小学校のプールの時間の時、

見学をしていた女子がいた。

 

クラスの中でも、人気で、飛び抜けて可愛いと言うよりも、

大人っぽい感じの女子だった。

 

男子も、女子も夏の暑い日に、プールに浸かれるという事で、

はしゃいではしゃいでそれはもううるさいくらいはしゃいでた。

 

そんな中、ポツンと三角座りをしているあゆみさん。

なんだか元気がなさそうで、「何かあったのかな」と気になった。

 

何か出来ることはないか。何か彼女の力になってあげたい。

そう思わせる寂しげな表情に見えた。

 

そうしてるうちに、周りの男子が騒いでいるのに気づいた。

 

三角座りをしているあゆみさんのパンツが見えてしまっているのだ。

 

可愛くて、人気者の女子のパンツが見えていることで、

なるほど、周りが騒ぐのがよくわかる。

 

「今こそ、彼女の力になってあげる時だ」と純粋に思った。

 

僕は、あゆみさんに真っ直ぐに向かっていき、

あゆみさんにこう伝えたんだ。

 

「あゆみさん、パンツが見えていて、周りの男子が見ているからね!」

そう伝えた。

 

「ありがとう」と言葉が返ってくると思った。

 

でも、返ってきたのは、ビンタだった。

 

生まれて初めて

母親以外の女子にビンタされた夏。

 

当時はなぜビンタされたのか分からなかった。

 

帰りにアズマ屋さんでチュッチュを食べた。

食べたいわけでもなかったが食べた。

味を感じれない様な感覚だった。

 

あれはなんだったんだろうと・・

家に帰り、ご飯を食べ、急いで風呂に入り、

19:59にはテレビの前に座り。全員集合を見た。

 

志村が「カラスの勝手でしょう〜」と歌っているのを眺めて。

初めてドリフで笑わなかった。

 

少し大人になった気がした。