『ぼくとオーケストラ』
アンドレア・ホイヤー、宮原峠子訳
『ぼくとオーケストラ』
個人的お気に入り度:★★★
- Andrea Hoyer, 宮原 峠子, アンドレア ホイヤー
- ぼくとオーケストラ
『ぼくとオペラハウス』
と同じシリーズの、
オーケストラバージョン。
「ぼく」は大オーケストラのチェリストの
ルートヴィヒおじさんの、お気に入りの甥っ子。
今日はおじさんの家に泊まりに来たのだが、
おじさんは昼の部の演奏会で演奏するので、
一緒にホールに連れて行ってもらえることになる。
楽器屋さんで頼んでおいた、馬の毛を張り替えた弓を受け取り、
おじさんとぼくは楽屋口からホールの中へ。
新旧あらゆる楽譜の収められた部屋や楽器奏者たちの更衣室、
海外遠征時に楽器や衣装をつめて送るための大きな箱、
など、おじさんが案内してくれる。
演奏会の直前に楽器を持ってみんなが集まっているページでは、
トロンボーンを吹き続けて腕が伸びてしまったタンソクさん、
クラリネットを懐にいれ温めているマイスターさんなど、
色々な人がいる。
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演奏会前の演奏家たちの緊張した空気や、
休憩時間のロビーのにぎわいなどが伝わってくる。
楽器を演奏する人、
しょっちゅうコンサートを見に行っている人なら
ご存知のことばかりかもしれないが、
楽器やコンサートにまつわるリアルな豆知識が勉強になった。
一番驚いたのは、本番中に弦が切れたら、
素早く張り替える、ということ。
2分もかからないそうだ。すごい。