この病気の告知を受けてから
心の中に幾つかの
深い闇のような穴が開いた
その一つの暗闇は
「両胸にインプラントを入れた身体を
私は受け入れられるのだろうか」
手術を控えて
前開きの洋服を探し回って
毎日のようにフラフラしていた私は
デパートやファッションビルで
洋服を脱がされたマネキンを時々見掛けた
そのサイボーグのような胸を見て
「私も……」
近い日の自分の姿のような気がして
「サイボーグか……」
そう思うと軽く泣けてきた
これからの事に、なにか心配はないか
その頃診察や検査で会うDr.に聞かれた
だったらこの疑問は解決してもらえる?
「両胸をインプラント再建をすることにした私は」
その思いを
Dr.に告げた
Dr.Y
「えっ、ふくらみは無くならないよ……」
ボソッと答えた
いや、そういう意味じゃないんだ!
この微妙な女心を納得させるのは
Dr.Y、まだ無理のようね……
Dr.K
「みなさん、やって良かったと……
ても、○○さんもそう思うかは?」
確かに、全員納得しても
私は後悔するかもしれない……
でも、答えのポイントはそこではないの
Dr.Y
サバサバと
「私は経験してないから、
確かなことは言えないけど
キレイに出来るわよ♪」
やや、前向き……
キレイに出来る、いいや!できないと困る
キレイに……
バランスの取れたキレイなお胸は
マネキンのようなお胸なのかな……
~胸の膨らみを気にする患者~
その時の私の説明書には
(あったとしたらです……)
きっとこう書いてあったと思う
だから、手術が終わった夜
当時の主治医Dr.N様はベッドサイドで
こんな風に言った
「だんだん、自分の子供のように思えてくるから」
(少し、意訳が入っているかも……)
満面の微笑みで話すDr.N様
「ゆっくり休んでね」
そう言われたとき
まだ朝じゃなかったんだ……
どおりで部屋が暗かったな……
その言葉の意味を、考えるゆとりもなく
身の置き所のない
辛い夜がまだ続くのかと、ガッカリしたことを
今でもよく覚えている
翌朝、
クリニカルパスでは
尿管カテーテルを抜いて、術着を着替え
朝食を食べる……
術着を着替える前に
Dr.N様が様子を見に来室
「目一杯、お水を入れておいたからね」
と、
気分があまりよくないと訴える私に
「具合が悪ければ、ゆっくり寝てていいよ。
入院中、ゆっくり休みなさい」
満面の微笑みで去っていった……
そうか・・・
エキスパンダーは何も入ってない状態で
挿入されて生理食塩水を注入される
当たり前のことだけど
確認する心のゆとりもなかった
120CCが注入された私の胸は
柔らかさや体温は感じられなかったけど
確かにふっくらと膨らんでいた
これから、この胸と生きて行くんだ!
そんな決断はなかったけれど
用意していた「ケアブラ」がきついぐらい
ふっくらとしていた
「自分の子供のように思えてくるから・・・」
Dr.N様の言葉は、その時の私には
残念だけど響いてこなかった
でも、その一言が
数か月後の私の生きる力になっていくことを
知らずにベッドに横たわっていた
心の中に幾つかの
深い闇のような穴が開いた
その一つの暗闇は
「両胸にインプラントを入れた身体を
私は受け入れられるのだろうか」
手術を控えて
前開きの洋服を探し回って
毎日のようにフラフラしていた私は
デパートやファッションビルで
洋服を脱がされたマネキンを時々見掛けた
そのサイボーグのような胸を見て
「私も……」
近い日の自分の姿のような気がして
「サイボーグか……」
そう思うと軽く泣けてきた
これからの事に、なにか心配はないか
その頃診察や検査で会うDr.に聞かれた
だったらこの疑問は解決してもらえる?
「両胸をインプラント再建をすることにした私は」
その思いを
Dr.に告げた
Dr.Y
「えっ、ふくらみは無くならないよ……」
ボソッと答えた
いや、そういう意味じゃないんだ!
この微妙な女心を納得させるのは
Dr.Y、まだ無理のようね……
Dr.K
「みなさん、やって良かったと……
ても、○○さんもそう思うかは?」
確かに、全員納得しても
私は後悔するかもしれない……
でも、答えのポイントはそこではないの
Dr.Y
サバサバと
「私は経験してないから、
確かなことは言えないけど
キレイに出来るわよ♪」
やや、前向き……
キレイに出来る、いいや!できないと困る
キレイに……
バランスの取れたキレイなお胸は
マネキンのようなお胸なのかな……
~胸の膨らみを気にする患者~
その時の私の説明書には
(あったとしたらです……)
きっとこう書いてあったと思う
だから、手術が終わった夜
当時の主治医Dr.N様はベッドサイドで
こんな風に言った
「だんだん、自分の子供のように思えてくるから」
(少し、意訳が入っているかも……)
満面の微笑みで話すDr.N様
「ゆっくり休んでね」
そう言われたとき
まだ朝じゃなかったんだ……
どおりで部屋が暗かったな……
その言葉の意味を、考えるゆとりもなく
身の置き所のない
辛い夜がまだ続くのかと、ガッカリしたことを
今でもよく覚えている
翌朝、
クリニカルパスでは
尿管カテーテルを抜いて、術着を着替え
朝食を食べる……
術着を着替える前に
Dr.N様が様子を見に来室
「目一杯、お水を入れておいたからね」
と、
気分があまりよくないと訴える私に
「具合が悪ければ、ゆっくり寝てていいよ。
入院中、ゆっくり休みなさい」
満面の微笑みで去っていった……
そうか・・・
エキスパンダーは何も入ってない状態で
挿入されて生理食塩水を注入される
当たり前のことだけど
確認する心のゆとりもなかった
120CCが注入された私の胸は
柔らかさや体温は感じられなかったけど
確かにふっくらと膨らんでいた
これから、この胸と生きて行くんだ!
そんな決断はなかったけれど
用意していた「ケアブラ」がきついぐらい
ふっくらとしていた
「自分の子供のように思えてくるから・・・」
Dr.N様の言葉は、その時の私には
残念だけど響いてこなかった
でも、その一言が
数か月後の私の生きる力になっていくことを
知らずにベッドに横たわっていた