今年も豊川稲荷へ行ってきました(`・ω・´)


昨年も参加させていただいた仏教講座〜。



昨年に続き


テーマは『正法眼蔵随聞記に学ぶ』


【講師】

角田 泰隆 老師


【肩書き】

常圓寺(長野県伊那市)28世住職

駒澤大学 仏教学部 禅学科 教授


教科書は『道元と生きる 正法眼蔵随聞記』角川ソフィア文庫


という内容(`・ω・´)



この講座は『7月23日固定』という定例行事なので、今年は年次有給取得で参加⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝



【移動】

[パターン1]
06:18 名鉄名古屋駅
↓名鉄名古屋本線急行(豊橋行)
07:17 国府駅

07:21 国府駅
↓名鉄豊川線(豊川稲荷行)
07:35 豊川稲荷駅

片道1,270円
往復2,540円


[パターン2]
06:00 JR名古屋駅
↓東海道本線 浜松行
07:23 豊橋駅

07:32 豊橋駅
↓飯田線 本長篠行
07:46 豊川駅

片道 1,520円
往復 3,040円


[豊橋往復きっぷ]
適用区間 名古屋市内→豊橋~豊川・二川
平日用 1,900円

ということで、今回はJRにしようかな、と⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝
18きっぷが余る予定なら、18きっぷを使うのもアリかも?


今回は豊橋往復切符と往復・カルテットきっぷ専用新幹線変更券を使用で!

[往復・カルテットきっぷ専用新幹線変更券]
適用区間 名古屋→豊橋
平日用 520円(片道)

という予定だったのですが…
22日に新幹線が名古屋〜浜松の運休してるので、走ってくれるかなぁ?というorz



夜に新幹線の予約をみると、当たり前ですが、のぞみ(豊橋には停車しない)は朝から埋まってる模様。

悩みましたが、無難に名鉄で行くことにしました(°▽°)



結果、特にトラブルなく豊川に到着⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝




講座のスケジュール\_('ω' )コウデス



開式の法要は新築の本堂で〜


新しい木の香りに包まれ、なおかつ[空調完備]←重要 という本堂。


ちなみに従来のご本尊様は、新しい御本尊様の体内仏として納められている、とのこと。


新しいご本尊様は千手観音様。

西国5番札所の葛井寺と同じ『腕が1000本』の御姿。


この御姿の千手観音様は珍しいですね⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝





今回の講義の重点は

『出家とはなんぞや?』

『僧侶とはなんぞや?』

という感じの話。



【午前の部】


僧侶のシンボルアイテムとして『袈裟』を特に取り上げられていて。

実際に講師の先生が着用されているものを見せていただけました。


ちなみに僧侶の着用している『黒い衣』は、厳密には衣ではなく『直裰(じきとつ)』という羽織のようなものっぽい。


僧侶の衣は正式なものが『糞掃衣(ふんぞうえ)』で、『俗世の人が使い道がないと判断し、廃棄した布』を繋ぎ合わせたもの、と定義されているとのことで、これが袈裟だそうです。



袈裟の名称で共通する『條』というものは『縦の升のライン』の数で。

9本(九條)以上の袈裟が『大袈裟』と呼ばれる儀式用

7本(七條)以下の袈裟が普段使いor修行僧

みたいな位置付けとのこと。


升の配列は

『短・長・長』

『長・長・短』

『短・長・長』

となっていて

・奇数である

・上下のどちらかの升は必ず短い

という構造である、とのこと。


『僧侶にとっての清浄な衣』というのは『一般人が使い道がないと判断し、廃棄した布』であるため

『より利用価値の低い小さな布』を繋ぎ合わせて作った衣=條が多い

という理由から、條の数が多いものほど格の高い衣という仕様であるそうで…


細かい方が作るのが大変=格が高い、みたいな作業工数や部品点数に基づくものではない模様。



ちなみに講師の先生の袈裟は全て手縫い。



『利用価値の低いもので作った方が格が高い』というようなら話でしたが…


これ、糸は長いもの(=利用価値の高いもの)を使ってるんでしょうか…?

と思って全体を細部まで確認しましたが、糸は長いっぽい。

※触ってOKとのことなので、糸の細部を確認した


触ってみた感じ、1mくらいの糸で並縫いしてる印象。

半返し縫いなどではないようなので、一ヶ所切れるとかなりの範囲がほつれるんじゃないでしょうか、これ…



ちなみに裏地は普通に大きな布でした(  ॑꒳ ॑   )




袈裟の模様に関しては、密教などだと寺紋とか宗紋をよく見ますが…

こちらの袈裟は『山』がパッチワーク的な感じで縫い付けられていました。


特に宗教的な深い意味があるわけではなく『自然』を現すモチーフにして、山が無難であるため、みたいな理由とのこと。



袈裟の縁取りの最外周は補強の為か、縫い目が1本多くなっていますね。



袈裟の表面を確認したら、刺子になってました。



全面が刺子って…((((;゚Д゚)))))))

手縫いで成人男性の全身を覆えるような布に…


いったい何週間かかるんでしょうか(^◇^;)



パッチワーク的な感じで縫い付けられていた『山』ですが、剥がれな難いように糸が露出を抑えて、かなり細かく縫い付けられている印象。


ただ、布をそのまんま切って縫い付けてるだけで、折り返してはいないようで…

布の端っこがモサモサって感じになってますね。



袈裟を留めるための紐の根元はこんな感じ。


擦れやすい部分であるためか、ボタンホールステッチが施されていました。


布の紐自体は並縫いで袈裟に縫い付けられているようで…

あんまり引っ張ったりしない想定なのか、高負荷の際には糸の破断で生地を守り、補修するという設計コンセプトなのか、判断に悩むところですが…シンプルな仕上がりですね。

※紐の取り付け部分などは半返し縫いなどで×字に縫って補強するのが一般的



仕上がりを観ると、僧侶の袈裟は死装束とは異なり、玉結び&玉止めがされていました。

※死装束は『死者が現世に想いを留めないように』などの意味で玉結びや玉止めを行わずに縫って作ったりする(地域差あり)




その他にも、禮拝に使用する座具(拝敷)も見せていただけました。



こちらは袈裟のように小さい布を集めたものではなく、一枚布がベースですね。


縫い方などは袈裟と同じようです。


ちなみに使用方法は

・そのまま広げて使う

・片裾折り(Z折り)で使う

の2通りとのことでした。

※片裾折り=A3の紙をA4ファイルに綴じる時などによく見かける折り方。


どうやら座具は『片裾折りにした際、模様が+になる様に出来ている』という仕様の様です(  ॑꒳ ॑   )


ちなみに、袈裟も座具も全てが刺子になってる理由は不明。

模様を兼ねた補強かなぁ…?


地域によっては『縫い目が多い=目が多い=魔除け』とか、糸で空間が出来るから保温性UPとか、いろいろ意味はあったりしますが…



こんな感じで、袈裟の構造や縫製について、講座参加者のお姉様方と観察&ガチ議論したりしておりました(笑)


趣味の手芸ガチ勢は話が合います⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝




【午後の部】


『仏教で最も重要なこと』に関する講義でした。


鳥窠禅師と白楽天の問答

Q.仏教とは何か

A.悪い事をせず、善い事を行うこと


白楽天「そんなことなら三才の子供でもわかる」


鳥窠禅師「三才の子供でもわかるが、八十才の老人でも難しい」


という話を軸に

「当たり前に知っていることでも、当たり前に行うには難しい」

ということを説かれました。



『善行』については


僧侶の善行とは

『ただひたすら修行すること』

であるというお話があり、その具体例として


『親しい身内が結婚した』

という状況において、身内である僧侶から贈れる最大の祝福とは

『ただひたすらに修行に打ち込む』

であって

『式典に出席したり、祝いの言葉を述べたりすること』

はない


というお話がありました。



このあたりは


僧侶というのは『出家した身』であり

『世俗の価値観とは異なる』

という存在


という視点が重要という話ですね(  ॑꒳ ॑   )




僧侶として『徳を積む』ためには、絶対的な前提条件として『世俗から離れる』ことが必要。
どれだけ厳しい修行をしても『世俗のまま』では、修行者としての徳は積めず、単なる『無理に苦労している』という結果にしかならない。

『世俗から離れる』
「私は」「私が」といった自己中心的な考え方を捨て、利益,名誉,名声,地位などを捨てること。
雲の様に留まらず、水の様に寄る辺をもたないから『雲水』

という様な説明がありました。


『僧侶』として善行を行うためには
『衣食住の固執せず、衣類や食事などのスケジュールを定めることなく、縁によって行うその日暮らしである』
という条件が必須であり、どれだけ厳しい修行を何十年行おうと、これが出来なければ僧侶として徳は積めない模様。

逆にいうと、これさえ出来れば、厳しい修行をしなくても、徳は積めるようですね(⁠ ⁠╹⁠▽⁠╹⁠ ⁠)



講師の先生曰く
来年もお声かけいただけるかわかりませんが、来年もお声がけいただけたら続きをお話ししたいと思います
らしい…。

ちなみに1年で講本の1章しか進んでなくて、講本は10章以上ある…(  ॑꒳ ॑   )講座修了まで10年以上?