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葉月るぅのブログ

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病室ラビュ。
シリアスな状況をどこまで甘く表現できるかに挑戦しました。・・・どっちつかずになりましたorz
どうも私はラビを泣かせるのが好きなようです(笑)


穏やかな風が撫でる。
白いカーテンが揺れる。白い病室でオレンジの髪も揺れる。
白いシーツには黒い髪が横たわる。白い肌を黒い髪が撫でて頬を覆う。
ラビが頬に掛かる神田の髪を払い、頬を撫でた。

音は無い。
ただ心地よい静けさが漂うだけ。
春の昼下がり。
暖かい日差しが部屋の中にも差し込む。
変わらない日々。穏やかな時間。

・・・此処が病室でなければ。

三日。
神田が意識を失って経った日数。
そしてラビがこうして神田の病室に訪れ、ベッドのふちに椅子を置いて腰掛け目覚めるのを待っている日数。

珍しく神田から無線が入ってホームへの帰還予定日が一緒だと知った。ラビは同行のファインダーも置き去りで急いでホームに戻った。
会いたくて、早く神田に会いたくて。

暫くすれ違いの任務が続いていた。無線で何度か連絡を取って声は聞いていた。
けれど互いの姿を見ることは無くて。触れることももちろん無かったから。

会いたくて、会いたくて。
文字通り飛んで帰って来たのに。

ラビが待つホームに帰って来た神田は傷だらけで生死の淵をさ迷っていた。
ラビは祈る様に手を組み、額に押し当てた。


―早く、早く目を開けて。俺を瞳に映して名を呼んでよ。
―お願いだから神様。ユウを連れてかないでよ。


「ユウ・・・」

そう呟いて流れる黒髪に触れると、微かだが神田がみじろいだ。
それにラビが動けないままでいる。
ただ、じっと神田を見つめるだけ。瞬きも出来ないでいた。

そうして張り詰めた空気の中、静かに神田の瞼が持ち上がる。

「・・・んなしけた面、してんじゃねぇよ」
「ユウ・・・」

泣き顔に歪んだラビに、神田は重そうに腕を伸ばした。
バンダナ無着用で下りている柔らかな赤毛に指を差し入れ、そのまま自分の方に引き寄せて唇を重ねた。
暫くぶりの触れ合いは温かく、何度も何度も、互いの存在を確かめる様に続いた。

ふと、神田は頬に触れるものを感じた。神田の頬に落ちたそれはなぞる様に伝って流れていく。

「・・・ラビ」

口付けの合間に神田がラビの名を音にし、ラビの頬を指で撫でた。
頬には濡れた痕。それを癒す様に、痕を指でなぞった。
その感覚に酔いしれる様に、ラビは目を閉じる。
また一筋、涙の痕が出来た。

頬を撫でる神田の手にラビは自分の手を重ねて、ゆっくりと瞳を開いて微笑んだ。

「良かった、ユウが生きてる」

その微笑みに、酷く心配を掛けたのだと、神田は胸が締め付けられる思いがした。
力を入れて起き上がろうとすると、慌ててラビが止めに入る。

「ユウ、無理すんなって。今はちゃんと休んで。・・・早く元気になって抱き締めさせてよ」

ラビの言葉に神田は大人しくベッドに身を預け、静かに頷いた。