フィギュアスケートファンボード『FSU』に、ドイツの地方新聞に掲載されたという、サロメ・ブラナーさんのインタビューの有志英訳版がアップされていました。
FSUスレッドはこちら→ http://www.fsuniverse.net/forum/showthread.php?t=54842
英訳をあげてくださったのは、『Swissskate』さんとおっしゃる方です。
サロメ・ブラナーさんとは、ステファン・ランビエール選手の振り付けをずっと担当している、ほとんどランビエール選手専任の(!)コレオグラファーの先生です。
東京ワールドでお披露目され、今シーズンも使用続行中のFS『フラメンコ(ポエタ)』は、アントニオ・ナハロさんの作ですけども、ランビエール選手のプログラムのほとんどは、サロメ先生の手になるもの。その優れた芸術的手腕から、ほかの選手からも振り付けのオファーはあるそうですが、自分のプログラムどうしが戦うのを見たくない=ランビエール選手以外の男子選手の振り付けはしないというポリシーをお持ちで、ほとんどランビエール選手の専任みたいになっておられます。今季はサラ・マイヤー選手、Ariane Pellaton選手の振り付けも担当しておられるそうですが…。
そんな、サロメ先生のインタビュー。どんなことが書かれているのでしょうか?
英語はからっきしの灰原、翻訳ソフトを頼みにしながら、なんとか日本語らしく記事内容を、抜粋して書き取っていきたいと思います。わかんないところを飛ばしたり、想像で補ったりしてますので、よろしければ、原文もお読みいただけると、うれしいです。
それでは、本文にどうぞ。
【スタースケーターたちの振付師】
チューリッヒ生まれの元スケーター、サロメ・ブラナー氏は、現在、ステファン・ランビエール選手と、サラ・マイヤー選手の振り付けを担当しています。
かつて、1998年ごろ、彼女は、のちに世界タイトルを獲得するアイスダンスカップル、アンジェリカ・クリコワ&オレグ・オフシャニコフ組のスタッフとして腕を磨きました。
スタースケーターとともにあるとき、あなたの役割はなんですか? という問いに、彼女はこう答えました。「彼らと行動をともにすることは、とても名誉なことです。わたしは、彼らに、いくらかの影響を与えることができたのではないかと思っています。彼ら以外のアスリートは、あれほどのレベルでの演技はできないことでしょう」
ステファン・ランビエール選手はロシア杯から帰国しています。彼女は多忙ななか、私たちのインタビューに思慮深くこたえてくれました。
―サラ・マイヤー選手は、今季2つの新しいプログラムを披露しています。ステファン・ランビエール選手は、"Carne Cruda"、タンゴのリズムで新しくSPを演技します。
彼らそれぞれの特徴を教えてください。
「サラはロマンチックなラインの持ち主です。とてもなめらかで、流れるようです。
ステファンは、アグレッシブなテーマや、猛烈なスピードやリズムを好みます。そうですね、とくに今年になって、わたしは、ステファンがアグレッシブなリズムに惹きつけられていると気づきました。
彼は、つねに新しいスタイルを追求しています。ステファンは、以前よりもますます速く動く力をつけました。妙技を体得したのです。ですから"Carne Cruda"のこの音楽を、選ばなければなりませんでした。
今シーズンの彼のプログラムは、たいへんに難易度が高い。"Carne Cruda"は、ほんの小さな動きにいたるまで、彼の肉体と魂の清華です」
―振り付けにさいして、サラやステファン自身の要望はありますか?
「サラには、振り付けについて、こうしたい、というような思いが、多少はあるようですね。しかし、彼女は自分の希望をおおっぴらには、あえてしません。
自分の思いつきにたいした価値を与えていないのです。
わたしが彼女に振り付けを提案するときには、すでに彼女は自分自身をどう動かすべきかわかっていて、ポイントも抑えていますよ。
ステファンは、困難な試みにあえて挑もうとします。デリケートな彼をうまくマネージメントするのは難しいですけど、この仕事はわたしにエネルギーを与えてもくれます」
―ふたりの違いについて、どんなときに強く感じますか?
「ステファンとの振り付けは即興的です。
2005年以前は、彼は頻繁にわたしのアイデアを採用してくれました。
いま、プログラム作りの主導権は彼にあります。わたしは、彼のアイデアを選択し、構成します。
サラについては、彼女はわたしの提案する振り付けを必要としています。
彼女は振り付けをよく観察して、彼女自身の体にしみこませようとします。振り付けの動きはダンサーのためのものなので、必ずしも人間の体に優しいポーズばかりではないのですが……。
また、サラは、自分の技術の向上にも積極的です。そのてんについては、ステファンより積極的ですね」
―あなたが、ランビエール選手の芸術性を育て上げたと思います。
「今年の夏、ステファンは日本で、スペイン人ダンサーたちとともに過ごしました。スペインの息吹を感じ取ってきたようです。オーバースドルフに、創造力とともに戻ってきたステファンは、2時間ものあいだ、音楽と思いついた振り付けとをわたしに披露しつづけ、なかなか解放してくれませんでした」
―どうやって振り付けは作られるのですか。
「5~6月に準備が始まります。音楽を探して、音楽にマッチする動きをイメージし、退屈なプログラムにならないよう、気を配ります。
いまのフィギュアスケートには得点計算がどうしてもついて回り、それから逃れるすべはありません。要素をはじめに配置してみたり、思いついた興味深い一連の振り付けからまず作ってみたり、いろいろします」
―プログラム作りにおいて大切にしていることはなんですか?
「正直さ。それに機械的なテクニック披露ではない、魂からの身体表現です。
音楽や動きの革新も必要なことだと思います。20年前にもてはやされた音楽や動きは、現代の若いスケーターたちにとっては退屈なものです。時代は変わるのですから」
―あなたは、ステファン・ランビエールの守護天使のようですね。サラより彼とのほうが、多くともにいるのですか?
「はい。サラは、ふだんは、わたしの叔母と訓練しています」
―ステファンとともに過ごし始めて11年ですが、彼はまだあなたを驚かせるのでしょうか。
「ええ。しょっちゅう。
たとえば、わたしはそれまで生きてきて、ヴィバルディの音楽とシマウマとのあいだに、これっぽっちも関連性を感じてきませんでした。ヴィバルディのプログラム用の衣装についての提案をステファンから受けたとき、わたしははじめ悲鳴をあげました。ステファンは30分間、わたしに物語を語りつづけました。わたしはシマウマの衣装について納得しました」
―サラとステファンは、今後、どう成長していくでしょうか。
「ふたりとも、成長への強い想いを持っています。
サラにはとても可愛らしい、甘いイメージがあります。この路線で振付けるかぎり、大失敗はありません。でもわたしは、彼女の新しいイメージを見つけたいと思います。すでに手がかりはあるんです。
ステファンについては、彼がしじゅうスタイルを変えるのが必要で重要なことなのだと、わたしは理解しています。ひとつのイメージに固定されすぎないいまのやりかたは、彼の個性に合っているんです」
はい、書き取り終了です。お疲れさまでした!
長いインタビューだったので、だいぶ抜粋しちゃいました。ごめんなさい。
サロメ先生が、いかにステファン・ランビエール選手とサラ・マイヤー選手を大切に思っているか、言葉の端々からほの見える、いいインタビューですね。
それにしても、さすがのサロメ先生も「シマウマ」衣装は驚愕だったのか……!
笑ってしまいました。
たしかに、灰原も、はじめてあの衣装を見たときには、相当びっくりしたっけなあ。
スイス国内選手権では、優勝するも不調の伝えられるランビエール選手ですが、GPF、ヨーロッパ選手権と、尻上がりに調子を上げてくれますように。サロメ先生にも頑張っていただきたいです。ファイト!
女神幻想ダイナスティア
は乙女のためのコミュニケーション重視のMMOオンラインゲーム。
争いのない世界にあなたも遊びに来てね。
今なら無料で遊べます!
※乙女なショッピングモール「乙女のおかいもの」でもうきうき情報紹介中!
※メルマガ「ダイナスティア情報局」登録はこちらから!

