医療用ウィッグの作製時に
今の髪の長さよりも少し長めにカットするメリットを書いてみたいと思います。
多くの方が抗がん剤治療前だったり、既に1回目が終わっているけど
まだ髪が抜けていないような状態のときに作られるのですが
その時は、ご自分の髪があるために
フィットする位置が分からないんです。
試着の際などは、僕がかぶせたりするので
基準の位置で合わせるのですが
それが絶対っていうことはないんですよね。
お髪が抜けたときに初めて
自分の安心する位置が分かってくるのですが
そのときに、特に前髪と襟足をギリギリの長さでカットしてしまうと
ウィッグをちょっとずらしただけでも、随分と髪が動いてしまうんです。
例えば前髪を目にかからないくらいギリギリにしておいた場合
ウィッグを5mm後ろにずらしただけで
1センチくらい前髪が上がってしまうんですよね。
そうなってしまうと、もう直しようがないですよね。
そういうときのためにも、少し長めにしておいた方が
あとで調整カットが出来るんですよね。
また、そうやって一度に長さや量を決めてしまうのではなく、
調整カットを繰り返していく方が
より自然になっていくんです。
そういうことからも、少し長めにされることをおすすめしているんです。
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ウィッグ選びに迷ったら、まずは地域の医療美容相談室(NPO法人 日本ヘアエピテーゼ協会加盟店)にご相談ください。再現美容師がウィッグのことから治療後の自髪デビューまでアドバイスいたします。