年初から旅行業者が騒がしいと思っていたら、今年のゴールデンウィークが大変なことになるらしい。なんと4月27日から5月6日まで10連休だというではないか。 単純に喜んでしまったが365連休の高齢者にとってはたかが10連休だ。ここは冷静に考えてみよう。
日本において、法律などの決め事は役人が決めることになっている。従って休日も役人が決めているのだが、その理由は「働き過ぎの日本人に休日を!」あるいは「消費を促すために」などと役人特有の巧みな言葉づかいをするのだが果たしてそうであろうか。
ちまたの多くの日本人はこの10連休を享受しているのだろうか。現代社会はスライド勤務などで労働時間も多様化され、休日を均一に消化することは少なくなっている。また労働環境の違いによっても、各人それぞれに休日の捉え方は大きく変わってきているのが現状だ。
最近、特に問題となっている過剰な労働時間を強いられている非正規労働者にとっては10連休など夢の世界の話であり、彼らにとっては週に一度の休日すら与えられていないのが現状である。そして、非正規労働者は日本の全労働者の40%を超えており、しかもその数は毎年1%を超える割合で増え続けているのだ。
つまり、平成27年2月に出来たプレミアム・フライデーと同様に、この大型連休を謳歌できるのは、公務員と大企業の一部労働者ということになる。
次にこの10連休の内容をみてみよう。4月27日、28日は土曜日と日曜日。29日は昭和の日(昭和天皇の誕生日)で祝日。5月3日は憲法記念日、4日はみどりの日(なんだこれは?)、5日はこどもの日で祝日と、例年ならこれだけだが、今年は5月1日が新天皇の即位される日であり祝日になるという。前日の4月30日は現天皇の退位の日だが、祝日に挟まれるので休日にするという。そして5月2日も祝日の間の日ということで休日にするというのである。
祝祭日とはいったい何なのか、改めて日本の祝日を眺めてみよう。すると、みどりの日、海の日、山の日など日本という国を実感しない祝日が多いことに驚く。祝祭日の言葉の意味を辞書で調べると、宗教の祭典、国家の成立や歴史的事件に関する記念日、とある。
ところがわが国の祝祭日は、振替休日を含めて休日のための祝日であり、あえて休日を作るための祭日である。宗教の祭典を祭日に出来ないのは、憲法に政教分離(*)が定められており理解できるが、それにしても日本人であることを確認できる祝祭日でなければならないのではないか。終戦記念日や世界で唯一原子爆弾が投下された日など、われわれが忘れてはならない日が存在することを思い起こして祝日を定めていただきたいと切に願うものである。
さて、祝日のことをホリデー(Holiday)というが、この語源はHoly-Dayである。〝きよしこの夜〟で歌われるサイレントナイト・ホーリーナイトがそれである。すなわちHoly Dayとは宗教上の祭日ということであり、Holyとは「神聖な」という日本語に訳されている。
このあたり、頭脳明晰な役人なので知らぬはずはないと、いま一度、辞書で調べてみて驚いた。するとHolyには〝神聖な〟という意味の他に別の意味が存在したのだ。それは「ひどい」、「おやまあ」、「こいつは驚いた」という訳があるではないか。なるほどさすがは日本の役人だ!! ‥‥了
*政教分離
近年、わが国ではモラルの低下が叫ばれて久しい。その原因は宗教教育がなされていないことにあるのは明白だ。戦後、日本は政教分離を憲法で明記した。「どこの国でも憲法で政教分離を定めているではないか」と思われるだろう。しかし、米国では大統領就任式にミサの式次第を採用している。教育現場では聖書の教えを採り入れ、人間が生きていくうえで守るべきことを教えている。
日本でこのような教育ができないのは日米での「政教分離」の内容が全く違うというところにある。米国では「Separation of Church and State」に対して日本では「Separation of Politics and Religion」となっている。つまり米国は教会と国家のかかわりは否定するが、宗教とのかかわりは否定しているわけではない。むしろ多くの米国民は自国の道徳性は公立学校での宗教教育にあると考えている。しかし、米国は戦後GHQが日本民族と宗教を分断することを重要課題とし、現在でもその政策は生き続けており、今なお統治下にあるといっても過言ではない。