　千葉県・亀山湖の紅葉狩りハイキングに行ってきた。

　スッキリとした青空の元、靴紐を締め直し歩き始める。

歩き始めてすぐ右手前方にメタセコイアの林が目に飛び込んできた。

朝の光を浴び、チョコレート色の紅葉が綺麗だ。

メタセコイア

　メタセコイアは、中国原産の落葉針葉樹。

　約80万年前の気候変動で絶滅するまで、北半球で広く分布しており、

日本でも自生していたことは、化石で判明している。

　1941年に日本の学者が化石を発見しメタセコイアとして発表した。

すぐ後に、中国で生き残っているのが発見された。

　左手の対岸崖に紅葉が見えだした。

　亀山湖は、昭和59年に完成した、千葉県で最初で最大の多目的ダム。

　千葉県は高い山がなく深い峡谷もないので、

ダム湖と言っても、幅の広い湖は発生しない。

　リアス式海岸のような入り江が多い湖で、

25もの橋がかかっており、橋巡りハイキングも楽しめる。

各所にボートハウスがあり、釣りもできる。

　湖畔の紅葉だが、もう終わりに入っているのだろうか。

湖の水が濁っているのが気になるが、今年は雨が少なかった影響かな？

　標高は100ｍちょいで、関東で一番遅い紅葉の名所と唱っている。

　風で落ち葉が舞い散っている。

カメラを構えるのが遅かったようだ。

　全山紅葉を期待したが、一部の場所でしか見ることができなかった。

　左下の赤い部分は、水鏡の紅葉だが分かりにくい。

　せっかくの水鏡の紅葉も、水が濁っているので鮮明さに欠ける。

　水鏡の紅葉が波打っているのも面白い。

　水が少ないためか、湖底が露出している。

ノジギク

　傾斜のきつい土手にノジギクが群落していた。

ノジギクは傾斜地などで懸崖状に咲く性質がある。

　牧野富太郎先生が発見し命名した花で、

万葉集では、モモヨギクと詠まれている、日本在来種。

リンドウ

　同じ土手に、秋の代表花リンドウも、ぼちぼちと咲いていた。

光に反応して咲く花だが、この場所は日陰になっている。

周りが広くて明るいので、秋の最後の花として我々を迎えてくれたのかな。

　青い宝石だ。

　往きで見たメタセコイアを見渡せる公園で昼食をとる。

　育苗されたメタセコイアの苗が、1950年に、アメリカから提供された。

メタセコイアは木姿と紅葉の美しさで、挿し木で増殖され、

急激に全国的に人気の木となっている。

　紅葉の美しさから、「曙杉」との別名もあるが、

落葉した葉の掃除が大変なのが欠点かな。

　亀山水天宮の湖上からの鳥居かな。

左手の高台に神社が鎮座している。

　この辺りが、亀山湖の一番広い場所かな。

《濃溝の滝》

　亀山湖に近い濃溝の滝へ寄った。

　洞窟の向こうから差し込む光が、

水面に反射してハート形に見えることから

コロナ前、ちょっとしたブームとなった観光地。

　洞窟の向こうに光が射していないので、景観としては物足りない。

1660年頃、地元の人が川回しをして水田を作るために、

トンネルを作り、標高差が小さな滝となった。

　川底の岩を亀に見立て、「亀岩の洞窟」との名前だったが、

以前から近くにあった「農溝の滝」と一緒くたに呼ばれ、

市では、「濃溝の滝・亀岩の洞窟」と称している。

　水田跡は木道の遊歩道に整備され、観光施設となっている。

※ 2003年12月3日訪問