何年振りか、オッカケをしている。今なら推し活動と言うべきか。
最後に追いかけたのは、もう20年以上も前だ。
当時中学生だった自分は、そこそこ売れ始めていたアイドルのオッカケをしていた。
きっかけはローカルラジオ、そしてそのイベントに参加した事。
一目見て奇麗な人だと思った。歌は・・・そこまで上手い訳ではなかったけれど。
1990年代後半はアイドル不毛時代で、数多のアイドルと呼ばれた人達が現れては消えていった。
自分がおいかけた人も、そのうちの一人だった。
アイドル(偶像)とは、人の一面でしかない。
そしてそれは作り物の可能性すら否定できない。
若かりし日の自分は、その意味を理解出来ていなかった。
奇麗な一面だけを切り取って憧憬の的としていた。
ほどなくして、売れなくなったその人は、あっさりと脱いでしまった。
今でこそそれが取り得る手段の一つとは分かるが、当時の自分には衝撃過ぎた。
あまりにも純粋過ぎた。何かが音を立てて崩れていった。
そんな姿を見たかった訳じゃない。受け入れ難い現実を目の前にして、
それまで帯びていた熱はみるみると冷めてしまった。
持っていたCDやサインも全て処分してしまった。
二度とアイドルは追いかけまい。そう思っていた。
だが、光輝く存在を目の前にして、もう一度だけその軌跡を見てみたい。
自分には無い、選ばれし人達のシンデレラストーリーをもう少しだけ
この双眸に焼き付けたい。そんな思いを持ってしまった。
良い事ばかりでは無い世界だけれど、どうか彼女達が歩む道が、
明るい希望に包まれている事を切に願う。
