この記事は、「イエテボリワールド 男子SP その1」の続きです。
よろしければ、まえの記事から読んでいただけると、うれしいです。
☆高橋大輔選手(日本)
「白鳥の湖 ヒップホップバージョン」
このプログラムについては、高橋選手は自信をもって挑んでいる、というのが、すごくわかりますね。演技についての自信というより、お客さんは喜んでくれるはずだ! という自信。その自信が、今季、とても高橋選手の力を引き出してきたと思う。
いまにして思うんだけど、この革新的なプログラムは、もちろん、勝つためのものではあるけども、それ以上に、観客を高橋大輔選手の味方にするために作られたものだったのではないのかな。勝ちを狙うなら、クラシックを使ったほうが安全なのはわかりきってるんですよ。そこで、あえて賭けに出たのは、モロゾフコーチが新しもの好きなのはもちろん(ははは)、なによりも観客を「ノせる」プログラムが必要だという判断からではないかと思えるのです。
いまでこそ、ワールド優勝候補に名前が上がる存在ですけども、高橋大輔選手がワールドトップグループ入りしたのは、昨シーズンの後半(前半はちょっとまだ違かったと思う)からのことで、ほんとに最近なんですね。知名度の点では、2003年くらいから目立って活躍しはじめた、ジュベール選手やランビエール選手にかなわないし、北米の巨大なスケート市場をバックボーンに持つライサチェック選手やウィアー選手にも及ばない。ジェフ・バトル選手みたいに、微笑むだけで半径50メートルをイチコロにできるような、無敵の笑顔があるわけでもない(男ジャネット・リン…)。
難しい技術でジャッジにアピールしつつ、より、観客に向いているように思う「白鳥の湖」は、観客たちに「あなたに楽しんでもらうために滑っているんだよ」とラブコールを放っているように思えます。ラブコールにこたえて、観客たちは盛り上がり、そこがどんな場所であっても、高橋大輔選手のホームリンクになる……んではないかなと。まあ、そんなふうに思いました。イエテボリのリンクも盛り上がっていましたよね。
このプログラムがし遂げた成果は、きっと、今年だけでなくて、ずーっと今後も高橋大輔選手を助ける気がします。
ちょっと3Aで失敗しちゃったんですけども、転ばなかったのはえらかった。頑張りました! ジュニアブロンズメダル獲得おめでとう!
☆ブライアン・ジュベール選手(フランス)
「オール・フォー・ユー」
事前のアオリ映像で「頑固者」とキャプションされていて笑ってしまいましたが。そうなんですよね。頑固なんだこの人。SPも3+3を予定していたそうですが、結局クワドを跳びました。絶対、シモンズコーチの指示じゃないと思います。自分が、クワドを跳ばないことに耐えられなかったんだと思います。
去年に比べると、体がひとまわり細くなったのがありありとわかって、ちょっと痛々しいかなと思いましたが、滑り始めたら、ヨロ戦のころよりずいぶん回復していて、滑りに力強さが戻っていて、まったく最後までスピードが落ちなかったし、すごくいい演技でした。3Aはよく耐えた。まあ、3Lzで転倒はありましたけど、ほかの要素でこれだけ完璧にできてれば問題ないですよね。加点で補填できる。
今年からステップが楽しくなったんだそうで…なんかねえ、こんだけのことがすでにできてるのに、まだこの人には伸びしろがあるんだと思うと、恐ろしいですね。来季復帰してくるプルシェンコ選手にたいして、まず間違いなく「かかって来いや!」と思ってると思いますし(はははは)、彼のモチベーションが尽きる心配はしばらくなさそう…。
ちょっとだけ難を言うと、シットスピンのポジションが高いかな。おそらくそれでレベルがこぼれてると思います。とはいえ、来季は修整してくるでしょう。
このSP、とても好きなのに、あんまり見られなかったので、来季も持ち越して欲しいです。
☆小塚崇彦選手(日本)
「キャラバン」
素晴らしい演技でした。
冒頭のジャンプコンボ、セカンドが2Tになった以外は、ほぼノーミスの演技。とくにスピンがすごいですね。ガンガン加点がついています。素晴らしい。
小塚選手のSPは、すごい珍しいサーペンタインステップシークエンスが入っていて、これ、いまはめったにみんな使わないんですよね。リンクをS字に進むステップなんですけど、ストレートラインやサーキュラーに比べると滑る距離が長いから、スピードがないと、時間の短いSPでは演技しきれない。ほかのエレメンツが入らなくなっちゃう。
サーペンタインを入れた、というあたりに、振付の佐藤有香さんの「あなたならできるでしょう」という、信頼と自信が感じ取れる、と思うのは灰原だけかな?
それでもステップについては、すごく上手なのに、いままでレベルが取れなくて、苦しいこともあったと思うんですよ。今回大会、みごとにレベル3をもぎ取りましたね。来季に繋がると思います。
3Aもだいぶ調子が戻ったように見えます。ほんとにいい演技でした。なにより最後のガッツポーズが良かったです。
あと、衣装の背中の名前の表記について、きのうのブログにも書いているのですが
「KOZUKA」って、カナに戻すと、「コズカ」じゃないですか。
「コヅカ」なら「KODUKA」じゃないのかなー、と、また、くだらないことが気になってしまいました…すみません。
男子SP感想でした!
フリーとダンスの感想は、明日書けるかなあ。ビデオで反芻しまくっているので、もうちょっとお待ちいただくかも。しかし、ちょっとニュースのチェックサボってたら、ミーシンコーチのインタビュー記事とか、また上がってるんですよね。
カナダメディアでは、バトル選手の記事もたくさん上がるでしょうし、そのへんはまた、おいおいに。とりあえず、灰原の中で、まだイエテボリは終わっていません(はは)。もう少しお付き合いくださいね。
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