最近は,夫婦げんかをほとんどしなくなったな。面倒くさいから…(笑)
いや,感謝の気持ちの方が上回ってきたからということにしておこう。
おととい,『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』最終回の意外な展開を見届けた後,『クローズアップ現代(NHK)』を見ていたんですが,とても興味深いテーマを取り上げておりましたのでご紹介したいと思います。
夫婦げんかで子どもの脳が危ない!?
番組は武田アナによる次の発言から始まりました。
「夫婦げんかの積み重ねが子どもを傷つけているかもしれません。最新の研究で夫婦間の暴言がもたらす新たなリスクが科学的に明らかになりました。日常的に両親のケンカに接した子どもは脳の一部が萎縮。ゆがんだ言動や学習の遅れなどさまざまな影響が生じるというのです」
福井大学とハーバード大学が,アメリカ人を対象に行った調査結果です。
調査では,年齢・学歴が同じ条件の若者のうち,夫婦間の身体的暴力を目の当たりにしてきた人と、言葉の暴力に接してきた人の脳をMRIで調べ,その結果,双方とも脳の一部が萎縮していることが確認されたとのこと。
その内訳は,身体的な暴力を見てきた人の萎縮率は3.2%に対し,言葉の暴力は19.3%と6倍も高いことがわかったというのです。
たぶんね,これ知的障害のある子だって同じ結果がでると思いますよ。
脳の萎縮は,感情や学力に大きな悪影響をもたらすと警鐘を鳴らしています。
私なりに考えるんですが,大人つまり社会人になっても職場で上司や同僚から理不尽な暴言を吐かれたり,傷つくことをつぶやかれたり,セクハラ発言を受けたりすると,退職を考えるくらいへこんで立ち直れなかったり,何年も引きずったりする人っているじゃないですか。
大人でもそうなんですから,子どもに影響がないわけがない,ああやはりそうだったんだなって受け止めました。
番組ではこのことに,どう向き合えば良いのか。次の二つの取り組みが紹介されました。
①どのような夫婦げんかが子どもに悪い影響を与えるのか。
まず,子どもが暴言をどれくらいの頻度で聞いていたかを調査。
前述の大学での調査では,15個の質問に対して、0(一度もない)~7点(毎日)といった頻度により点数化し,40点以上だった子どもの脳の一部が萎縮していることが確認されたというのです。
皆さんも念のためチェックされてみてはいかがでしょう→ 暴言チェックリスト
とりあえず,我が家は…2点だな。11番が2点かと…。
私は夫婦げんかは子どもに良い影響を与えないと思っているので,子どもの前ではやりあいません。 2点は事故みたいなものです(笑)
②傷ついた脳はどうすれば回復するのか。
ここからが大事だと思うのですが,傷ついた脳は,どのようなケアが必要になってくるのか。
友田先生は適切に心の傷しっかり克服するような治療をすれば,子どもだけではなく,大人の脳でも回復すると述べています。
《適切な対応例》
○親が子どもの言葉を繰り返してあげる(受け止めてあげる)
(子)真っ赤なリンゴを書いたよ。
(親)真っ赤なリンゴを書いたんだね。
お父さん,お母さんの目が自分に向けられていることで子どもは安心する。
○行動を言葉にする
(親)しっかり片付けをしているんだね。
お父さん,お母さんの興味や関心が自分に向いてくれている。自分の行動を理解してくれている。このことによって,子どもはもっと良い行いをしようと心がけるようになる。
※このあたりは学校教育の現場でも同じですね。
○夫婦げんかをしてしまっても…
二人がけんかをした理由と,その後お父さんとお母さんはきちんと話し合って仲直りしたんだよ,あなた(子)のせいでケンカしたんじゃないんだよってことをしっかり説明して,仲のいい夫婦を見せる。
この3つが守れていれば,そんなに深刻なことにはならないと臨床心理士の信田先生が述べておりました。
そして出演した二人の有識者が述べた共通のワードがこれ。
一番大事なのは,子どもの安心感
↑この番組の決まり手と言える。
少しずれた余談ではありますが,私の経験則からいえば,子どもに向けて自分の配偶者の悪口をいうと,その子どもと悪口の対象となった父(母)との関係は劣悪になりますね。そんなケースを何件も見ています。
さて,今週は部下(新婦側)の結婚式・披露宴に出席してきました。
定番とはいえ,新婦の最後の手紙にはうるうるきてしまいますね。
「とにかく結婚したまえ。良妻を持てば幸福になれるし,悪妻を持てば哲学者になれる(ソクラテス)」
新郎の未来に幸福はあるのか それとも哲学者となってしまうのか?
私にはわからん(笑)
でも人生は一度きりだ。どうか末永くお幸せに。