検査の結果が出て
私の乳がんのタイプは
トリプルネガティブだと判明した。

エストロゲン、プロゲステロン、HER2が全て
陰性の予後の悪い進行がんだった。

シコリは硬くてボコボコしていて、
がん細胞が神経を侵襲しているので
痛みがあるとの事だった。

早急に治療が始まった。
まずはしこりを小さくする為に
抗がん剤を投与する。
私の場合はFEC療法
  フルオロウラシル(5-FU)
  エピルビシン(ファルモルビシン)
  シクロホスファミド(エンドキサン)
という抗がん剤で、
吐き気や脱毛といった副作用は強いけど
よく効く薬で、
その病院ではほとんどの人の癌が
縮小しているという事で期待ができた。

点滴開始前に吐き気止めを飲んで
40分位経ってから3時間かけて点滴が始まる。

リクライニングチェアーに座り
窓の外の景色を眺めるゆったりした時間。

思えば、いつも時間との勝負で
時間に追われた生活だった。
朝起きてワンコのお散歩。
お弁当の仕度、朝ごはんの仕度、洗濯を干し
パパッと化粧をして仕事に行き、
昼に一度帰ってきてワンコのお散歩。
また仕事、帰って洗濯入れてワンコのお散歩。
お風呂を洗って夕飯の準備。。
1日がとても早く、疲れていたので
いつも元気の出る飲料でごまかしていた。

看護師さんが6本の点滴と氷の入った紙コップをを持ってきた。
氷は口内炎予防の為に、抗がん剤が
投与される時に口に含むよう言われた。

点滴の中には、いかにも副作用がありそうな
真っ赤な色のものがあった。
いよいよ始まる。