんの役者としての個性
褒め言葉。



・結構あっさり占拠される警視庁…



・丹波さんが真崎じんざぶろう陸軍大将、仲代さんが杉山元陸軍中将
このコンビがまた見れるとは…
「二百三高地」は一見の価値アリです。








当時の日本は国際連盟を脱退、
長引く不況と東北地方の凶作で少女たちの身売りが社会問題となっていました。


決起した部隊には東北出身者が多かったそうで、
自分の目で故郷の惨状を見ていたからこそ、
「なんとかしなければ」という意識が強かったのでしょう。


なんというか、これは大人の対処法が悪いですよねー。
陸軍の、えらい人たち。
その場その場を取り繕うだけの返事しかできない大人ですよ。
この作品では少なくとも、そんなふうな描かれ方です。


この大人と青年将校たちの間にある温度差みたいなのがすごい。
自分たちの意見を訴える方法として武力蜂起・殺人という方法しか選択できなかった将校たちもどうだろう、と思いますけど
ああーでも、そうでもしないとどうにもならない時代だったのかなあ。
やるせない…


決起部隊の中には
訓練だと思ってて、自分たちが反乱を起こしているという自覚がなかった兵隊さんもいたって言うし…



部隊を勝手に動かすのは軍紀違反なんですよね。

それなのに、自分たちが武装蜂起して、「君側の奸」を殺害すれば

自分たちの意見を天皇に聞いてもらえる

天皇の目を覚ますことができる

と考えたっていうのが…

あ、別に天皇機関説とかなんかそういう話じゃないんですよ。


誰だったかが、青年将校たちのこの考えを「甘え」だと言ってましたね。

年老いた近臣どもよりも、天皇と年の近い自分たちの方が

天皇の気持ちをよく分かってる、みたいな。


浅はか、とまでは言いませんが、やっぱ甘い…ような気が…

こりゃもっと、青年将校側の資料も読み込む必要があるなあ…




photo:01


新妻!

なんか甘酸っぱかったな!!




内容は淡々と、時間の経過を描いています。

この淡々具合がいいですね。無駄がなくて。


青年将校を主軸にした作品ってよく見ますけど、
2・26は襲撃された側から見ても面白いんですよ…
と言い続けてはや数年。
だって、事件を生き残った岡田さんとカンタロさんが
太平洋戦争の終戦工作をするんですよ!?
胸が熱くなりませんか!?私だけか!?


こないだヒラコー先生が「動乱」をオススメしていたので
そっちも観てみようっと。



あと、以前言ってた映画、DVD出てるみたいですよ。
「日本暗殺秘録」。



タイトルは毛皮の曲から。