メイン目的のプラチンブリー国立博物館とシーマホソット地区遺跡は順調に2日で訪問出来た。
3日目はコインランドリーと、ここまでの旅の整理にして、夕方からあの橋の向こう側、フェスティバルマーケットのフィシュモースープを食べに出かけた。
途中、橋のこちら側に教会、

聖ミカエルの姿が門扉に描かれているが人の気配が無い。
前の川沿いの道路に駐車する車が多く、





隣接する学校の前に番人が居たので、教会を見てもいいか尋ねてみた。
そこを開けて入ってもいいと言う車止めの門扉に鍵は架かっていなかった。

聖堂内、スッキリとした造り。ちょうどそこに居たシスターに訊いてみた。
この教会の信者数は100人ぐらい、日曜のミサには200人ぐらいの人々が参集。この教会の自慢は隣接する学校経営。幼稚園から高校まで12年で、現在の生徒数は2000人ほど、地域の優良校らしい。
確かに東南アジア地域では、カトリックの学校経営は良く見られる。
タイのカトリック教会はタイ人で運営されるようになっているので、外国人聖職者や修道会はほとんど居ない。
このシスターも、地域の修道会組織のような説明だった。

昆虫食、ここのは味付けが良さそう
フィシュモースープを食べて、戻りかけると、橋の上では強い風が吹いて、雨が来そうな気配。セブン-イレブンに寄ったところでパラパラ降り出した。早足でホテルに急ぐも、あと200メートルぐらい手前、初日の昼に寄ったヌードルショップのところで土砂降りに。

ヌードルショップは夕方に閉めていて、テーブルと椅子は空いているので雨宿りを決め込む。
今回初めての雨季の洗礼。初めは強い雨の様子も味わいかと眺めていた。40分ほど経ったところでやや小降りになり、もう少しで止むかと期待したら、また雨脚が強くなり、結局1時間10分ほど過ぎたところで再び小降りになったので意を決してダッシュ。ずぶ濡れでホテルに戻った。
夏の雨なのでシャワーを浴びればスッキリ。
もう1日有るので、グーグルマップを見ていると、バンパコン川沿いの上流に立派な洋館のアバイブーベタイ薬学博物館というものが。
面白そうなので見に行った。




ここはプラチンブリーの総合病院の敷地内。アバイブーベとは20世紀初頭にプラチンブリー地区の知事だったチャオプラヤーアバイブーベのことで、この洋館は1909年にアバイブーベがラーマ5世の居館として建設したもの。
1941年にタイ厚生省のプラチンブリー病院になり、1966年名称をチャオプラヤーアバイブーベ病院に変更、1970年に病院は新しい建物に全て移転。1999年に歴史遺産建築に認定という経緯。
薬学についてはチャオプラヤーアバイブーベ病院財団の英語版サイトに、1980年代の伝統医療を基礎医療に取り込むようにとのWHOの呼び掛けに応じた当時の新人薬剤師が、地域の伝統的な薬草知識が自分が学んだよりも遥かに豊かで深いものである事に驚いて、地域の伝統的治療人に学んだ結果、既存の輸入薬に代わる薬草製剤の開発を目指したのが始まりだと。
薬学の背景も興味深いが、先ずこの建物がなかなか素晴らしい。

1階メインホール

右の部屋は香草薬剤の薬局販売室


左のカウンターで相談受付と販売


2階ホール


1994年に修復されたこの建物はシリントーン王女の肝煎り。2001年に王女が再訪され大々的に取り上げられた結果、以降この地域の人気観光スポットになったと言う。面白いのは、下にふたつ並んだよく似た設計の建築の右側はバッタンバンの旧知事居館、この修復に対してもシリントーン王女が寄付を寄せられている。

伝統薬剤に使われる地元の樹木や香草
最後に、アバイブーベ病院から戻る途中の橋のたもとに、ワットケオピチット僧院、



これも洋風な柱が巡らされている。先日のサモラコット僧院も洋風な柱で、プラチンブリー地区には洋風を好む流れが有るのか。

堂内、ここも特徴的な柱に天井装飾。
ここでわかったのは、この堂宇はウボソット(布薩堂)だということ。
僧院の敷地図に表示して有って、別の堂宇に居た僧に確認すると、「ボ、正しく言うとウボソット」の答え。ヴィハーンでは無いのですねと尋ねると、「ヴィハーンはここ」と言って、今居る開放型の堂で奥に仏陀像が置かれ参拝者が訪れている堂を示す。
結界が張られた堂宇だからウボソット(布薩堂)であるのは納得ではあるが、北タイの仏教サンガを見てきた感覚から言うと、ウボソットは僧だけが戒を改めるのに新月と満月に集い、僧の受戒に用いる堂宇で、普段は閉じられて、俗人は入らない特別なもの。
先日のサモラコット僧院もここも、俗人が堂内に入れるのは、ちょっと違和感。
それに、ここでヴィハーンと仰る開放型の堂宇は感覚的にはサラかなとも。
イサーンやラオスの僧院ではヴィハーンと見える主堂の内部に小さく結界が張られ、堂宇をシムと呼んでいたが、何かいろいろ細かい違いが有るものだなぁと。