先日、ブログに、安藤美姫選手とキム・ユナ選手の3-3には難易度の差がある、と書いたところ、桃木先生から「フィギュアスケートのポイントってどうやってついてるのか書いてよ。難易度によってポイント差があるんでしょ。ルールとかも知りたいなあ」と、リクエストがありました。
ええー、正直に申し上げましょう。
……無理です!!!!
フィギュアスケートのルールの説明なんて、灰原には無理無理無理無理ぜっっったい無理!
灰原は、キム・ユナ選手のジャンプコンビネーションのジャンプの種類を、2アクセル-3サルコウと書いてしまうようなスケート観戦素人です(ジャンプコンボのセカンドジャンプは、ループ、またはトゥループになるに決まっているのです。正解は2アクセル-3トゥループ。誤解してしまうなんて自分の馬鹿馬鹿!)。
ISUのフィギュアスケートルールブックって、英文で、100ページ以上あるんですよ。ただのスポーツミーハーに読みきれるわけないじゃないですか。拾い読みが精一杯ですよ。あはははは。
まあ、どんなスポーツにしても、あるていどルールがわかってたほうが面白いですから、いちおう簡単なところだけ、ご説明申し上げましょうかね……。
例によって素人のあやしい説明なので、間違ってる可能性も大。確実なルールをご覧になりたい方は、下記のURLたちをポチポチっとしてくださいまし。
2004/2005年シーズンから導入の新採点法ルールブック。ファイルが大きいので落ちてくるまでしばしの我慢をば。英語です。
http://www.isu.org/vsite/vfile/page/fileurl/0,11040,4844-168617-185835-80283-0-file,00.pdf
シングル及びペアの難度レベルについて(スピン、ステップシークエンスなどの要素基準点について詳細な記述あり)日本語です。
http://www.skatingjapan.jp/Jsf/News/Communication_1384_J.pdf
2005年シーズン以降のシングル及びペアのルール変更について(スピン、ステップシークエンスなどのレベル判定基準について詳細な記述あり)日本語。
http://www.skatingjapan.jp/Jsf/News/Communication1319J.pdf
2006/2007年採用の技術規定(ジャンプ、スピンなどの減点基準について詳細な記述あり)日本語です。
http://www.skatingjapan.jp/Jsf/News/Comm1396J_new.pdf
……さて。
ううんと、どこから説明しよう。
まず、フィギュアスケートの得点には2種類あることは、ご存知ですよ……ね?
いちおうじゃあそこから説明しますね。
まず、現在、フィギュアスケートには技術専門審判員と審判員がいて、技術専門審判員がエレメンツ(ジャンプとかスピンとかの演技の要素のことです)をジャッジしてTESの基礎点を確定、審判員がエレメンツごとの加点減点、そしてPCSの算定を行います。
フィギュアスケートの、2種類の得点のうち、ひとつはテクニカルエレメンツ(略称TES)、技術点と呼ばれるもの。その内訳は「各エレメンツの基礎点+エレメンツの完成度による加点減点」です。
もうひとつの得点はプログラムコンポーネンツ(略称PCS)、別名表現点。「スケーティングスキル」「要素のつなぎ」「表現力」「曲の解釈」「振り付け」の5要素を、満点を10として審判が採点するものです。
PCSについては、わりと採点項目そのまんまなので、あんまり説明の必要はないと思うんですけど、TESがちょっと複雑なんですよねえ……。
難しいけど、できるだけ頑張って説明させていただきますね。
ええーと、エレメンツには、おのおの基礎点というものがルール上設定されています。
たとえば、安藤美姫選手のSPに入っている3ルッツ-3ループ、ですが、
3ルッツの基礎点→6点
3ループの基礎点→5.5点
で、単純計算して11.5点のエレメンツである、ということになります。ジャンプの回転数は技術審判が確定します。
このエレメンツに対して、両足着氷、お手つき、ステップアウト(降りたときに体勢が歪んで、バランスをとるために大きくステップで膨らんでしまう、あれです)、などの減点、また、クリアな着氷や美しい空中姿勢、難しいステップからのジャンプ、などの加点が発生して、ひとつのエレメンツの得点が確定します。ちなみにこの3Lz-3Loのコンビネーションは、女子のジャンプコンボとしては、現在、最高難度に等しいものです。
ちなみに、キム・ユナ選手のSPに入っている3フリップ-3トゥループですが
3フリップの基礎点→5.5点
3トゥループの基礎点→4点
で、単純計算して、9.5点のエレメンツである、ということになります。3Fは難易度の高いジャンプですので、これも女子のエレメンツとしてはかなりの大技になります。
現在、公式なフィギュアスケート大会では、詳細なスコアの公開が義務付けられています。プロトコルといいますが、このスコアはインターネットで誰でも見ることができるので、たとえばテレビ中継のない大会などでも、自分のひいきの選手がどのような演技をしたのかが大体わかります。
たとえば、2006スケートカナダの高橋大輔選手のSPのプロトコルがこれです。
http://www.isufs.org/results/gpcan06/gpcan06_Men_SP_Scores.pdf
表の左上から行ごと行頭に記載されているのが演技要素です。これを見ると、「ああ、ジャンプは3フリップと3トゥループのコンボに3アクセルと3ルッツ、サーキュラーステップでレベル3とって、足変えシットスピンでレベル4なのね。減点ないから転倒はしなかったんだな、ふむふむ」などということがわかります。……じつは灰原もルールブック切り貼りしたアンチョコと首っ引きです。
リザルトを見れば順位はわかりますし、PCSもわかるんですけど、演技の構成が知りたいときは、プロトコルを見たほうがいいかも。
試合が生中継でない場合、テレビ放映を見るまえに順位がわかってもいいなら、試合後早々に発表されるプロトコルを片手にテレビ観戦をするのも面白いかもしれません。
ここまで書いたら、ジャンプの基礎点くらいは書いといたほうがいいかしら。
でも、今日は疲れてきたので以下次号!

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