ジュスティーヌ・エナン、全米オープン優勝の喜びが、いまださめません。
あっちこっちの記事を掘って、エナンが褒められてるのを読んで喜んでいたんですが、この記事(http://sports.espn.go.com/sports/tennis/usopen07/news/story?id=3010076
 )を読んだときには、思わず灰原、うるっときてしまいました。
いろんな記事読んだけど、灰原的には、この記事が今回の全米優勝を取り扱ったものの決定版かな。
記事タイトルは「Season comes full circle for Henin」、日本語にすると「季節はすべてエナンのためにめぐる」とかかな。掲載媒体はアメリカのスポーツ専門放送局、ESPNの公式HPです。
抜粋で、ちょっと日本語に書き取ってみますね。
記事はこんなふうに始まります。
Henin began 2007 as No. 1 in the world, with one of the most admired tactical games in tennis, but all was not well beneath the brim of her businesslike ball cap. 
「2007年、世界ランキング第1位の座にあるエナンは、ビジネスライクなボールキャップのつばの下に、さまざまな苦難を隠していました」
(ボールキャップは、エナンのトレードマークですね。いつも試合のときはポニーテールにしてキャップ被ってる。世界的に、エナンはクールなプレイヤーとして認識されていまして、だから「ビジネスライク」なんつー単語が文脈に入っちゃってたりもするんだな)
Her marriage was on the rocks, and she hadn't spoken to most of her immediate family in seven years. Although Henin had five Grand Slam wins under her belt, her fellow players and much of the public and the media perceived her as frosty and criticized her for withdrawing from big matches when she didn't feel exactly right. 
「エナンの結婚生活は破綻しており、肉親たちのほとんどは7年間も口を利いていませんでした。5度もグランドスラム優勝を飾っていながら、彼女はとっつきにくいと見なされ、必ずしもほかのプレイヤーやメディア、またファンから親しまれませんでした」
This was the year she began to do what her longtime coach and mentor Carlos Rodriguez has been urging her to do for a long time. She dropped some of her reserve and let people get a glimpse of her passion for the sport as well as her skill. 
「今年、エナンは、彼女の師でありコーチであるカルロス・ロドリゲスから、長年訴えかけられていたあることに取り組むことにしました。いままでのような、一歩引いた態度で人と接するのをやめて、彼女のテニスの技術と同時に、テニスへの情熱を、はっきりと見せることにしたのです」
"I've grown up a lot. I've had the sense that this is the first time in my life that I'm doing things for myself. I realized that life is short and that it's a precious gift. Now I don't do anything I don't want to do. I do everything because I want to do it." 
「(エナンのコメント)わたしはいま、とても成長しています。いままでの人生でかつてないほど。人生は短く、貴重な贈り物であることを、わたしは知りました。わたしはもう、自分の望まないことはしない。自分の希望に全力を注ぎたいんです」
Nothing has diverted Henin -- not divorce, not being diagnosed with a sudden onset of chronic asthma in March, not an emotional reconciliation with her family a few weeks before the French Open spurred by an older brother's near-fatal car accident, not the stunning upset pudgy French wonder Marion Bartoli handed her in the Wimbledon semifinals, not the fact that announcer Dick Enberg inadvertently addressed her as "Henin-Hardenne" -- her now-defunct married name -- during the trophy ceremony. 
「1月にはエナンは離婚し、3月にはひどい喘息発作を起こし、その後、家族と和解したのもつかのま、今度は兄弟がいたましい交通事故に見舞われました。(エナンの兄弟のひとりは、事故の後遺症で入院しています)そして、ウィンブルドン準決勝で、マリオン・バルトリに喫した衝撃的な敗戦。全米オープン表彰式では、アナウンサーDick Enbergが、彼女を離婚前の名『エナン=アーデン』で呼びました」
"No, I don't care about that," she said, flashing the smile that has been a standard all season. "I heard it, but that was OK." 
「『(離婚前の名で呼ばれたことは)好ましくはありません』とエナンは笑いながら言います。『でも、まあ、いいですよ』」
Rodriguez told reporters he felt Henin had finally come out from behind the wall she'd constructed to try to hide any frailty from fans or competitors. "She understands, 'I am a human being, and human beings can have failures,'" he said. 
「カルロス・ロドリゲスコーチは、エナンが、自分の弱さをライバルやファンたちからすら隠すために作り上げた壁の向こうから、ついに出てきたのを感じると語りました。自分が人間で、人間には失敗が許されるのだということを、完璧でなくていいのだということを、エナンは理解したのです、と」
Henin readily admitted the change. "I could feel a big difference this time in the States when I came here," she said. "People were coming much more easily to me. I think I look more open. I look [like] myself. I can be a funny person. You know, people that really know me, I love spending time with people that I love. I'm a normal person. 
" … I think that people really start to really know me a little bit better, and it's been a big difference in my life the last few months." 
「エナン本人も、自分の変化を認めています。
『今回アメリカに来たとき、以前との大きな違いを、わたしは感じ取ることができました。いろんな人が、まえよりずっと気軽にわたしのところに来てくれるようになったんです。きっとわたしが、まえよりずっとオープンに見えるようになったからでしょうね。
ホントはわたしはふざけるのも好きで、愛する人たちといっしょに過ごすのが好きな、ごく普通の人間です。
最近、ちょっとずつ、いろんな人たちにホントのわたしを知ってもらえはじめているような気がします。ここ数ヶ月に起きた、人生の大きな変化です』」 
Henin, by contrast, sprinted up into the stands to hug Rodriguez, and thanked him publicly even though he would prefer she didn't. 
Asked why he thought their relationship had lasted so long, the animated Spaniard responded, "It doesn't surprise me. I'm surprised the players can change [coaches] so often. I can't work like this. I have to know the person." 
「試合終了後、エナンは、敗戦に立ちすくむクズネツォワとは対照的に、ロドリゲスコーチを抱きしめるために全力で駆け出しました。そして、コーチへの感謝を公式にコメントしました。ロドリゲスコーチは、とくにそんなことは望んでいなかったようですが。
なぜ、ロドリゲスコーチとの師弟関係がそんなにも長く続いているのか訊ねられて(ロドリゲスコーチは14歳のときからエナンを教えています。今年でコンビ11年目)、エナンはこのように語りました。
『ひとりのコーチと長くやってることは、驚くことじゃないと思います。むしろ、ほかのプレイヤーが、しょっちゅうコーチを変えることのほうがわたしには驚きです。わたしはそんなふうにはできない……お互いに理解しあっていたいですから』」
"I said to her, 'Try to have the courage to solve your problems -- only you, nobody else, not even me,'" Rodriguez said. "What advice can I give her? I'm a married man with two kids, 20 years older than her. She did this herself. … She has taught me as much as I've taught her." 
「(ロドリゲスコーチのコメント)私はエナンに言いました。『勇気をもって人生に立ち向かうんだ。私ですらなく、ほかの誰でもなく、君だけが、君の人生を変えられるんだ』と。ほかにどんなアドバイスができたでしょうか?
エナンは、自分自身で、なすべきことをしました。
私が彼女に教えたのと同時に、私も彼女に教えられました」
Henin is still No. 1 and has a good chance to end 2007 there, but she's actually in a very different place from where she started in January. We've all known for a long time that she would move mountains to win a match. We just didn't know she'd try to reach a personal peak and wave to us when she got to the top. 
「エナンは年間チャンピオンとなった昨年暮れ以来、世界ランキング1位に留まっており(実際は欠場した全豪後2週間ほどシャラポワにランキング1位を明け渡してますが)、2007年年間チャンピオンになるチャンスも持っています。
しかし彼女はすでに、今年の1月に出発した場所と、ぜんぜん違う場所にいます。
私たちテニスファンは、勝負に勝つためには、エナンは山をも動かすということすでに知っています。
しかし私たちは、エナンが山頂にたどり着いたとき、私たちを振り向いて手を振ろうとする人だということを、いままで知りませんでした」
……5年前、どこか生硬な表情でコートに立つ、素晴らしく切れのいい動きをする小柄な女の子のファンになったとき、まさか彼女がいまみたいな、人間的な厚みも感じさせる偉大なプレイヤーになるとは、正直、灰原は思ってませんでした。
いまのエナンには、強いだけじゃない風格があります。かつてマルティナ・ナブラチロワが持ち、シュテフィ・グラフが持っていた風格が。
どこかフェデラーにも似ている。
――人は、完璧でなくていい。失敗してもいい。
ごめんカルロス・ロドリゲスコーチ。いつもうるさいとか文句言って。いいこと言うじゃない~。
来年になればモレスモが帰ってくるし、勝ち気なシャラポワは命がけで復調してくるでしょう。今年以上に試合はたやすくないとは思うけど、来年こそはウィンブルドンで優勝して、生涯グランドスラムを達成してくれると、いいなあ。
まあ、来年の話はさておき、まだ今年もシーズンバリバリに残ってるんで! マドリードでも勝って欲しいです!
これからも頑張れ、エナン! ずっと応援するよ!
 
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