ゆづき24時 2nd

ゆづき24時 2nd

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朗読「銭形平次」

「偽八五郎」、雑談等々、最終回です。

 

 

「銭形平次捕物控 偽八五郎」

 
この事件の解決は、至極簡單に見えて、
思ひの外に困難でした。
子さらひ事件と磯五郎と、お紋の小屋の間には、
一脈の關係があることは明かですが、
磯五郎が殺されてしまつては、手の下しやうもなかつたのです。

 

 

てんとうむし

 
 
今回は
江戸の下町に起こった連続子さらい事件
身代金を受け取りに来る男が
「銭形平次の子分、神田の八五郎」を名乗っている。
 
~からの、
「子さらいの曲者を知りたかったら
両国へおいで」
の手紙を受け取り、両国へ出向いた八五郎が
柳橋の下の屋形船での殺人事件――
――被害者は両国の軽業師、に出くわし、
 
殺された軽業師、磯五郎の同僚の
軽業小屋の者たちに疑いがかかる、という流れ。
 
容疑者の一人、
口上言いの和吉
 
「色白の額から左の頬へかけて、大燒痕が凄まじく、
引つ釣に膏藥などを貼つた、見る影もない人相」
 
とのこと。
…またしても「絵に描きにくい人物」が出てきてしまいましたよ。
あの、えっと、コンプライアンス的?に。
 
こういう描写の人物が出てきた時はいつも
なるべく横顔に近いような
斜めでも半分顔が隠れてるような感じに描くのですけど、
そしたら、和吉、なんだか少し儚げな感じになってしまって、
 
うーん、私が思い浮べてるのとはちょっと違うんだよな、
と描きなおす。
なんか、こう、和吉って
たとえば顔を少し隠していたとしても、
平次の問いに対して
少しうつむき加減であったとしても
まっすぐ視線を向けてくるようなイメージがあるんですね。
 
 
そういえば、
「引つ釣に膏藥などを貼つた」とあるんですけど…
 
で、膏薬ってなによ。
 
いや、わかるにはわかるんですけど、
そう言われてみれば、
「膏薬」についてじっくり考えて見たことってあんまりないな。
 
昔の「膏薬」っていうと、
あの、漫画とかドラマでおばあちゃんが額に貼ってる
小さい四角いのが思い浮かぶんですけど、
具体的に、あれって何だったんでしょうね?
検索すると、どうも頭痛の時などに貼るものらしい。
 
…そうなのか?
 
検索すると、
あぶらやろうに薬をまぜて練って
布などに塗って貼る、みたいな。
 
そういえば、大川橋蔵「銭形平次」
八五郎が怪我(打ち身?)したときに
お静さんが、湿布みたいなのを貼ってあげてたな…
だとすると、
あの、おばあちゃんが額に貼ってる小さい四角いのよりも
もっと大きい膏薬もあっていいはず…
 
と、描きにくいとこは
大きな湿布的なもので隠して、
で、出来たのが今回の和吉のデザインです。
 
原文読むと、もうちょっと
顔が見えてるっぽい気もするけれど。

 

 
てんとうむし
 
 
で、足芸のお紋
描いてても読んでても楽しいキャラクターでしたけれども、
 
これもまた、
島田髷の鬘を取ると、軽そうな鬘下(かつらした)
…で
 
「鬘下」ってなによ?
 
画像で検索すると、
現代の俳優さんが時代劇のとき鬘の下にかぶってる
水泳の帽子みたいなのがいっぱい出てくるんですけど、
 
言葉で探すと、
江戸時代、歌舞伎俳優が
鬘をかぶりやすいように結った髪型、とか
低い銀杏返し、とか出てくるので、
 
ここは、特に帽子的なものはかぶせず、
低い日本髪というか、ひっつめというか
なんかそういう感じにしてみました。
 
 
お紋は、ドラマなら
宝塚の男役出身の方とかにやっていただいたら
かっこよさそうですね。
 
 
てんとうむし
 
 
で、まあこのあたりから
注意ネタバレ的なお話。
 
 
子どもの誘拐事件から、
軽業師の殺害事件
そこからさらに、
軽業小屋の人間に疑いがかかっていく
あたりが、おもしろいところなんですけど。
 
子さらいは 「キレイな姉さん」
 
身代金受取は 「頬かむりのイイ男」
 
でそれぞれ
子さらい → お紋、
身代金受取 → 和吉
 
に疑いがかかるわけですけど、
お紋は夕方は舞台で子さらいの現場には行けないし、
和吉は頬かむりをしても隠せない火傷の跡がある。
 
二人が犯人であるわけがない
~からの、
 
実は
お紋 → 身代金受取の男
和吉 → キレイな姉さん
 
という、男が女に化け、女が男に化けていた
というのが真相。
 
解決編で、平次が八五郎に絵解きをしてやる場面での
 
キレイな姉さん、実は和吉。
顔の火傷は、実は描いたもの。
 
 
 
頬かむりの男、実はお紋。
 
という切り替わりが
うまく画面上でできたらいいな、と思いながら描きました。
 
下地の和吉の顔を描いてから
化粧させて髪型を付け加えて…
とかの作業は楽しかったですよ。
 
 
 
てんとうむし

 

 

 

 

そして、今回のラストシーンの平次と八五郎。
 
 
 
てんとうむし
 
 
 
 
 「同腹」
「どうふく」と読みますけれども
「ぐる」というふりがなが振ってあることもある。
その方がなんかしっくりくるので「ぐる」と読みました。
 
 
 

 

 

ご視聴ありがとうございました!虹

 

 

 

てんとうむし

 

 
 

 

 
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