みなさんお久しぶりです。
数年振りに映画館へ足を運んだので、日記として残しておきたいと思い久しぶりにブログを書くことにしました。
2024年アメリカで公開されたジェームズ・マンゴールド監督作品『Un parfait inconnu』(英題:『A Complete Unknown』)を鑑賞しました。
主演はティモシー・シャラメ。
フランスでの一般公開は2月19日、日本では2月28日の予定です。
ボブ・ディランの若き日々を描いた本作は、彼の音楽とともにアメリカのフォークシーンを浮き彫りにするものでした。
▪️フォークシンガー、ボブ・ディランの誕生
舞台は1961年ニューヨーク。
ヒッチハイクで乗り込んだ車の窓から見えるニューヨークの景色、
そしてトランクに身を沈めた何者かのギター...
そのカメラワークがたまらない。
本作では、アコースティックギターを片手にミネソタからニューヨークへやってきた無名の青年が、アメリカのフォークシーンで頭角を現し、1965年ニューポートのフォーク・フェスティバルでエレキギターを披露するまでの激動の4年間が描かれています。
---以下ネタバレ注意---
▪️ウディ・ガスリーとボブ・ディラン
映画冒頭、病院で病床に伏すウディ・ガスリーを訪れるディランの姿が描かれます。
Woody Guthrie(ウディ・ガスリー)は、アメリカのフォークシンガーであり、ボブ・ディランに多大な影響を与えた人物。
彼は社会主義者として労働者や貧しい人々のための音楽を作り続け、『This Land Is Your Land』などの名曲を残しました。
ディランは1961年、ニューヨークの病院に入院中のガスリーを見舞い、フォークミュージックの精神を受け継ぐ決意を示します。
この出会いが、彼の音楽活動の大きな転機となります。
▪️ピート・シーガーの裁判シーン
裁判所でギターを弾いた人物は(ピート・シーガー)。
彼はフォークミュージックの伝道師として公民権運動や反戦運動を支えたシンガーソングライターで、共産主義の疑いをかけられ、裁判にかけられたこともありました。
映画では、シーガーの妻としてアジア系の女性が登場しますが、これは実際の彼の妻Tooshi Seegerをモデルにしているのでしょう。
彼女もまた社会運動に関わっていました。
ジョーン・バエズとディランの関係
ライブハウスで歌う黒髪の女性シンガーJoan Baez(ジョーン・バエズ)。
彼女はディランの才能を見出し、世に広めた立役者でもあります。
二人は恋人関係にありましたが、その後、関係は悪化していきます。
彼女とのデュエットシーンや、ディランが途中で去る場面などが描かれ、チェルシーホテルでの出来事が二人の関係の変化を象徴していました。
▪️ニューポート・フォーク・フェスティバルの衝撃
映画では1963年、1964年、1965年のニューポート・フォーク・フェスティバルが描かれます。
特に1965年、ディランがエレキギターを使用した際の観客の反応は印象的でした。
フォーク界ではアコースティックが主流だったため、彼のエレキ演奏に対して観客の多くが反発し、「裏切り者!」と罵声を浴びせるシーンがリアルに描かれています。
エレキギターは、邪道でしかなかったのです。
この時、Pete Seegerが「斧で電源コードを切る」とまで言ったエピソードは有名で、映画の中でもこの出来事が再現されていました。
▪️ディランのバイクシーンと転機
映画では、ディランがバイクにまたがるシーンが何度も登場します。
当時はノーヘルで乗ることが普通だったようです。
これは彼が1966年に実際にバイク事故を起こし、その後、公の場からしばらく姿を消した歴史的な出来事の伏線となっていました。
この事故を機に、彼の音楽スタイルは変化し、フォークロックへと進化していきます。
▪️現在のボブ・ディラン
映画を観終えて調べてみると、は現在83歳。
彼は公民権運動や冷戦をリアルタイムで経験し、アメリカの激動の時代を次々と歌にしていきました。
フォークソングは彼らにとって単なる音楽ではなく、心の叫びであり、反戦や社会運動の一環だったことが改めて感じられる映画でした。
この作品は、ディランの音楽だけでなく、彼の生き方や時代背景を知る上でも貴重な一本だと思います。












