私が、浪人生活を送っていた日々。
支えに なってくれたのは、
一つ年上の短大生・Tさん。
受験勉強と恋愛・・・
今も、鮮明に覚えている。
勉強の合間、夜8時。
私は駅前の公衆電話に走り、
彼女のダイヤルを回す。
弾む会話。
元気を貰って、家に戻る。
そして、勉強を再開。
しかし、
彼女が短大を卒業したのを機に、
自然消滅してしまった。
就職が上手くいかなかった彼女。
「フラワーアレンジメントの
専門学校に行こうかな?」
と言っていた。
そして、
10年後、彼女はM氏と結婚。
その頃、
私はメーカーの総務部で働いていた。
日曜日。
偶然、
Tさんの実家が、NHKに取材されている
番組を観た。
その瞬間!
「彼女は、どんな20代を送ったのか?」
猛烈な気持ちに取り憑かれた。
そして、
衝動的に探偵社に電話!
しかし、結果は
「20代の足取りは、全くの不明」
「現在は、文京区某所で
親子3人で暮らしている」
「近所の評判も上々で、幸せに溢れた
日々を送っている様子」
しかし、
その数年後、
東日本大震災 発生!
Tさんの実家も流された。
Tさんの心情を想うと
胸が痛くなった・・・
そして、私は、
気仙沼にボランティアに向かった。