
@シャフシャウエン - モロッコ
シューヘイ
旅の目的地、シャウエン。
モロッコにある山の上にある小さな小さな街。
どこかでこの街の存在を知ったとき、いかずにはいられないと思った。
街中が青と白で統一されていて、素敵な世界。
行ってみたそこは、雨によく溶ける、そんな異世界。

この国が初めてのイスラム教の国だった。
イスラム教はなんか怖い。
テロリストなんでしょ?
なんか過激なんでしょ?
そんな偏見や誤解みたいなものをみんな多かれ少なかれきっと持っていると思う。
でも、この国で、この場所で、そんなものは全部吹き飛んだ。
つつましく、控えめに。
静かに、でも楽しそうに。
そんなふうに生きてる人達の生活がなんとなく少しのぞけたから。
カメラをむけられると、宗教的な理由からか恥ずかしいのか、
ほぼ、全員に、女はもちろん、男にも断られて住民の写真はほとんどないけれど。
ぼくは彼ら程生真面目な人達はなかなかいないと思う。
一日に何度も祈り、
1年に1ヶ月近くも日の出ている間は断食をして。
アジア人~!ってからかう小さな子を
周りの通りすがりの大人が次々に叱って行ってくれる。
古き良き時代の生活。
今の日本にそんなのあったっけ?
公衆浴場に入れば知らない人同士で背中を流し合っている。
肌の色も顔もぜ~んぶ違うぼくにも声をかけてくれた。
「うつぶせに ねっころがれよ」
言葉は通じない。でも話しかけてくれる。
嬉しくて、ついこっちも話してしまう。
背中を垢擦りしてもらいながら、お互い分けの分からない言葉で
話し込む。
何故か笑いのタイミングがいっしょだったり。
伝わらない言葉のほうが人は少し饒舌になるらしい。
イスラム人が怖いなんて思っていたのはぼくの方だった。
彼らとあったこともないし、接したこともないのに、
なんとなくテレビで分かったつもりになっていた。
テレビの世界ももちろん一部の本当なんやろうけど。
テレビではそんなこと伝えてくれない。
自分の目が、肌が、匂いで感じたリアル。
世界はもっともっと思っていたよりずっとキラキラしてて、あったかかった。
大衆浴場で背中を流し合うぼくらの間には
国境線なんて、そんなもの、どこにも見当たらなかった。