吾輩は猫である。
名前はシロ。
主人が船のヒラメ釣りに行ってきた。
積丹方面や留萌方面は、かなり釣果が良さそうだが、そこからの船ではないという。
石狩湾新港の気心が知れた20年以上馴染の船頭の船で、今年の船のヒラメ釣りをはじめることにしたという。
単にお客で行く予定が、急遽、船頭から、ヒラメ調査に協力してくれないかみたいなことを言われたという。
要は、従来の石狩の初夏のヒラメ場のみを、釣れるかどうか分からないが、1人の乗合料金で仕立て船で釣りをしてみてくれないかという。
主人は2つ返事でOKして、ヒラメ調査に参加してきたという。
石狩の初夏のヒラメは、いつもなら水深20〜30mで釣れるのだが、今年は、その水深になかなか入ってこないという。
未だに秋から冬のポイントである水深40〜50mでしか釣れないし、おそらく、石狩湾新港から行けるその場所のヒラメも、もうすぐ釣れなくなりそうだという。
そのため、本来の初夏の釣場の魚模様の状況調査を手伝うことにしたという。
しかし、調査自身は気持ち良かったという。
広い海での船釣りは、やはり気持ち良いものだという。
調査の結果は、当たりが一度あっただけで、ヒラメの群れは、初夏のいつもの場所に、まだ入っていなかったようだと言う。
まあ、主人の言うことだからいい加減だと思うが、後1週間は厳しそうだという。
結果、船頭の配慮によって、調査時の船代は無料になり、翌日の船に正規料金を払って、ヒラメ釣りをすることになったという。
主人としては、一回の船代で、二回海の上に行けるのだから、これはこれでかなり楽しそうである(^.^)。
ただ、翌日の行く場所は、船頭曰く、昨日までは釣れてた深場等だという。
大漁に2日なしを考えれば、厳しい釣行になりそうに感じたという。
······
2日目は、純粋にお客さんとして、釣船に乗ったという。
·····
1日目の調査と同じように当たりがまるでないという。
かろうじて、1枚釣って終わりだという。
6人の乗合で、このサイズが僅か3枚だという。
主人は、そのうちの1枚が当たったのだから運が良いのかもしれない。
この船頭の名誉のために説明するが、この船頭の腕は確かだという。
主人は、知り合って20年以上、この船でヒラメのツ抜けを何回したか分からないくらい経験しているという。
多いときは、20枚以上釣った時もあると言う。
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自然とは、幾つになっても自分の理解を超えるものらしい。
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シロ曰く
坊主でなくて良かったな。
刺身が食べられるぞヽ(^。^)ノ。
船頭は主人の腕を認めてくれてるし、貧果とは言え、釣れたんだから、良しであろう。
上を見ればキリがない。
今ある自分に幸せを感じることは、大事なことだぞ。
byシロ