毎日のほほんと生きてると、身近なものは本当に身近になりすぎて、
さして、大切さなど再確認することなく、
なんとなく、日々が過ぎる。
まさしくそんな感じで、
父親のことは、もともと好きだったけど、
これといって「親孝行」なるものができていたかというと、
誇れるものはなく、
「これからしよう!」なんて思っていた。
それよりも(といってはなんだけど)
制限なく働いてみたり、
制限なく遊んでみたり、趣味のダンスに没頭してみたり、
彼とデートしたり、友達と飲んだくれてみたりすることの方が、
どうにも優先順位が高く、
思えば、何か月も実家には帰っていなかった。
実家に帰る約束をしていても、
「予定が入ったからごめん」と母親にメールをすると、
「お父さんがさみしそうにしているから、たまには帰ってきてね」と
返信が来ていたっけ。
なんで、もっと元気なうちに、
もっと頻繁に帰らなかったんだろう。
一緒にお酒をもっと飲めばよかったし、
一緒に旅行ももっと行けばよかった。
もっと歴史の話を聞いておけばよかったし、
もっと一緒にゴルフに行けばよかった。
そう思うと、
胸が痛い。
今、父は、
脳幹の脳出血と、それに伴う正常圧水頭症により、
集中治療室に入っている。
今の治療も、正しいのかはわからない。
それでもここにたどり着くまでに悩み、多くの決断をしてきた。
不安で1番辛いのは本人のはずだが、
それに劣らず、家族の私や母親、そして兄弟たちも、とても悩んできた。
今は、多少なりとも前向きに自体を消化し始めているが、
きっと悩んでいる人は、
世の中に少なくないんだろうと思った。
これまでの
症状や、治療、介護の流れを書き記していくことで、
誰かの知見になればいいし、
誰かと悩みを共有できればいいし、
何より、自分の中で、ひとつひとつ消化していく
糧にできたらいいと思う。
悲劇な話に見えるかもしれないけれど、
でも実は決してただ悲観的ではなく、
とっても辛い日々だったけど、
一方で、気づいたことも多かった。
むしろ、人生で最も人間として成長している時間な気もしている。
だから現実として、受け止めてもらえたら嬉しい。
書き残していくことで、毎日願う。
明日はもっと、お父さんが回復していますように。