さて、そんでは、全日本選手権、2日め。男子FSの感想を書いていこうと思います。
FSだというのに、SPと同じく1時間ちょっとの枠で、どれだけ放映されるものか、と思っていたのですが、コンパクトに抑えて最終グループはきっちり放映してくれて良かったです。
それでは、放映順に感想など。




FS2位/総合2位:小塚崇彦選手
織田信成選手欠場の今回大会で、2位を本命視されていた小塚選手。『ビートルズコンチェルト』。SPとは違って、FSは衣装がずいぶんフィギュア衣装っぽくて華やかです。
冒頭の3Lz+3Tは高くてきれい。つづく3Aを決めて勢いに乗りましたね。3A+2Tも決まりました。着氷に流れがあってよかったです。
つづくサーキュラーステップは丁寧な出来栄え。スピンのポジションチェンジも丁寧でスムーズ、いいかんじです。中盤でループのパンクがひとつありましたが、ほぼパーフェクトな出来栄えではないでしょうか。頑張りましたね!
世界フィギュアに向けては、3Aコンボのセカンドを確実にトリプルにできるように頑張って欲しいなーと思います。かなり順位に関わってくると思うんで…。あと、ステップもちょっと見直したほうがいいかもな、という気がします。今回全日本では、小塚選手はステップではおおむねレベル3を取っていて評価が高いのですが、なぜか国際戦では、エッジワークの美しさにも関わらずステップのレベルがそんなに出ないんですね。なぜレベルが出ないのか、テクニカルコーラーの方の助力を得て、細かく検証するのは有効なんじゃないかな。
3月のイエテボリまであいだがありますし、せっかく初出場なので、細かいところも詰めて詰めて、万全の準備で頑張って欲しいなと思います。大丈夫、小塚選手ならできますよ! 頑張って!


FS1位/総合1位:高橋大輔選手
クワド2本を宣言して挑む、『ロミオとジュリエット』。冒頭のクワドは高くて素晴らしい! 見事な着氷に感嘆した直後、4T+2Tコンボも成功! 
正直、クワドコンボのセカンドは、ちょっと危なかったかと思うんですが、しかしとにかく降りたのはお見事です!
そのつぎの3Aは、構えもなくひょいっと跳ぶ、高橋選手独特のもの。なんとGOE加点2です。
サーキュラーステップからコンボスピン、3Aコンボ、どれも綺麗。3Sの着氷がちょっと「アレ」って感じはありましたけど、もうほんとにそんな些細なミスはもはやどうでもいいというか。スピン連続からストレートラインステップへの流れは圧巻でした。
恐るべきTES。恐るべきPCS。2位以下をぶっちぎりの滑り。昨季のオペラ座と比べても、すごい実力が上がっていて驚きます。このままイエテボリまで、演技を研ぎ澄ませていって欲しいと思います。頑張って!


FS3位/総合3位:南里康晴選手
『カルメン』。登場時に表情がいくぶん硬く、緊張で動きも硬いまんま演技に入ってしまったような。3Aは着氷があやしく、3Loでも転倒。前半の雰囲気は、正直、あんまりよくはありませんでしたねー。
しかし、プログラム中盤、3A+3Tを成功させたあたりから立て直してきて、後半はとてもいい演技だったと思います。
惜しかったのはラストのキメポーズ。ちょっと音楽と合わなかったかなー。もしかして会場の応援が大きくて、音を見失ったのかもしれませんが。
昨年のように、絶好調、ノリノリ、という演技ではなかったのですが、かみ合わないものがある中で、一生懸命エレメンツをこなしている印象で、ほんとうに頑張ったなーと思います。
中庭選手との3位争いを僅差で制し、世界選手権初出場決定。おめでとうございます。頑張ってください!


FS6位/総合5位:無良崇人選手
FS『バイオリンコンチェルト』と紹介されましたが、えーと、それって形式で曲名じゃありませんよね…。 
ISUバイオを調べたところ、ベートーベンの皇帝協奏曲でした。もともとはピアノ曲なのを、バイオリンにアレンジしてあるバージョンみたい。華やかな曲調で、クライマックスでとても盛り上がる、いい選曲だと思います。
冒頭の3A+3Tは、シニアの選手たちをもしのぐ、目がさめるほどの高さ! 演技中盤、3Fの転倒がありましたが、ドンマイドンマイ。スピンにも速さがあり、素晴らしかったと思います。
ジュニアがシニア参戦すると、30秒長い後半にスタミナ切れすることが多いのですが、無良選手についてはスタミナは充分と見えました。ただ、プログラム構成がずっと練習してきたものと違うので、滑り込みの少なさがちょっと後半は出てしまったかも。
ステップのときの体の使い方、スピンの入りとか出とかの振り付けなど、細かい踊りは、全日本ジュニアのときより格段に上手くなってた気がしました。名古屋に移ってみっちり特訓した成果かな。
今大会、無良選手の演技は、SP、FS通して、いちばん灰原のツボに入りました。たしかにミスはありましたけど、表現の萌芽が感じられたというか、すごく踊れていたと思います。見ていてとても楽しかった。
桃木先生の意見によると、無良選手は、ランビエール選手のビデオを相当参考にしたんじゃないかと。ちょっとした体の使い方に、似ているところを感じたそうです。ランビエール選手はもちろんだけど、過去の名選手の演技とかかなり勉強したんじゃないかなというのは、灰原も思いました。肩の動きがものすごく垢抜けましたよね。
ステップは、まだレベル2と、見栄えのわりにレベルは抑え目だった印象ですが、なにしろ伸び盛りですし、世界ジュニアまでのあいだにどれだけ伸びてくるか、とても楽しみです。ライバルは強力ですが、表彰台目指して欲しいですね! 頑張れ!


FS4位/総合4位:中庭健介選手
FS『ブレイブハート』。冒頭の4T、着氷よろけましたが、よく踏ん張りました! 立派です!
続く3Aも踏ん張った。スピンもひとつひとつ丁寧だったし、ステップにも情感があって、すごく良かったと思います。ドラマティックで迫力のある演技でした。
3位になった南里康晴選手とはあまりにも僅差で、勝ち負けはもはや運の領域だった…と思います。南里選手とともに、中庭選手にも、世界選手権に行って欲しかった。枠があるのだからどうしようもないのはわかっているのですが、ついそう思ってしまいます。
プロトコルに現れるエレメンツだけでなくて、繋ぎのステップやイーグル、ムーブインザフィールドなども、とても見ごたえがありました。四大陸で、また素晴らしい演技を見せて欲しいです。頑張りました。いい演技を見せてくれて、ありがとう。


FS5位/総合6位:梅谷英生選手
FS『パイレーツ・オブ・カリビアン』。梅谷選手の演技を拝見するのははじめてです。手足が長くて動きに男性スケーターらしい力強い魅力があり、とても素敵でした。3Aコンビネーション、やわらかく膝を使ったランディングから3Tの流れは素晴らしかったです。
ルッツの着氷の乱れと、ループの転倒と、ミスはありましたけど、全体に演技の流れがとてもよくて、演技後、失敗の印象が残りませんでした。終盤、ジャッジに猛烈アピールしながらのサーキュラーステップは、とても物語性が感じられ、良かったです。スピンもみんなスピードがあって素敵でした。
素晴らしい演技を見る機会を得られたことを、幸運に思います。国体にも出場するのかな。頑張って欲しいです!



男子シングル、高橋大輔選手は、とにかくもう別格の強さでしたね。ってゆーか神がかりだった。2005年の全日本、ラフマニノフでガチガチになってたのは別の人だったんじゃないかと思いますよ。いや本人なんですけど。
けして順調に挫折なくキャリアを積んできたわけではない高橋選手が、いま、これほどの高みに上っているということは、ほかの選手たちにとっても励ましになるんじゃないかと思うなー。
世界選手権にはトップ3が派遣、そして、今年は日本も四大陸に主力を出すみたいで、ソウル四大陸代表は、高橋選手、小塚選手、中庭選手の3人だそうです。高橋選手が四大陸に出るとなると、北米組もエースを投入してくる可能性はありますね。昨季はカナダが四大陸にエースをフル投入してくると知れたあと、アメリカもエースをエントリーしてきたんですよね。
女子も、四大陸に、浅田真央選手と、安藤美姫選手、村主章枝選手を派遣だそうで。韓国開催だからヨナちゃんは確実に出場だろうし、もうこれだけでいきなり豪華メンバーなんですが。世界選手権メダリストが4人顔を揃えるってことですもんね。ぎゃー、見たい!
そんな感じで、男子シングルFS感想を終わります。
女子シングルFS感想は、明日書きますね。今日は、ひと言だけ。
由希奈ちゃん、綺麗だった!





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