重症なほどビビりで
銀紙踏むだけで「きゃーっ」って
飛んで逃げ回る。
えらい苦しそうに
手を挙げて助けを呼ぶから
病院に行ったら「心臓肥大と肺水腫」
心臓が完全に気管を押し潰してて
それ以外は、いたって元気。
投薬続けて、隔週で入院。。。
みんなに言われ続けた13年間。
細かなしぐさが私そっくりって・・・苦笑
私のしぐさがたまに犬っぽいらしい・・・
お調子者で、突然キレて、一緒に暮らしている
ダックスの尻尾を食いちぎったりしたこともあった。
散歩のときも、他の小さな犬にも
吠えながら遠ざかる。
大きめの固いおやつも丸飲みするから
その都度私の膝に寄ってきて
背中を叩いてくれの合図。
最後の入院になった初日。
仕事が終わって、車に乗ってエンジンをかけると
同時に電話が鳴った。
「高濃度酸素ゲージの中ですが
突然倒れて意識がなくなっています」って。
病院に着いて、奥の処置室に入れてもらうと
台の上で横たわって
頭とお尻を看護師さんに支えてもらいながら
口にホースが突っ込んであった。
ハッハッハッハッハッハッハッハ
胸は大きく早く動いてたけど
舌はダランと伸びきって
目は乾燥したブドウみたいになってた。
意識は完全にない。
大きく動く胸を
横からさすってたけど
すぐに冷たくなりはじめた。
呼吸はしてるけど
硬直もはじまってた。
何回か声もかけたけど
無反応なのは当たり前。。
獣医さんが言う
「ここから戻ることはまずないです。
心臓が数分後に止まるかもしれないし、
明日までこのままかもわかりませんが
覚悟はしてください」
ハッハッハッハッハッハッハッハ・・・
見てられなくて
だんだん、だんだん冷たくなるし・・・
「先生、朝、迎えに来るんで
今から私がここを出たらすぐに楽にしてやってください」
「わかりました」
って言いながら獣医さんは引き出しから
私に見えないように、背中を向けて
細い注射を2本取り出してポケットに入れた。
頭とお尻を支えながら、ホースを持ってくれている
看護師さんたちに
「ありがとう」って言ったら
泣けてきた。
頭を支える手を換わってもらい
もう片方の手で頭と背中を撫でながら
「ボン、もうええぞ」
って最後声をかけたら
「クー・・・」って言いながら
いきなり頭を持ち上げてこっちを見て
口をパクパクさせた。
看護師さんも驚いた顔で見てた。
「ありがとな、ボン。もう楽になり」
「もう帰るで」
・・・って手を離したら
「ガバッ」って起き上がって
私の方に一歩踏み出して
「ビクン」と一瞬動いて私の手の中で
逝きました。
最期なんて言うたんやろうな。。。
「置いて帰らんといて」
「怖いよ」
「助けて」
やったのか・・・
「ありがとう」
やったらいいのになぁ・・・
葬儀はさすがに号泣してしもた。
残った薬も棺に入れて
あれから3ヶ月経ったけど
たまに無意識にゲージのあった場所を
ふと、見てしまう。
扉開けて無意識に
「おはよう」
って、いまだに言うてしまう。
その都度、
「ありがとう」って
つぶやいている。
