こんにちは。サイマティクスセラピー/ドライヘッドスパ専門店 HAAU(ハーウ) のわたなべです。
今日は、話題になっている TWICE・チェヨンちゃんの「迷走神経性失神」のニュースをきっかけに、
普段はあまり意識しない 迷走神経と自律神経のバランス について書いてみたいと思います。
■ TWICEチェヨンちゃんの「迷走神経性失神」から学ぶ、自律神経のこと
2025年11月20日、TWICE のチェヨンちゃんが 迷走神経性失神(vasovagal syncope)と診断され、当面の休養に入ることが報じられました。
K-POPファンとして、TWICEの過密スケジュールは以前から気になっていたので、
今回のニュースを聞いた瞬間「やっぱり心身の負担が大きかったのかな…」と胸が痛くなりました。
迷走神経性失神とは、強い疲労やストレス、急激な緊張などをきっかけに、
迷走神経が過剰に働き、血圧がストンと下がり意識が遠のいてしまう状態です。
これは、迷走神経が“働かない”ではなく、“働きすぎることで起こるトラブル” です。
つまり、迷走神経は 「働かないとダメ」ではなく、働きすぎてもトラブルになる という点がポイントです。
■ 迷走神経とは?
迷走神経は、自律神経のうち副交感神経に属する神経です。
脳から心臓、肺、胃腸、肝臓にまで広がり、心身をリラックス・回復へ導く働きをしています。
ただし、「副交感神経=リラックス → 活性化すればするほど良い」
というわけではありません。
チェヨンちゃんのように、副交感神経(迷走神経)が一気に働きすぎると、血圧低下や失神が起こってしまうこともある のです。
自律神経は“どちらが強いか”より、
その時の状況に応じて柔軟に切り替わることが健康の鍵となります。
■ ポリヴェーガル理論で考える自律神経
アメリカの精神医学名誉教授であるステファン・W:ポージェスシによって提唱された「ポリヴェーガル理論」では、
生物の進化の過程で3つの自律神経が順に発達し、それらの働きから現代人の心身の状態について説明しました。
① 背側迷走神経(最古の副交感神経)
最も古く発達した副交感神経で、消化・吸収、休息のために働きます。
危機時には身体を“止める”反応を起こし、過剰なストレスでは失神なども生じます。
背側迷走神経が過剰に働くと以下のような不調が現れます。
・ぼーっとする
・力が入らない
・失神や極度の倦怠
迷走神経性失神もこちらの領域といえるでしょう。
② 交感神経(戦う・逃げる神経)
危機対応に働く神経で、素早く動いたり、危険に直面したら戦うか逃げるかの反応を行ったりする神経です。
交感神経が過剰に働くと、以下のような不調が現れます。
・イライラ、緊張、焦り
・多動になる
・情緒不安定になる
・泣く
・身体が緊張する
③ 腹側迷走神経(社会とのつながりを作る神経)
生物の進化過程で、哺乳類の誕生によって発達した神経で、親子や集団での交流を支える副交感神経です。
声の調整や表情を作る、思いを伝えるなど、社会の形成に不可欠な神経です。
腹側迷走神経の機能が低下すると以下のような不調が現れます。
・心拍の乱れ
・難聴
・食欲低下
・口呼吸
・無表情
1つの神経だけが働くのではなく、状況に合わせて3つが自然に切り替わることが理想的です。
■ 自律神経のバランスを整えるためにできること
よく「リラックスすることが大事」と言われますが、これは 交感神経が優位の人向け のケアです。
一方で、ぼーっとして無気力感が強い人(背側迷走神経が優位の状態)がリラックス法を行うと、かえって逆効果になることもあります。
副交感神経(=迷走神経)が優位になってしまっている人は、リズム運動を行ったり、日光を浴びたりすることで脳を覚醒させるのが最適です。
大切なのはバランス。
「今、自分の体内でどの神経が過剰に働いてしまっているのか」を意識することから始めるのがおすすめです。
■ HAAUの施術で大切にしていること
HAAUでは、サイマティクスセラピー(音振療法) と ドライヘッドスパ で自律神経のバランスを整えるお手伝いをしています。
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副交感神経を活性化する音
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交感神経を活性化する音
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自律神経全体のバランスを整える音
さらに、ドライヘッドスパでは セロトニン神経を活性化させ、自律神経の調整を司どる脳の働きをサポートします。
実際、お客様からは、施術後のご感想として「呼吸がしやすくなった」「スッキリとした」というお声をいただきます。
これらは、自律神経のバランスが調ったサインと言えるので、セラピストの私もとても嬉しい気持ちになります!
■ 最後に
チェヨンちゃんのニュースで「迷走神経」という言葉を初めて知った方も多いかもしれません。
でも、迷走神経を含め、自律神経は誰の体にもあり、毎日働いてくれているとても大切な仕組みです。
大切なのは、3つの自律神経の“バランス”。
働きすぎても、働かなすぎても不調につながります。
慢性疲労や肩こり、睡眠の質の悪さ、情緒不安など….不定愁訴の多くも、自律神経の乱れが影響していることがほとんどです。
まずはセルフケアから、難しい場合はプロの手を借りてみてくださいね〜
少しでも皆さんの心と身体が軽くなるよう祈っています。
音と手の力でもやもやを晴らし、軽やかな明日へ