5回で分かる裁判所の競売物件(5) 代金納付から競売物件に住むまでこの嘱託登記手続きでは、所有権があなたに移転されるだけでなく、今回の不動産競売の根拠となった差押登記や抵当権設定登記が抹消される。これによってあなたが入札した物件は名実ともにあなたのものになったわけだ。ただし物件明細書に賃借権など、買受人が引き継がなくてはならない第三者の権利がある場合、その登記は抹消されない。 通常の売買契約では代金の授受と所有権の移転手続が同時に行われるのに対し、不動産競売手続きでは、買受人がまず代金納付をし、それを受けて裁判所が所有権移転登記を法務局に依頼するため所有権移転登記との間にタイムラグがある。「競売物件には住宅おまとめローン が使えない」、あるいは「使いにくい」といわれてきた法律面での理由はここにある。