いろんな事情で児童相談所で保護された子どもは、児童養護施設、ファミリーホーム、里親家庭に行くようになっています。
朝ドラで戦後保護されていた子どもたちの様子が描かれています。
その当時は本当に酷かったのでしょう。生きるための施設。
戦後70年、今は親のいない子どもではなく家庭の事情で養育できない子どもが多くの
施設に入っています。
現在、里親を推奨していますが広まらないのは当然です。
私は20年前に里親に登録しましたが全く子どもとの関係はありませんでした。
施設は子どもが多い方が、多くお金が入り順調な経営と言われているのが理由のようです。
施設と里親は商売敵だと聞き驚いたことがあります。
その後私は子どもたちの支援を少しでもしたくて児童養護施設に職員としてパートで入りました。
里親の登録はしたまま。
ある日、児童相談所から電話がかかってきました。
どこにも行き場のない子どもです。その子を知らなかったら受けていたかもしれません。
以前、私はその子どもとの関りがあり、暴力、暴言、携帯を壊される、けがをさせられるなど何度もありその子どもの日常を知っていました。とても一人で対応できる子どもではありません。
施設の中でも養育しやすい子ども難しい子どもはいます。
親も施設もできないと思っている子を里親家庭に委託しようとするなんて。
私は意見を言わせていただきました。難しい子は施設でみんなで育てていくべきだと。
里親家庭には逃げ場がありません。そして、里親さんには子どもの情報は知らされません。
その子どもの悲しさやさみしさ、怒りは涙が出るほど理解ができます。しかし養育者が大変になるのを誰もがわかっていての措置はするべきではないと。しかも、もう1年近くも学校に行かせていないなんてどうなっているのか。
どうして養育しやすい子を里親家庭に出さないかというと、施設も養育しやすい子どもの方が毎日平穏に仕事ができるからです。私もスタッフとしての立場であればその気持ちはとてもよくわかります。
もし、政府が問題を理解し、本気で里親を増やしたい方針で行くのなら幸せな里親家庭ができるよう配慮すべきです。そしてもっと風通しを良く。
施設も問題が山積みなので配慮できない部分も理解できますが。
児童相談所や施設にも意見を言うと、「それはあなたの考え」と言われて相手にされない事がほとんどです。
子どもの助けになれなかったこと、ずっともやもやしています。週末だけでも息抜きの場所ぐらいにはなれるとお伝えしましたが・・・
児童相談所だけがわかることで、もう電話はないと思います。
知っている子どもの助けになれないことは本当にストレスになります。
幸せを祈ることしかできないなんて、本当に情けないです。
児童養護施設に入る子どもがいなくなるよう、心から願います。