何で病気は僕を選んだ?
柳田将洋だよ。
まだうっちーがいる。
点滴を取り替えているときに訊いた。
「何で病気は僕を?」
「運が悪いとしか言えない」
まだ引退会見もしてない。
だから、僕の肩書は、
「バレーボール選手」
である。
引退届はヘンキチさんに渡した。
ただ、受理されていない。
下手すると、
「現役中に死亡」
扱い。
大輔は僕の死後に、
「背番号8」を背負う。
「バレーボール界のプリンス」。
おそらく大輔は、
「バレーボール界のプリンス2号」
と呼ばれる存在になる。
どうして僕は病気になったのか。
くも膜下出血で入院して、
手術をうけたが、
「食べられない」という、
やばい状態に追いやられた。
一時は食べることができたが、
また「飲み食いする」ことを、
忘れてしまった。
「まさ、潔く死ぬこと覚悟してる?」
「うん」
僕は、うなずくことしかできなかった。
(この話はフィクションです)
