昨季、東京ワールド後引退を匂わせていた、アメリカのペア、井上&ボルドウィン組が、現役続行を正式発表しました。
ただし、アサインされていたGPSは今年はスキップ。1月の全米選手権から競技復帰になるそうです。
アメリカスケ連の発表記事はこちら→ http://usfigureskating.org/Story.asp?id=39459
 
記事には、ボルドウィン選手の、このようなコメントが紹介されています。
“Our long-term goals have not changed, and the 2010 Olympic Winter Games in Vancouver is where we plan to be,” Baldwin said. “We're still passionate about the sport and competing, but the last few seasons have been incredibly demanding. This will allow us the time we need to defend our position in competition and continue our quest for an Olympic medal.”
2010年バンクーバー冬季五輪を目指す、という私たちの長期目標については、変更はありません。
私たちは、競技スポーツとしてのフィギュアスケートにまだ熱意を持っています。しかし、昨年私たちに寄せられた期待と要求は、信じがたいほどのものでした。
私たちが競技のレベルと順位を保って、つぎのオリンピックを目指すためには、思索の時間が必要です。
わっ。バンクーバー目指すんだ! すごい!
中国のシェン&ツァオ組も、引退宣言一転、バンクーバーまでの続行を宣言しましたよね。
技術もそうですが、なによりパートナー同士の呼吸を合わせるのが大事なペア競技では、シングルみたいに、10代選手がいきなりトップランクに駆け上がってメダルをとることって、あんまりありません。ソルトレイクのサレー&ペルティエ組はそれに近い感じではありましたけども。熟練が必要な種目だから、必然ベテランが活躍しますが……なーんか最近、新人さんが伸びてきてない気は、やや、するんですよねー…。
カナダでペアの解散ラッシュだってのは、まえにも書いたんですけど、アメリカの新進ペア、ナム&レフテリス組も、ナムちゃんの怪我でGPSスキップ決定してますし、これで井上&ボルドウィン組もスキップってなると、今年のGPS、ペア勢はわりと、若いペアにチャンス到来っていうか。実績を積み上げる絶好の機会ってことになると思います。
JGPSのエントリー見てつくづく思うんだけど、フィギュアのペア競技って、いま現在、実質的に、アメリカ、カナダ、ロシア、中国、以外では、あんまり大掛かりに育成していないみたいなんですね。ペアがさかんでない国では、うまく体格のあうパートナーどうしを組み合わせることじたいが難しいということが大きいのでしょうが、このまま4国でしか育成実績のない状況が続くと、オリンピックですらも4カ国競技会になっちゃうんじゃないかと思います。もちろん、特定の国が圧倒的有利を保つ競技なんて珍しくもないですから、それはそれでいいとは思うんですけども、ちょっと寂しいなーとも思ったり…。
そんな中、高橋成美&メルヴィン・トラン組が、現在開催中のJGPS第4戦エストニア/タリン大会に、ペア競技に日の丸つけて出場しています。
SP終わって14位。正直、表彰台が近いとは言えないけど、危険度が高いワザも多いペア競技に、あえて挑もうと志す高橋成美選手の気概が、なによりカッコイイです。
井上怜奈選手のような、川口悠子選手のような、ワールドクラスのペアスケーターを目指して、目の前の大会、FS、頑張って欲しいです!
そうそう、タリン大会では、女子シングル西野友毬選手が、今季JGPSで日本人選手としてははじめて、総合優勝を果たしました! おめでとう!
同じく女子シングル出場の石川翔子選手は総合5位、男子シングル出場の吉田行宏選手は総合14位、西上順三選手は総合19位でした。お疲れさまでした!
西野選手のプロトコルを見たのですが、西野選手といえばトリプルジャンパー、というイメージが灰原は強かったのですが、スピンの得点が高いですね。
SPでは、レイバックと足変えコンボでレベル4、フライングシットでレベル3。ことにレイバックスピンはレベル4のうえ加点もたくさんついていて、素晴らしいものだったことが伺えます。スパイラルもレベル4、ストレートラインステップはレベル2。ジュニアとして、ISU大会デビュー戦ではないかと思うのですが、スケーティングスキルも5.16ついていて、立派だと思います。
FSでもスピンのレベルは安定しています。レイバックと足変えはレベル4。ただフライングシットがレベル2で、もしかしてフライングが苦手なのかな? ここには伸びしろがあると思います。
ジャンプは2度の3Lzを綺麗に降りていてえらい。1発目のルッツはコンボで、おそらくセカンドが2Tだったところ、ちょっとすっぽ抜けて1Tになっちゃったみたいなんですが、なんのなんの、上出来です。
単独の3Fは、得点見る限りではツーフットか、オーバーターンがあったなというかんじ。GOE減点があります。スパイラルのレベル2も、コンスタントに4を取る西野選手にしては珍しいかな? 減点があるので、多少ふらついた可能性はあります。
さて後半に入って、特筆すべきは3連続コンボです。3S+2Lo+2Lo成功! なんですと!?
サルコウもループも、トウをつかずに飛ぶタイプのエッジジャンプです。これ3連続って、どんだけ足腰強いんでしょうか! すごい!
PCSも、SSと演技力で5点台をとっていて、これまた末頼もしいわー。
SSって大事ですよね。あるていどのレベルまでいくと、最後はスケーティングスキルの勝負になってくるしやっぱり。ここが高いというのはほんとうに強いです。
素晴らしい国際デビュー戦だったと思います。西野選手、次戦も頑張ってください!
ちなみに男子シングル優勝は、中国のジンリン・グワン選手。184.81点って、ジュニアの数字じゃないよー! アルトゥール・ガチンスキー選手は170.83で2位。初の国際戦メダル獲得です。おめでとう!
ガチンスキー選手は、SPでもFSでも3A+2Tコンボを降り、FSではさらにもうひとつ3Aを降りています。3Lz+2T+2Tも降りているし、3Fも降りてます。グワン選手に負けた原因は、ジャンプの差ですね。グワン選手は後半に、2A+2T+2Tを降りていて、トリプルトリプル含めて全部でコンボみっつ跳んでるんですが、ガチンスキー君のコンボはふたつのみ。トリプルトリプルも降りてない。あとループをポップしたのが痛かったかなー。ステップのレベルも思ったより出てない。
3Aをクリアに降りてるガチンスキー選手が、3Aがないグワン選手の後塵を、ジャンプで拝するとは意外です。ジャンプコンボの数とかいうのは、選手本人というよりどっちかというと振付の責任も大きいように思います。ロシアスケ連はいまいち新採点に対応できてないと言われていますが、大国復活のためには、選手たちに大会以前に、レベルを押さえたテクニカルコーラーの、プログラムチェックを受けさせる必要があるのではないでしょうか。ほかはみんなやってんだし。
しかしもう、要素的にはシニアの演技内容ですね、ガチンスキー選手は。昨年のJGPSはキャロライン・ジャン選手が席捲しましたが、今年のJGPSは、ノービスから上がってきたばっかりのピチピチのジュニアたちが、引っ掻き回しそうですね。楽しみだな~!
 
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