◇病気は「面倒なだけ」 悲観せず就職目指す
食品会社への就職を目指し、会社説明会への参加を重ねながら、管理栄養士の国家試験に向けた勉強もこなす。西九州大に通う4年生の古賀重美さん(21)=佐賀市。おしゃべりが好きで、おっとりとした口調で語るその表情には、笑顔が絶えない。外見上は健康的な女性にしか見えないが、インスリンの注射が欠かせない1型糖尿病患者だ。
5歳のころ、水を大量に飲み、頻繁にトイレに行った。けだるそうな表情が続く様子を気にした家族が病院へ連れていくと、1型糖尿病と診断された。
指先に針を刺して血糖値を検査し、低血糖状態ならアメなどでブドウ糖を補給する。食事前後にインスリンの注射を打ち、高血糖になるのを防ぐ--。発症後毎日、繰り返してきた。
病気に「命の危険」があることを自覚したのは中学生のころ。太るのがいやで、食べる量を落とすため、体調が悪くても、インスリンの量を抑えた。風邪を引き、体調の悪さに鈍感だったことも重なった。夜中、トイレの帰りに床に倒れた。
インスリンが不足して高血糖状態が悪化したこん睡状態だった。病院に搬送され、意識を取り戻したが、両親が気付くのが遅れれば……。「今ここにいませんねー、きっと」
それでも、病気については「みんなは何もしてないのに、イヤだなあ。めんどくさいなあ」と思うくらい。「一生付き合っていく病気だし、インスリンさえ打てば生きていける」と悲観することはなかった。
心境が少し変わったのは、東日本大震災発生から。インスリンは通っている薬局に備蓄されているが「地震や津波でなくなったら、私の体はどうなるのか」という危機感が高まった。
独り立ちする怖さもある。履歴書に「健康」と書けない自分を、理解してくれる会社はあるのか。20歳までは「小児慢性特定疾患」の対象として医療費が助成されていたが、成人後は打ち切られており、年間20万円以上の医療費負担を解消できるのか--。
そんな不安を吹き飛ばすように、古賀さんは熱っぽく、志望する食品会社での目標を語る。「調味料って、使い方によって味が全く変わりますよね。そんな面白さを知りたいし、多くの人に広げたいんです」【蒔田備憲】
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◇1型糖尿病
エネルギー源になるブドウ糖を体の細胞に届け、エネルギーに変える役割を持つホルモン「インスリン」を作る細胞が、何らかの理由で破壊され、体内で不足する病気。インスリンの効き方が悪くなるなどの「2型糖尿病」が大人で発症することが多いのに対し、子供で発症することが多い。1型糖尿病は「小児慢性特定疾患」(最長で20歳まで)の対象だが、「特定疾患」には指定されていないため、20歳を超えると、難病としての医療費助成はなくなる。
7月3日朝刊
食品会社への就職を目指し、会社説明会への参加を重ねながら、管理栄養士の国家試験に向けた勉強もこなす。西九州大に通う4年生の古賀重美さん(21)=佐賀市。おしゃべりが好きで、おっとりとした口調で語るその表情には、笑顔が絶えない。外見上は健康的な女性にしか見えないが、インスリンの注射が欠かせない1型糖尿病患者だ。
5歳のころ、水を大量に飲み、頻繁にトイレに行った。けだるそうな表情が続く様子を気にした家族が病院へ連れていくと、1型糖尿病と診断された。
指先に針を刺して血糖値を検査し、低血糖状態ならアメなどでブドウ糖を補給する。食事前後にインスリンの注射を打ち、高血糖になるのを防ぐ--。発症後毎日、繰り返してきた。
病気に「命の危険」があることを自覚したのは中学生のころ。太るのがいやで、食べる量を落とすため、体調が悪くても、インスリンの量を抑えた。風邪を引き、体調の悪さに鈍感だったことも重なった。夜中、トイレの帰りに床に倒れた。
インスリンが不足して高血糖状態が悪化したこん睡状態だった。病院に搬送され、意識を取り戻したが、両親が気付くのが遅れれば……。「今ここにいませんねー、きっと」
それでも、病気については「みんなは何もしてないのに、イヤだなあ。めんどくさいなあ」と思うくらい。「一生付き合っていく病気だし、インスリンさえ打てば生きていける」と悲観することはなかった。
心境が少し変わったのは、東日本大震災発生から。インスリンは通っている薬局に備蓄されているが「地震や津波でなくなったら、私の体はどうなるのか」という危機感が高まった。
独り立ちする怖さもある。履歴書に「健康」と書けない自分を、理解してくれる会社はあるのか。20歳までは「小児慢性特定疾患」の対象として医療費が助成されていたが、成人後は打ち切られており、年間20万円以上の医療費負担を解消できるのか--。
そんな不安を吹き飛ばすように、古賀さんは熱っぽく、志望する食品会社での目標を語る。「調味料って、使い方によって味が全く変わりますよね。そんな面白さを知りたいし、多くの人に広げたいんです」【蒔田備憲】
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◇1型糖尿病
エネルギー源になるブドウ糖を体の細胞に届け、エネルギーに変える役割を持つホルモン「インスリン」を作る細胞が、何らかの理由で破壊され、体内で不足する病気。インスリンの効き方が悪くなるなどの「2型糖尿病」が大人で発症することが多いのに対し、子供で発症することが多い。1型糖尿病は「小児慢性特定疾患」(最長で20歳まで)の対象だが、「特定疾患」には指定されていないため、20歳を超えると、難病としての医療費助成はなくなる。
7月3日朝刊
やっぱり
あたしから関わったらダメだ
怖い
関わってくれるまで待つ
そしたら安心できる。
あたしどうすればいーのかなー
いまのまんまでいいって
言ってくれないかなあ
もっとこんな人になりなよって
言われるのうるさい
耳が痛い
そんな立派な人になりたいか。
あたしはやだよ
あたしがなくなる