◆行政作用法とは・・

国民と行政との法律関係に関する法の体系を言う。行政に関する法律は、行政の機関の権限、所掌事務、構造などを定める行政組織法と、行政機関が国民との関係で法律関係を形成、変更、消滅させるための法、すなわち行政作用法の二つに大別される。

行政作用は、行政主体が国民の権利利益に対して影響を及ぼす行為である。

行政作用王は、行政と私人の法関係に関する集まりです。

行政活動の適法、違法を決める基準がはっきりしていれば、行政の自主規制によって国民の権利が侵害されることを予防できるだけでなく、行政が国民の権利を違法に侵害したときに、国民が救済を求めることもできます。

法律は、罪を犯した者に対して刑罰を科すことが目的でなく、まず、事前に行ってはいけないことをはっきりさせて、法に反する行為を予防することが目的です。ですから、行政作用法は、国や公共団体が守るべきルールをはっきりさせていると言えるのです。

また、行政法規は、人権の侵害がないようにするのは当然で、さらに、国民に必要な行政サービスの提供に便利になるようなものにしなければなりません。

行政作用とは、行政目的の実現のために、行政主体が国民の権利や利益に影響を及ぼす行為、つまりは行政機関の国民に対する働きかけのことを言います。

人権保障のためには、行政作用についての決まりが確立されている必要があり、そのためにあるのが行政作用法なのです。

 

 

 

 

 

◆行政作用とは・・

国や地方公共団体など行政主体の活動。また、立法作用と司法作用を除くすべての国家の作用をいう。

行政作用とは行政目的の実現のために、行政主体が国民の権利や利益に影響を及ぼす行為、つまりは行政機関の国民に対する働きかけのことをいいます。

行政作用とは、行政目的の実現のために、行政主体が国民の権利や利益に影響を及ぼす行為、つまりは、行政機関の国民に対する働きかけのことをいいます。

国や地方公共団体などの行政主体の活動。また、立法作用と司法作用を除くすべての国家の作用をいう。

行政作用とは、行政目的を実現するために国または公共団体などの行政主体が、国民の権利利益に対して影響を及ぼす行為のことです。行政作用は、行政行為、行政上の強制措置、その他の行政作用に分けることができます。

国や地方公共団体など行政主体の活動。また、立法作用と司法作用を除くすべての国家の作用を言う。

国民の権利や利益に影響を及ぼす、行政主体の行為を「行政作用」といい、行政機関による国民への働きかけのことを指します。

私たち国民が生活する上で、行政行為は非常に多くの場面で国民と接触しています。

その権利や利益を侵害しないようにするため、行政に関するルールを定めることが必要です。

そのルールこそが、行政作用法と呼ばれる法たちなのです。

行政作用とは、行政目的を実現するために国または公共団体などの行政主体が、国民の権利利益に対して影響を及ぼす行為のことです。

行政作用は、行政主体が国民の権利利益に対して影響を及ぼす行為である。

行政作用とは、行政目的を実現するために国または公共団体などの行政主体が、国民の権利利益に対して影響を及ぼす行為のことです。

 

 

 

 

 

◆行政作用の分類

◎行政立法

◎行政計画

◎行政行為

◎行政上の強制手段

◎行政契約

◎行政指導

◎行政手続

 

---

 

◎行政立法

◎行政計画

◎行政行為

◎行政上の強制手段

◎行政契約

◎行政指導

◎行政手続

 

 

 

 

 

 

 

====================================

 

◆行政指導

行政機関が一定の行政目的を達成するために、企業や団体などに対して勧告、助言など法的強制力を持たない手段により協力を求めて、望ましい方向へ同調させる行為。

行政機関が、業界や下級行政機関に対し、勧告、助言など法的強制を伴わない手段で、一定の政策目的を実現するように促すこと。

一定の行政目的を達成させるため、行政機関が勧告、助言、警告等の指導方法を用いて、私人や公私の団体等を誘導し、同調させるように働きかけること。法的な根拠には基づかず、相手の自発的な同意を必要とする。現実の行政活動においては、行政官庁による産業界への介入、地方自治体による環境保全のための宅地造成や建築に対する指導など、最近、その果たす役割が増大している。

行政指導とは、行政機関が、その任務、所掌事務の範囲内で行政目的を達成するために、特定人に対して、助言、指導、勧告などの手段で、一定の作為または不作為についての任意の協力を求める行政作用。

→行政指導は非権力的な事実行為であり、私人に対して法的拘束力を有するものではない。よって、法律の根拠は不要。

→行政指導が書面で公示される場合、行政指導に従わなかった者の氏名が公表されるという条例が定められている場合でも、法的拘束力はなく、法律の根拠は不要。

 

行政指導とは、行政目的を達成するために、行政機関が国民に働きかけてその協力を求め、国民を誘導して行政機関の欲する行為をさせようとする作用を言います。

相手の協力を得ての行政目的達成手段ですから、行政指導をするための法律の根拠は不要です。つまり、行政指導は法的拘束力を持たない事実行為と言えます。

 

 

 

 

◎行政指導の種類

◇助成的行政指導

行政機関が情報、知識等を提供して、私人の活動を助成する行政指導

 

◇調整的行政指導

私人間の紛争を調整する機能を果たす行政指導

 

◇規制的行政指導

私人の活動を規制する機能を果たす行政指導

 

--

 

◎違法な行政指導

行政指導に従った結果、国民が不足の損害を被った場合、行政主体に対して損害賠償請求をすることは可能(行政指導は、国家賠償法における「公権力の行使」にあたる)。

違法な行政指導があっても、行政指導は法的拘束力を持たない行為なので、原則として不服申立てや取消訴訟によって、救済を求めることはできません。しかし、これによって損害を被った場合は、国家賠償請求により金銭補償を求めることができます。

 

 

◎行政指導に対する規制

行政指導の内容は、相手方の任意の協力によってのみ実現されるものです。

しかし、現実には、行政側が有する許認可権限や補助金交付権限などを背景に、拒絶しにくい行政指導がなされる場合が多々みられます。これが、行政指導に対する法的な規制が必要とされる根拠であり、行政手続法によって規制されています。

 

 

 

 

--

 

◆行政計画

行政機関が達成すべき目標を定め、かつ、目標を実現するために必要とされる諸手段を総合的に定めたもの。土地利用や都市開発に関して、計画手法を採用した法律が多数制定されているが、計画策定主体、計画内容、計画対象事項、計画対象区域、計画策定手続、計画の法的拘束力の有無および諸計画の体系的整合性の程度はさまざまである。一例として、環境基本法は、環境大臣が環境基本計画を基本として、策定した基本方針を都道府県知事に対して示し、公害防止計画の策定を指示し、この指示を受けた都道府県知事が基本方針に基づき公害防止計画を作成し、環境大臣に協議し、その同意を得なければならないと規定しており、環境基本計画と公害防止計画との整合性が予定されていると言える。

以上のようにな行政計画は、広範囲の国民、住民の権利利益にかかわるものであるから、早期における国民、住民の有意な参加の必要が主張されている。また、行政計画は諸資源を動員する機能を有するので、計画Planから実地Doまでのプロセスのみならず、評価Checkおよび事業の改善Actを含むPCADサイクルと呼ばれる政策評価(行政評価)制度が整備されるようになっている。

行政計画とは、公共事業その他行政活動に先立ち、その目標を設定し、手続、方策の総合調整を図り、方向性を定めるもの。

→行政計画は、実行時の、いわば内部的取り決めにすぎず、一般に、法律の根拠は不要。

→ただし、土地区画整理事業計画などの拘束的計画の策定には、法律の根拠が必要。

→原則として、取消訴訟の対象とならない

→内容によっては、国民の生活に大きな影響を与える場合があり、取消訴訟の対象となる場合がある。

 

行政計画とは、行政機関が公共事業その他行政活動を行いに先立って、その方向性を定めることです。

行政計画は、計画を立案した段階では、単なる行政の内部的な取り決めに過ぎません。したがって、行政計画は原則として、取消訴訟の対象とはなりません。

しかし、行政計画もその内容次第で、私たちの生活に大きな影響を与えることがあります。そこで、判例には、行政計画に対する取消訴訟を認めたものもあります。

 

 

 

 

◎行政計画で取消訴訟が可とされたもの

◇土地区画整理事業の事業計画

◇第二種市街地再開発事業計画

 

◎行政計画と損害賠償

◇原則

行政計画は、当然に変更を伴うものであり、計画変更による損害をすべて計画主体が賠償しなければならないわけではない。

 

◇例外

計画主体が特定の者に個別具体的な勧奨を行い、その者が、当該計画の相当長期にわたる存続を信頼した結果、積極的損害を被った場合は、信義則上、計画主体は、その損害の賠償責任を負う。

 

 

 

 

 

--

 

◆行政立法

行政権が法条の形式で一般的抽象的な定めをすること。この定めには、法規としての性質をもつ法規命令と法規としての性質をもたない行政規則とがある。現行憲法は、国会を「国の唯一の立法機関である」とし、限定的例外的に行政立法を認めているに過ぎない。

行政機関が、その組織や行為の基準として定める規範や規則のこと。また、その規範、規則を定める行為。国民の権利、義務に関する規範である法規命令と、法規の性質をもたない行政規則とがある。法規命令には、政令、省令、内閣府令、規則などがある。

行政機関が、その行為、組織に関する基準を、具体的な処分の形式ではなく、一般的、抽象的な法規範として定めること。一般に国民の権利、義務に関するものを法規命令といい、その性質を持たないものを行政規則と言う。

行政機関が定める一般的性質を持った法的規律を言う。憲法または法律を実施するための行政立法を執行命令といい、法律の委任に基づいて制定される場合を委任命令という。行政立法をどのような範囲で許容するかは、三権分立の具体的形態に関する憲法上の判断にかかっている。

行政立法とは、行政権が、法規範(ルール)を作ること。

行政行為とは異なり、公定力、不可争力などの効力は認められない。

行政立法とは、行政が規範、つまりルールを作ることを言います。法律の委任がなければ、行政機関に国民の権利義務にかかわる規範の定立を委ねることはできません。

したがって、行政立法の規定する内容が委任の範囲を超えた場合に、その超えた部分は無効となります。

認められる行政立法には、①法規命令と②行政規則の二つがあります。

 

 

 

◆行政立法の分類

行政立法は、その内容(性質)によって、法規命令と、行政規則とに分類される。

行政立法には、法規命令と、行政規則がある。

 

◎行政立法

 ◇法規命令

  ・委任命令

  ・執行命令

 ◇行政規則

 

---

 

◎行政立法

 ◇法規命令

  ・委任命令

  ・執行命令

 ◇行政規則

  ・訓令

  ・通達

  ・職務命令

  ・告示

 

 

 

 

---

 

◆法規命令

国民の権利義務にかかわるもの(法規の性質を持つ)

法規命令とは、行政機関が定立する法規範のうち、国民の権利に直接関わるものを言う。

①委任命令、②執行命令の2つに分けられる。

法規命令とは、行政機関が定立する規範のうち、国民の権利義務にかかわるものを言います。

例えば、土地計画法では、乱開発を防止し、住みやすい街づくりを実現するために、一定の開発行為は、原則として都道府県知事の許可を得なければならないと規定しています。そして、許可が必要となる開発行為を区別する開発規模については、都市計画法施行令という、内閣が定めるルールに委ねているのです。

法規命令は、さらに、①委任命令と②執行命令に分類されます。

 

 

 

 

◎委任命令

国民の権利義務を規定する命令(個別、具体的な法律の委任が必要)。

委任命令とは、国会の委任に基づいて国民の権利義務を規定する命令を言う。

(実体的なルールを定める命令)

→法律による個別的、具体的な委任が必要。

(白紙委任、包括委任は許されない)

→個別的かつ具体的な委任があれうば、罰則を設けることができる。

(罰刑法定主義の原則から、特に厳格性が要求される)

 

内容は、国民の権利義務を規定する(実体的なルールを定める)

法律の委任は、具体的かつ個別的な法律の委任が必要。

罰則を規定できる。

 

委任命令とは、国民の権利義務を規制する命令のことです。委任命令を作るには、法律によって個別的かつ具体的に委任がなされていなければなりません。白紙委任(委任内容が具体化されていない)や包括委任(無条件で一切を委任する)は、許されないのです。

なお、個別的かつ具体的な委任がある場合は、委任命令においても罰則を設けることができます。

 

 

 

 

◎執行命令

法律を執行するための手続きを定める(一般的な法律の委任による)。

執行命令とは、法律を執行するために必要な手続を定める命令。

→法律による個別的、具体的な委任は不要。

(新たに国民の権利義務を規定する法規範を作るわけではない)

→地方公共団体における法律の執行は、条例、規則によっても行える。

 

内容は、法律の執行をするための手続きを定める。

法律の委任は、具体的かつ個別的な法律の委任は不要。

地方公共団体における法律の執行は、条例、規則で可能。

執行命令とは、法律を執行するために必要な手続について定める命令のことです。

新たに、国民の権利義務を規制する規範を作るのではないので、委任命令と違い、法律による個別的かつ具体的な委任は不要です。

 

 

 

 

 

 

◆行政規則

行政内部の定め、国民の権利義務にはかかわらない

行政規則とは、行政組織内の事務処理手続き、組織のあり方等に関する行政組織内の命令を言う。

→法律の授権は不要

→国民への公示も不要

→行政規則が結果的に国民の権利義務に変動をもたらすように働くとしても、国民も裁判所もそれに法的に拘束されるものではない。

 

行政規則とは、行政機関が作る規範のうち、行政主体と国民との間の権利義務を定める法規ではなく、行政機関内部での規範のことです。行政規範の具体例としては、行政手続法上の審査基準のほか、内規、要綱、訓令、通達などの名称で呼ばれるものがあげられます。

 

 

 

◎行政規則の形式

◇訓令

◇通達

◇要綱

◇告示

 

 

---

 

◎訓令

解釈の一般的基準を定めたもの。

上級行政機関がその監督下にある下級行政機関に対して、その権限を行使を指図するために発する命令一般のこと。

 

◎通達

下級行政機関の権限行使を上級行政機関が指揮するために発する命令。

訓令のうち、文書で示されるもの。

 

◎要綱

行政組織内部で定められる行政指導基準。

 

 

◎告示

行政機関の意思や事実を国民に表示すること。

行政機関がその意思や事実を不特定の国民に知らせるための告示のこと。

 

 

◎職務命令

行政機関の内部において上司が部下である公務員個人に対して職務を監督するために発する命令のこと。

 

 

 

 

 

 

=============

 

◆行政契約

公法上の契約。

行政主体相互間または行政主体と私人間において、公法上の効果の発生を目的とする契約。報償契約など。公法上の契約。

国または公共団体が相手方ないし当事者となる契約。従来の学説は、行政上の契約を公法に属する公法契約と私法に属する司法契約とに二分し、公法上の契約のみを行政法学の対象としてきた。近時においては、行政契約をより広い概念と理解し、各個の法律関係を具体的に検討しようとする傾向が生じている。行政契約には、関係公共団体間の協議や民間委託契約などの組織法上の契約のみならず、作用法上の契約として、行政上の事務に関する契約、政府契約、国有財産または公有財産の貸付または売渡契約、資金交付契約、公務員の雇用契約、国公立学校の在学契約、公企業の利用契約および公害防止契約などがある。

行政契約とは、行政主体が、他の行政主体または国民と、対等な立場で締結する契約。

→行政契約は、当事者の意思表示の合致によって締結され、法律の根拠は不要。

 

行政契約とは、行政主体が国民(私人)と対等な立場において締結する契約のことを言います。

 

◎行政契約の特徴

 ◇行政契約の成立

  当事者の意思表示の合致

 ◇法律の根拠

  行政契約を締結するための法律の根拠は不要

 

 

 

 

 

 

---

 

◆行政調査

行政調査とは、行政機関が行政作用を適正、公正、効果的に行うための予備活動であり、国民の身体、財産を半ば強制的に調査して、情報を集する作用をいう。

→相手が調査に協力するか否かを任意に決定できる調査(任意調査)では、法律の根拠は不要。

→相手に調査に協力する義務があり、実力、罰則による威嚇によって協力させる調査(強制調査)については、法律の根拠が必要。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆行政上の強制措置(強制手段)

行政上の強制手段とは、行政機関が行政目的を実現し、実効性を確保するために国民に対して行う強制手段の総称。

行政法では、多くの場合において、行政が国民に様々な命令をし、国民がそれに従うことによって公益が実現されます。

そこで、国民が命令に従わなかった場合に備え、行政上の義務が履行されることを確保する手段として、①行政庁が必要な状態を実現する「行政強制」の制度、②命令に対する不服従への制裁としての「行政罰」の制度が用意されています。

各制度は、一つの義務不履行に対して併用することができます。例えば、行政罰のみでは目的を達成することができない場合は、あわせて、行政上の強制執行をすることもできるのです。

なお、行政上の義務の履行確保に関しては、別に法律で定めているものを除いては、行政代執行法の定めによらなければなりません。この「法律」には、同法2条の「法律(法律の委任に基づく命令、規則及び条例を含む)」という文言との対比から、条例は含みません。

 

 

 

 

 

 

----

 

◆行政上の強制手段(強制措置)の種類(全体)

◎行政上の強制手段(強制措置)

 ◇行政強制

  ◇行政上の強制執行

   ・代執行

   ・執行罰

   ・直接強制

   ・行政上の強制徴収

  ◇即時強制

 (◇行政調査)

 ◇行政罰

  ・行政刑罰

  ・秩序罰

 

----

 

◎行政上の強制手段

 ◇行政強制

  ◇行政上の強制執行

   ・代執行

   ・執行罰

   ・直接強制

   ・行政上の強制徴収

  ◇即時強制

 ◇執行罰

  ・行政刑罰

  ・秩序罰

 

 

 

----

 

◆行政上の強制措置(強制手段)の種類

行政の強制手段には、

①行政強制…行政目的実現のために、私人の財産・身体に強制力を加える

②行政罰…私人の行政上の義務違反に制裁を科す

がある。

 

行政上の強制措置は、「強制する」方法と、「処罰する」方法の2種類に分類されます。

強制する方法の目的は、あくまでも、義務の履行させることが目的ですので、強制する方法と処罰する方法を合せて行うということも可能です。

 

行政上の強制手段には、

①行政強制…行政目的実現のために、私人の財産、身体に強制力を加える、

②行政罰…私人の行政上の義務違反に対し政策を科す、

がある。

 

 

 

 

 

 

============

 

◆行政強制

行政強制とは、行政が行ういろいろな活動のうち、私たち世間の人々に対して実力行使を行う活動のことを言います。

例えば、「違法な建物を壊せ!」という行政行為に従わない場合に、行政自らが無理やりその建物を壊したり、また、税金を払わない場合に、差押えをしたりして無理やり払わせたりするような活動のことです。

行政強制は、国民の「義務の不履行の有無」により、

①行政上の行政執行

②即時強制

に分けられる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

---

 

◎行政強制の種類

行政強制は、国民の「義務の不履行の有無」により、

①行政上の強制執行

②即時強制

に分けられる。

 

例えば、「違法な建物を壊せ!」という行政行為に従わない場合に、行政自らが無理やりその建物を壊したり、また、税金を払わない場合に、差押えをしたりして無理やり払わせたりするような活動のことです。

 

行政強制は、さらに、「行政上の強制執行」と「即時強制」に分類されます。

分類の基準は、「義務の不履行があるかないか」です。ある方が、「行政上の強制執行」、ない方が、「即時強制」です。

 

行政強制は、行政上の強制執行と、行政増の即時強制の2つに分類されます。

 

 

 

 

 

 

 

=========

 

◆行政上の強制執行

行政上の義務が国民によってなされなかった場合に、行政自身が、履行された状態を作り出す作用。

(代執行、執行罰、直接強制、行政上の直接徴収がある)

行政上の強制執行とは、行政上の義務が国民によって履行されないときに、履行された状態を行政庁が自力で強制的に作り出す作用を言います。つまり、自力執行力です。

行政上の強制執行には、①代執行、②執行罰(間接強制)、③直接強制、④行政上の強制徴収の4種類があります。

このように、強力な手段が行政側に認められている以上、行政上の強制執行ができる場合には、民事上の強制執行を行うことはできません。

行政上の強制執行とは、行政上の義務が国民によって履行されない場合に、その義務が履行された状態を行政庁が自力で作り出すことを言います。

これは、行政行為の自力執行力の表れと言えます。

また、この国民の義務は、法律上の義務でなければならず、行政上の強制執行そのものについても、法律上の根拠が必要となります。

行政上の強制執行には、次の4種類がありますが、執行罰や直接強制については、ほとんど規定はなく、行政上の作為義務や不作為義務に対する行政上の強制執行としては、代執行が一般的です。

代執行の要件や手続については、行政代執行法が規定されています。

このように、強力な手段が行政側に認められている以上、行政上の強制執行ができる場合には、民事上の強制執行を行うことはできません。

 

 

 

 

 

 

 

 

---

 

◆民事上の強制執行との関係

◎行政上の強制執行ができない場合

行政上の強制執行ができない場合、民事上の強制執行によるとするのが通説である。しかし、最高裁は、平成14年7月9日、「国又は地方公共団体が専ら行政権の主体として国民に対して行政上の義務の履行を求める訴訟は、裁判所法3条1項にいう法律上の争訟に当たらず、これを認める特別の規定もないから、不適法というべきである」とした(宝塚市パチンコ店規制条例事件)。

行政上の強制執行ができない場合、①刑罰を科す、②行政的措置、③司法的強制、により義務の実現を図ります。

 

◇刑罰

 

◇行政的措置

 

◇司法的強制

 

 

 

 

 

◎行政上の強制執行ができる場合

行政上の強制執行ができる場合、「簡易迅速な行政上の強制徴収の手段によらしめることが、もっとも適切かつ妥当であり」、「法律上、特にかような独自の強制徴収の手段を与えられていながら、この手段によることなく、一般私法上の債権と同様、訴えを提起し、民法北条の強制徴収の手段によってこれらの債権の実現を図ることは、前示立法の趣旨に反する」ため、民事上の強制執行はできないとするのが通説、判例である。

 

 

 

 

 

----

 

◆行政上の強制執行の種類

行政上の強制執行は、代執行、強制徴収、執行罰、直接強制の4つに分類されます。

(代執行、執行罰、直接強制、行政上の直接徴収がある)

◎代執行

◎執行罰

◎直接強制

◎行政上の強制徴収

 

 

 

---

 

◆代執行(行政代執行)

代替的作為義務が履行されない場合に、行政庁自らこれを行い、又は第三者に行わせ、その費用を義務者から徴収すること。

代執行とは、行政上の代替的作為義務(他人が代わってすることができ、かつ、一定の行為が必要な義務)を、義務者が履行しない場合に、行政庁が自らその行為を行い、又は、第三者にそれを行わせ、その費用を義務者から徴収するもの。(一般法として、行政代執行法がある)

代執行とは、行政上の代替的作為義務、つまり他人が代わってすることができ、かつ、一定の行為が必要な義務を義務者が履行しない場合に、行政庁が自ら義務者のなすべきことを行い、または第三者に行わせて、その費用を義務者から徴収する作用を言います。例えば、違法建築物の所有者に代わってその建築物を取り除くことです。

代執行の対象とされる義務は、法律(法律の委任に基づく命令、規則、および条例を含む)により直接命じられ、または法律に基づいて行政庁により命じられたものでなくてはなりません。

代執行に関する一般法としては、行政代執行法があり、個別に規定する法律としては、土地収用法などがあります。



 

 

 

◎代替的作為義務とは・・

他人が代わってすることができ、かつ、一定の行為が必要な義務

 

 

 

 

◎代執行の対象

◇代執行の対象となる義務

・法律(法律の委任に基づく命令、規則、条例)により直接命じられたもの

・法律に基づき行政庁に命じられたもの

 

◇代執行の対象となる義務

・法律(法律の委任に基づく命令、規則、条例)により直接命じられたもの

・法律に基づき行政庁に命じられたもの

 

 

 

◎代執行の要件

代執行の対象となるのは、法律等により直接命ぜられた行為、又は法律等に基づき行政庁により命ぜられた行為のうち、他人が代わってなすことのできるもの(代替的作為義務)である。また、他の手段によってその履行を確保することが困難であり、かつその不履行を放置することが著しく公益に反すると認められることを要する。

 

◇法律又は行政行為(命令)による作為義務がある

◇代替的作為義務である

◇他の手段によってはその義務履行が困難

◇その不履行を放置することが著しく公益に反する

 ・不作為義務は、代執行の対象とならない。

 

行政代執行法に基づく代執行は、次の表に示す要件を満たすことにより行うことができます。

◇法律、または行政行為(命令)による作為義務が存在すること

◇義務が代替的作為義務であること

◇義務の履行がないこと

◇その不履行を放置することが著しく公益に反するこおと

◇他の手段によってはその義務の履行が困難であること

 

 

 

 

 

 

◎代執行の手続

◇戒告

相当の履行期間を定め、その期間までに履行されないときは、代執行を行う旨をあらかじめ文書で戒告する。

 

 

◇代執行令書

指定した期限までに義務の履行がなされないとき、行政庁は、代執行令書を発し、代執行の時期、執行責任者、費用の見積額の概算を通知する。

 

 

◇証票

代執行の際には、執行責任者は、自らが執行責任者であることを示す証票を携帯し、相手の要求があれば呈示しなければならない。

 

 

◇費用の徴収

代執行に要した費用を、国税徴収法の滞納処分の例により、義務者から徴収する。

 

→非常の場合、危険切迫の場合は、例外的に、戒告、代執行令書による通知を省略することができる。

 

---

 

◇原則的な場合

代執行は、次の手順でなされます。

①行政庁は、相手方が義務を履行しない場合は、相当の履行期限を定め、その期日までに履行がなされないときは、代執行をなすべき旨を、あらかじめ文書で戒告しなければならない。

  ↓

②行政庁は、義務者が戒告において指定された期限までに義務を履行しないときは、代執行令書により、代執行の時期、責任者の氏名及び代執行に要する費用の見積額を通知する。

  ↓

③代執行の実施後は、義務者に文書によって費用の納付を命ずる、義務者が納付しない場合は、国税滞納処分の手続きによって強制徴収する

 

◇非常の場合等

◇非常の場合、危険切迫の場合

上記、原則的な場合の①②の手続きを経ないで代執行できる

 

 

◎執行責任者の証明

代執行の実施の際、執行責任者は、自分が執行責任者であることを示す証票を携帯しなければなりません。

また、証票の呈示を求められた場合には、呈示しなければなりません。

 

 

 

 

 

 

---

 

◇代執行令書の記載事項

1、代執行をなすべき時期

2、代執行のために派遣する執行責任者の氏名

3、代執行に要する費用の概算による見積額

 

非常の場合又は危険切迫の場合において、当該行為の急速な実施について緊急の必要があり、戒告する手続をとる暇がないときは、その手続を経ないで代執行をすることができる。

代執行に要した費用の徴収については、実際に要した費用の額及びその納期日を定め、義務者に対し、文書をもってその納付を命じなければならない。

代執行に要した費用は、国税滞納処分の例により、これを徴収することができる。

 

 

◎行政代執行法とは・・

 

 

 

 

◎例えば・・

違法建築物の強制撤去

 

 

◎一般法

行政代執行法

 

 

 

 

 

----

 

◆行政上の強制徴収

公法上の金銭給付義務を、任意に履行しないとき、強制的な手段をとること。

具体例は、国税徴収法の滞納処分。一般法は、国税徴収法を適用。

行政上の強制徴収とは、国民が税金などを納めない場合に、強制的に徴収する作用を言います。行政上の強制徴収は、直接強制の一種です。金銭債権の強制執行手続きに関して、特に、簡単な方法を認めたものです。

国税の強制徴収に関しては、国税徴収法が定められています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

===============

 

◆執行罰

非代替的作為義務、不作為義務の不履行に対し、過料を課すことを予告することで、間接的に義務履行を強制すること。

具体例は、砂防法。一般法はなし。

執行罰とは、非代替的な作為義務や不作為義務が履行されない場合に、行政庁が一定の期限を示し、期限内に義務の履行がなされないときは、過料を科す旨を予告することにより、義務者に心理的な圧迫を加えて、間接的に義務の履行を強制する作用を言います。

執行罰は、制裁を目的とするものではなく、義務の履行を確保する手段ですから、義務の履行がなされるまで何度でも科すことができます。現在、執行罰についての一般法は存在しません。砂防法36条に規定が存在するのみです。

 

 

 

 

 

 

 

◎過料とは・・

罰金ではなく、何度でもお金をとることが可能

 

 

 

 

 

--

 

現在は、砂防法36条の場合のみ、認められています。

現在では、砂防法36条などを除いて執行罰を定める法律はほとんどない。

現在では、砂防法36条などを除いて執行罰を定める法律はほとんどない。

 

 

「罰」という名がつきますが、あくまで強制執行の制度の一つです。

 

また、過料による徴収のため、執行罰は義務が履行されるまで繰り返し課されるといえます。

(過料:罰金でなく、何度でもお金をとることが可能)

執行罰は、行政罰とは異なり、一定の期間内に義務の履行がないときは、履行まで繰り返しすることができる。

 

行政刑罰とは目的が異なるので、併課できる。

 

 

 

 

----------------------------

 

◆直接強制

義務の不履行に対して、直接、実力を加えること。

具体例は、不法入国者の強制退去。一般法はなし。

直接強制とは、義務者が義務を履行しない場合に、直接に行政庁が義務者の身体または財産に強制力を加えて義務の内容を実現する作用を言います。

直接強制は、即効的に義務を実現することができる反面、義務者の身体または財産に直接的に実力を行使する作用ですから、人権侵害の程度は極めて大きくなります。したがって、現在は、直接強制を定めた一般法を存在しません。個別法にて、若干存在するのみです。

 

 

 

 

 

 

 

 

◎即時強制との違い

即時強制も、身体または財産に直接力を行使しますが、義務の不履行を前提としている点で違います。

義務の不履行を前提とする点において、それを前提としない即時強制と区別される。

 

 

 

◎例えば・・

例えば、違法駐車された車について、移動命令を出した上で移動する場合は、直接強制となります。一方、運転手がいないために、移動命令をせずに、移動させる場合は即時強制となります。

検疫法による感染症患者の隔離・停留など、特別法によって例外的に認められる。

 

検疫法による感染症患者の隔離・停留など、特別法によって例外的に認められる。

除却命令に従わない者の家屋の破壊、営業停止命令に従わない者の営業所の実力による閉鎖等がその例である。

検疫法による感染病患者の隔離・停留など、特別法によって例外的に認められる。

 

 

 

◎現在は、少ない・・

現在、この手段を定めている法律は極めて少ない。

直接強制は、人権を侵害する可能性が非常に高いものですので、例外的にほんの少し、法律で定められているだけです。

 

 

 


 

 

=============

 

◆即時強制

急迫の障害を取り除く必要がある場合などに、義務を命じることなく、直ちに国民の財産、身体に強制力を加え、行政上の必要な状態を作り出す作用。

(国民に義務を課すことがない点で、強制執行と違う)

即時強制とは、義務を命ずることなく、直ちに、直接に国民の身体や財産に実力を加え、行政上の必要な状態を作り出す作用を言う。

→法律上の根拠が必要(条例も可)

 →警察官職務執行法に基づく、泥酔者の保護

 →消防法に基づく、延焼のおそれのある対象物の破壊

→事実上の行為であり(不利益処分に当たらない)、行政手続法の規制を受けない。

 

行政上の即時強制とは、あらかじめ義務を命ずる余裕のない急迫な障害が存在する場合に、義務を命ずることなく、つまり、相手方の義務不履行を前提とすることなく、直接国民の身体や財産に実力を行使し、行政上必要な状態を作り出す作用を言います。

行政上の即時強制は、国民の身体や財産に対する重大な侵害行為であるので法律上の根拠がなければできません(一般法でなく、個別法のみ)。また、行政職員が即時強制の過程で家宅へ立入りを行う場合には、令状が必要となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎例えば・・

即時強制の手段としては、警察官職務執行法に定める質問、保護、武器の使用などのほか、立入り検査(例えば、食品衛生法)などがある。

ととえば、警察官職務執行法の定める質問・保護・避難などの措置、犯罪の予防および制止、立入り、武器の使用などがあり、そのほか、健康診断や予防接種の強制、風俗営業などの営業所などへの立入検査、職員衛生法における見本品の無償収去、火災の際の土地の使用など、即時強制を認める各種の法律の規定がある。

感染病患者の強制入院など。

泥酔者の保護など

感染症患者の強制入院など。

泥酔者の保護など。

 

 

 

 

 

=======

 

 

◆行政罰

行政罰とは、行政上の義務違反行為に対して課される罰則。

→過去の行政上の義務違反に対する制裁

 →強制執行は義務の実現、行政罰は制裁。

 →執行罰は、義務履行を目的とした圧力(間接強制)、行政罰は、過去の義務違反に対する制裁。

→法律、条令の根拠がなければ科すことはできない。

行政罰は、行政刑罰と秩序罰に分類される。

行政罰とは、行政上の義務違反行為に対して科される罰を言います。行政罰は、過去の行政上の義務違反に対して、制裁を科すという点において、強制的な義務の実現である強制執行とは、その目的が本質的に異なります。

行政罰は、①行政刑罰と②秩序罰の二つに分かれます。

 

◎行政罰と憲法の規定

法律なければ刑罰なしという、いわゆる罪刑法定主義の原則は、刑事罰だけでなく、行政罰にも適用されます。したがって、法律の根拠がなければ行政罰を科すことはできません。

されに、二重処罰の禁止も適用されるため、反復して行政罰を科すことはできません。

 

◎条例による行政罰

行政罰は、法律だけでなく条令によっても定めることができます。また、行政罰のうち、秩序罰は、地方公共団体の長が定める規則によって定めることもできます。

 

 

 

 

 

◎行政罰の種類

行政罰は、行政刑罰と、行政上の秩序罰の2つに分類されます。

 

 

 

 

 

 

--

 

◆行政刑罰

行政刑罰とは、行政上の重大な義務違反を、犯罪として処罰する際に科される刑罰。

→行政刑罰は、犯罪行為であり、刑法総則の規定が適用される。

(共犯の処罰方法の規定など)

→刑事訴訟法の手続きに基づいて、裁判所が刑罰を科す。

(使用者にも科せられる場合がある)

(法人も使用者として処罰される場合がある)

→刑罰の種類は、懲役、禁錮、罰金、拘留、科料がある。

 

対象は、重い義務違反(不衛生食品の販売)。

規定できる法規範は、法律、条令。

刑法規則の適用は、あり。

手続は、刑事訴訟手続。

処罰内容は、懲役、禁錮、罰金、拘留、科料。

 

意義は、行政上の義務違反を犯罪として処罰する際に科される刑罰のこと。

種類は、懲役、禁錮、罰金、拘留、科料です。

科刑手続は、刑法総則の規定が適用される。検察官が起訴し、裁判所が刑事訴訟法に従って審理をし、刑罰を科す。実際の違反者のみならず、その使用者にも科される場合がある。使用者が、法人の場合には、その法人が事業主として処罰されることがある(両罰規定)。

 

 

 

 

 

◆行政上の秩序罰

秩序罰は、行政上の犯罪に至らない行政上の軽微な義務違反に対して科される罰則。

→罰則は、過料のみ

→国の法令に基づく場合は、非訟事件手続法に従って裁判所より科され、条例や規則に基づく場合は、地方公共団体の長が科す。

 

対象は、軽い義務違反(届出義務の不履行)

規定できる法規範は、法律、条令、地方公共団体の長が定める規則。

刑法規則の適用はなし。

手続は、国の法令…非訟事件手続法により裁判所が科す。

条例、規則…地方公共団体の長が科す。

処罰内容は過料。

 

意義は、犯罪に至らない行政上の軽微な義務違反に対して科される罰のこと。

種類は、過料のみです。

科刑手続は、国の法令に基づく場合は、非訟事件手続法に従って裁判所により科される。条例や規則に基づく場合は、地方公共団体の長が科す。

 

 

 

 

 

 

◎過料とは・・

 

 

 

 

 

 

◆行政刑罰と秩序罰の違い

 

 

 

 

 

 

----

 

◆行政調査

行政調査とは、行政機関が行政目的で行う調査をいう。広義の行政調査には、申請、届出による情報収集や私人の権利利益の保護のために行われる行政手続(聴聞、弁明の機会の付与等)も含まれるとされる。

行政調査とは、行政機関が行政作用を公正に行うための活動。

また、行政目的を達成するために、情報等を収集する活動のことをいいます。

例えば、脱税の疑いのある事業者の事務所などに対して立入り検査をする、などが行政調査に当たります。

ただし、行政強制とは違い、行政調査において、相手方が抵抗した場合は、当然に実力行使によって抵抗を排除することが認められません。

行政調査とは、行政が行政作用を公正に行う予備活動として、資料、情報を得るために、立ち入るなどして情報等を収集することである。

行政機関によって行われる情報収集活動を行政調査と言います。もちらん、行政機関が行政目標を達成するために行うもので、世の中のニーズに対応した適切な行政活動を行うには、その準備として欠かせない調査です。

行政上の強制手段をお話ししているこの項で「なんで?」と思う人がいると思いますが、実は、行政調査には、直接実力を持って、情報収集の目的を果たすものがある、つまり、即時強制の中に行政調査に当たるものがあるのです。

よい例として、警察官職務執行法2条の職務質問が挙げられます。なお、即時強制の中で強制を伴う行政調査を除いたものを特に即時執行と呼んで区別することがあります。

上記のほか、行政調査の例として、

①納税義務者に対する質問調査

②煤煙排出者の工場、事業者への立入調査

などが挙げられます。

 

 

 

 

 

◆行政組織法とは・・

国、地方公共団体その他の公共的団体の権限、所掌事務、構造などに関する法律。

国、地方公共団体その他の公共的団体の権限、所掌事務、構造などに関する法律体系をいう。

 

 

◆行政組織とは・・

国および地方公共団体の行政機関の全体。

国と地方公共団体とを問わず、公権力を背景に行政を遂行する行政機関およびその内部部局の体系を言う。

行政権の組織。国家行政組織・自治行政組織・委任行政組織の別があり、国家行政組織は内閣の統轄の下に法律によって定められる。

国および地方公共団体の行政機関の全体。

国および地方公共団体の行政機関の全体。

行政権の組織。国家行政組織、自治行政組織、委任行政組織の別があり、国家行政組織は、内閣の統轄の下に法律によって定められる。

国と地方公共団体とを問わず、公権力を背景に行政を遂行する行政機関およびその内部部局の体系を言う。行政組織の新設改廃の手段およびその規制方法は国によって異なり、高度資本主義国の間でもかなりの相違がある。日本の中央政府では、内閣の統轄下にある行政機関の組織基準を国家行政組織法によって規定し、各機関の所掌事務や権限の骨格については、それぞれの設置法で定めることとしている。

 

 

 

 

 

---

 

◆行政主体

行政法関係における権利、義務の主体となりうる者のうち、行政を行うものを行政主体という。これに対して、行政の相手方を行政客体という。行政主体は、自己の名において行政権を行使し、その法律効果は行政主体に帰属する。ただ、同じく行政主体という用語が用いられていても、行政組織法関係においては、国または公共団体のみを指すのに対して、行政作用法関係においては、例外的に法律の定めによる行政を委任された私人をも指す。

行政上の法律関係から生じる権利義務の帰属主体となるもの。

例えば、国、公共団体。

すべて法人。

行政主体とは、行政を行う権利と義務を有し、自己の名と責任をもって行政行為を行う団体のことです。行政は、国民への言わばサービス行為であり、公共の利益のために必要不可欠な仕事のうち、私人では行うことが困難なものを、国や公共団体の力で実現するものです。そのために、団体を作り、その団体が行政主体として行政行為を行うことになります。

 

 

 

 

 

 

◆行政主体の法人格

法人格は、すべて法人。

行政主体は、すべて法人として扱われる。

行政主体は、法人格を有すると言えることができます。

行政主体は、個別法律に基づき、一定の限定された範囲内で行政上の義務や権限を付与された法人である。

 

 

◆行政主体の種類

行政主体には、国、公共団体がある。

公共団体には、地方公共団体、特殊法人、独立行政法人がある。

例えば、国、地方公共団体、独立行政法人、国立大学法人、特殊法人、認可法人、公共組合、特別の法律により設立される民間法人など

行政主体には、国、公共団体がある。

→公共団体には、地方公共団体、特殊法人、独立行政法人がある。

→行政主体はすべて法人として扱われる。

行政主体は、国と公共団体に大きく分かれます。公共団体の代表は地方公共団体であり、このほかに特殊法人や独立行政法人などが存在します。

 

◎行政主体

 ◇国

 ◇公共団体

  ◇地方公共団体

  ◇特殊法人

  ◇独立行政法人

 

---

 

◎国

◎地方公共団体(都道府県、市町村、特別区など)

◎独立行政法人(国立病院機構、国立大学法人、産業技術総合研究所等)

◎政府関係特殊法人(特殊法人、公共組合、国立大学法人、認可法人など(日本銀行、健康保険組合、公団、公庫等))

 

---

 

◆国

言わずもがな国とは日本国のことです。

行政主体として、日本全体にわたり統一的な行政活動を行います。

他に、立法活動、司法活動を行います。

 

◎国の行政機関

2001年1月、中央省庁は、これまでの1府22省庁から1府12省庁に再編された。

内閣は、総理大臣と14人以内の国務大臣(特別に必要がある場合は、3人増員できる)から構成される合議機関。

内閣の統轄化にある国の行政機関のうち、内閣府は「内閣府設置法」、それ以外は「国家行政組織法」によって規律させる。

内閣府は、省庁再編により、総理府、経済企画庁、沖縄開発庁、金融再生委員会の4つを結合して設置された。

内閣府は、「内閣に」置かれ、内閣の事務を補助する。

内閣府の長は、内閣総理大臣。

内閣府には、「国家公安委員会」「金融庁」などの委員会や庁が外局として置かれる。

 

 

 

 

 

◆地方公共団体

地方公共団体には、普通地方公共団体である「都道府県」、「市町村」と、特別地方公共団体である「特別区」、「地方公共団体の組合」、「財産区」があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆独立行政法人

独立行政法人とは、従来は国が行ってきた行政活動のうち、一定のものを省庁から切り離し、これを独立して行わせるために設立される法人のことです。独立行政法人は、中央省庁再編に伴う行政の効率化、スリム化を目的として、1999年の行政改革で設けられました。これにより、事業運営の効率性や透明性が向上するものとされます。

 

 

 

◎例えば・・

(例)造幣局、都市再生機構、住民金融支援機構

 

 

 

◆特殊法人

特殊法人とは、特別の法律に基づいて設立され、特定の事業を国から独立して行います。

しかし、実際には、国から強い統制を受けるという問題があり、新設・廃止などに関する審査が総務省によって行われます。

特殊法人とは、特定の事業を実施するために、特別の法律に基づいて設けられる法人のことです。国、地方公共団体の出資等によって設立されます。特殊法人はさらに、営造物法人と公共組合とに分類されます。

 

◎営造物法人

法律により設立された財団的な性格を持つ団体であり、企業的な経営手法により、独立採算方式で合理的な事業経営が可能な分野に設立された法人

 

 

 

◎公共組合

公の行政に関する得千恵の事業を行うために特別の法律に基づき設立される、社団的な性格をもつ団体

 

 

 

 

◎例えば・・

(例)日本放送協会、日本中央競馬会

 

 

 

 

 

 

 

 

--

 

◆行政機関

行政主体の手足として活動するのが行政機関であり、そのうち最も重要なのは、行政庁である。

行政機関とは、行政主体に効果を帰属させるため、その手足となって現実に職務を行う機関を言います。

 

◎効果帰属

法律によって、行政機関には、一定の所掌事務、つまり権限と責任が割り当てられます。行政機関がその権限の範囲内で行う行為の効果は、法律上もっぱら行政主体に帰属し、行政機関には帰属しません。

 

 

 

◆行政機関の種類

例えば、行政庁、諮問機関、執行機関など。

権限の差異により、行政庁、補助機関、参与機関、諮問機関、監査機関、執行機関などに分類される。

行政機関は、それらが有する権限に応じて、①行政庁、②諮問機関、③参与機関(議決機関)、④監査機関、⑤執行機関、⑥補助機関の六つに分かれます。

 

 

 

◎行政庁

◎補助機関

◎執行機関

◎諮問機関

◎参与機関

◎監査機関

 

---

 

◎行政庁

◎補助機関

◎執行機関

◎諮問機関

◎参与機関

◎監査機関

 

 

 

 

 

 

---

 

◆行政庁

行政主体の法律上の意思を決定し、外部に表示する権限を有する機関。

営む機能は、行政主体の法律上の意思を決定し、外部に表示する権限を持つ機関のこと。行政作用上、最も重要な行政機関と言える。

 

 

◎行政庁の意思決定

行政庁の意思決定の方法には、独任制と合議制がある。

行政庁が意思決定をする方法として、①独任制と②合議制の二つがあります。行政庁は独任制による意思決定を行うのが原則です。多種多様な行政需要に迅速に応え、責任の所在を明確にする必要があるからです。したがって、各省大臣、都道府県知事、市町村長など主だった行政庁は、いずれも、独任制をとっています。

このように、行政庁は独任制が原則ですが、専門技術的な判断を必要とする領域や政治的中立性が要求される領域については、各界の識者や利害関係人等の合議によって公正さを保障する必要があります。したがって、このような領域では、例外として合議制が採用されています。

 

 

◎例えば・・

各省大臣、都道府県知事、市町村長、独立行政法人。

各省大臣、都道府県知事、市町村長、独立行政委員会になります。

 

 

---

 

◆執行機関

行政目的を実現するために必要とされる実力行使を行う機関。

行政目的を実現するために必要とされる実力行使を行う機関。

行政目的実現のため、私人のために実力を行使する機関を、執行機関といいます。

執行機関とは、国民に対して、行政目的を実現するために必要とされる実力を行使をする権限を有する行政機関です。

行政目的を達成するために、国民の財産、身体に、実力を行使する機関。

補助機関と執行機関の違いは、「実力行使」をするかしないかにある。

営む目的は、行政目的を実現するために必要とされる実力行使を国民の身体や財産に対して行う行政機関のこと。

 

 

◎例えば・・

警察官、徴税職員、消防職員などになります。

 

 

 

◆補助機関

行政庁その他の行政機関の職務を補助するために、日常的な事務を遂行する機関。

副大臣、事務次官、局長、課長から一般職員の多く。

行政庁その他の行政機関の職務を補助する機関。

営む目的は、行政庁その他の行政機関の職務を補助するために、日常的な事務を遂行する機関のこと。

 

 

 

◎例えば・・

各省の局長、課長、職員など。

副大臣、各省の事務次官、局長、課長などになります。

 

 

 

 

◆諮問機関

行政庁から諮問を受けて、審議、調査し、意見を具申する機関。

各種の審議会、調査会など。

諮問機関の意見に法的拘束力は無いが、できるだけ尊重されるべきとされている。

諮問機関とは、行政庁が意見を求めらえること(諮問)に応じ、または自らすすんで意見を述べることを主な任務とする行政機関です。

また、諮問機関の意見は、法的拘束力を持ちません。

よって、行政庁は、この意見に対して参考とするかどうか決めることができます。

行政庁から諮問を受けて、審議、調査し、意見を具申する機関。

行政庁から諮問を受けて、意見を述べる機関。

諮問機関(審議会)の答申は、行政庁を法的には拘束しない(最大限の尊重をすべきもの)。

営む機能は、行政庁から諮問を受けて意見を具申する機関のこと。

各種審議会の答申(意見)は法的には、行政庁を拘束しないが、最大限尊重するべきものとなる。

 

 

 

 

◎例えば・・

(例)中央教育審議会、法制審議会、地方制度調査会など

法制審議会、中央教育審議会など

各種審議会(法制審議会、中央教育審議会など)になります。

 

 

◆参与機関(議決機関)

営む機能は、行政庁の意思を拘束する議決を行う行政機関のこと。諮問機関より、より専門性が高い。例えば、電波監理審議会の議決は、総務大臣の決定を拘束します。

 

 

 

◎例えば・・

参与機関の例としては、電波監理審議会、司法試験委員会、検察官適格審査会、地方議会などが挙げられる。

電波監理審議会や検察官適格審査会などが、参与機関の例である。

電波監理審議会

労働保険審査会、検査官適格審査会、電波監理審議会などになります。

 

 

 

 

◆監査機関

行政機関の事務や会計の処理を検査し、その適否を監査する機関

行政の執行や財務などの事務処理の監査を任務とする行政機関。

行政機関のうち、他の行政機関の事務の処理を検査し、その正否をかなする権限をもつものをいう。

行政の執行・会計などを監督し、適法性・妥当性を判断する行政機関。

行政の執行・会計などを監督し、適法性・妥当性を判断する行政機関。

行政機関の事務、会計を監査、適否判断する機関。

営む機能は、行政機関の事務や会計の処理を検査し、その適否を監査する機関のことです。

 

 

 

◎例えば・・

会計検査院、監査委員など。

会計検査院、行政管理局および監査委員など。

会計検査院など。

行政評価事務所、会計検査院などになります。

 

 

 

 

--


 

 

 

 

 

 

 

 

---

 

◆行政機関の権限

行政機関の権限とは、行政機関が法律上で行うことのできる行為のことをいいます。

また、行政機関が権限を行使することができるのは、法律によってそれぞれ与えられた権限のみです。

例えば、諮問機関に与えられた権限は、監査機関が行使することはできません。

つまり、行政機関は、他の行政機関に与えられた権限を行使することはできない、ということです。これを権限分配の原則といいます。

法律による行政の原理から、行政機関の権限は、それぞれ法令によって定められています。行政機関は、その権限の範囲内においてのみ活動できるに過ぎません。

しかし、自ら権限を行使できない状況にあることも考えられます。そのような場合に備え、権限の代行が決められています。また、行政機関の意思統一には、権限の監督や協議も重要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

◎権限分配の原則

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆行政機関の権限の根拠について

行政機関が、行政主体のために行使できる職権の範囲は、国家行政組織法、地方自治法などの組織法で定められている(法律による権限の分配)。

 

 

 

 

◆行政機関の権限の代行

原則、行政機関は法律に定められた権限は自ら公使しなければなりません。

しかし、例外的に、その権限を他の行政機関に委ねることが認められています。

権限の代行とは、行政庁(合成機関)が、他の行政機関に、その権限の全部又は一部を行使させることをという。

権限の代行には、①権限の委任、②権限の代理、③権限の専決、代決がある。

各行政庁が、病気や重傷などの一定の事由が発生したために自ら権限を行使することができない場合に、他の行政機関にその権限の全部または一部を行使させることができます。これを権限の代行と言います。権限の代行には、①権限の委任、②権限の代理、③代決(専決)の3種類があります。

 

 

 

 

 

---

 

◎権限の委任

権限を有する行政庁が、権限の一部を他の行政機関に委譲すること

権限の委任とは、権限を有する行政庁が、その権限の一部を他の行政機関に委譲し、その行政機関の権限として行使させることを言う。

→権限を委任する場合、委任した行政機関の権限はなくなる(その権限を、他の行政機関に移してしまう)。

→法律上の根拠が必ず必要

→国民への告示が必要。

→権限の全部、又は主要な部分を委任することはできない。

→委任を受けた行政機関(受任機関)は、自己の名と責任でその権限を行使する。

 

権限の委任とは、自己に与えられた権限の一部を他の機関に行わせることを言います。委任は、法令に定められた権限の一部を他の機関に移すものですから、法律の根拠が必要です。また、その際に権限が誰にあるのかの所在地を明らかにするために、公示が必要です。

ただし、権限の全部または主要な部分を他の機関に委任することはできません。仮にこれが許されると、その行政機関に権限を分配した意味がなくなるからです。

権限が委任されると、委任した行政庁などの行政機関はその権限を失います。いわば、行政機関の権限の一部を丸ごと、他の行政機関(行政庁の下級行政機関または補助機関であることが多い)に移してしまうことになります。

そして、委任を受けた機関(受任機関)が、自己の名と責任で、その権限を行使することになります。

 

 

 

 

 

◇委任できるケース

ここで委任ができる場合は、権限のある行政機関が、その権限を行使することが困難、または不適切であることです。

 

 

 

 

 

--

 

◎権限の代理

行政庁の持つ権限の全部又は一部を他の行政機関が代わりに行使すること

権限の代理とは、行政庁の持つ権限の全部又は一部を他の行政機関が代わりに行使することをいう。

→権限は、本来の行政機関にある(代理機関は、代わりに行使するだけ)

→代理機関は、顕名が日宇町(代理関係があること、被代理機関は、どこなのかを明示する)

 

権限の代理には、

・授権代理(行政庁の授権に基づいて代理権が与えられる)

・法定代理(法律の規定に基づいてぢ有権が与えらえる)

がある。

 

◇授権代理

 

 

◇法定代理

 

 

 

 

 

 

--

 

◎専決(代決)

専決とは、権限のある行政機関が、補助機関に事務処理についての決定権限を与えることをいいます。

また、外部に対して、本来の行政機関の名と責任において権限をします。

なお、内部をあらかじめ指定された仕事を処理した場合を専決、急に要する仕事を処理する場合を代決といいます。

これらは、法律の根拠は必要ありません。

権限を有する行政庁が、補助機関に、事務処理の決済権限を与えること

権限の専決(代決)とは、権限を有する行政庁が、補助機関に、事務処理の決済権限を与えることを言う(補助機関が、行政庁の印を公文書に押印して、案件を処理すること等)

 

 

 

 

---

 

◆行政機関の権限の監督

権限の監督とは、上級行政機関が、系統化の下級行政機関を、指揮監督することをいう。

→指揮監督権は、上級行政機関が下級行政機関の権限行使の適法性、行政内部の意思統一を確保するための制度。

 

指揮監督の方法には、①監視権、②許認可権、③訓令、通達権(指揮命令権)、④取消、停止権、⑤権限争議決定権がある。

 

 

◎監視権

上級行政機関が、下級行政機関の事務の執行を調査したり、事務の執行を報告させる権限

 

 

◎許認可権

上級機関が下級機関に、あらかじめ権限行使について許可や認可を求めるよう要求する権限

 

 

◎訓令、通達権(指揮命令権)

上級機関が下級機関に、行政行為の内容を指示するために発せられる命令

(書面の形式によるものを通達という)

(法律の根拠がなくても、訓令、通達権により指揮監督できる)

 

 

◎取消、停止権

上級行政機関が、下級行政機関の違法、不当な行為を職権により取消し、停止する権限(法律の根拠がなくても行使できる)

 

 

◎権限争議決定権

下級行政機関相互の権限の有無、範囲について争いがある場合、上級機関がそれを解決する権限

 

 

◎代執行

 

 

◎裁定

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

◆行政とは・・

国の統治作用のうち、司法・立法以外の面の総称。

行政とは、全ての国家作用から、立法権と司法権を取り除いたもの。

行政とは、国王の持つ国家権力から、立法権、司法権が取り除かれた、残りの部分でした。

行政とは、立法および司法と並ぶ国家作用の1つである。

立法により形成された公共の意思や目的に基づいて、国や公共団体の執行機関が業務を行うこと。

法の実現を目的として、執行さえる国家作用。国家作用のうちから立法、司法を除いたもの。

内閣をはじめとする行政機関の権限に属する国家作用。

国家の統治作用のうち、立法と司法以外の作用の総称。法のもとに、公共の目的の実現を目指して行われる。

内閣をはじめとする国の基幹または公共団体が、法律、法令、その他の法規に従って行う政務。

 

◎行政の定義に関する考え方

◇控除説

行政とは、国家作用のうち、立法と司法を除いたものである。

 

◇積極説

行政とは、法の規制を受けながら、現実具体的に国家目的の積極的な実現を目指して行われる全体として統一性をもった継続的な形成的国家活動である。

 

行政の定義に関しては、控除説が有力です。その論拠としては、三権分立の形式過程に忠実であること、積極説をとると、行政の自律性や責任制を強調するあまり、行政権の広い裁量権を正当化することになり、三権分立に反するおそれがあることが挙げられます。

 

 

 

 

 

--

 

◆行政法とは・・

行政法とは、行政についての法律の集まりをいうのです。

行政特有の活動について、私人相互の関係とは異なる規律をする国内法である。

行政法とは、「行政に関する法」あるいは「行政に特殊固有な法」をいう。行政法は、「民法」や「商法」のように単独の法典が存在しているわけではなく行政に関連する法律の総称をいう。

行政の組織とその作用を規定する法のうち、行政に関する特殊な公法の体系。

行政の組織と作用に関する法の総称。特に、行政権の主体である国または地方公共団体と国民との関係を定める法規。

行政権の作用と組織に関する法規の全体。行政権の恣意を防止するために近代法治国家において発展した法体系で、国や公共団体が国民生活の安全と福祉を図るため、公権力を持って国民に命令、強制を加えたり、公共施設を設置管理してサービスを行ったりする活動とその組織に関する法規の総称。行政法という統一的な法典があるわけではない。立法、司法作用を除くほとんどすべての国の作用が含まれる。

行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法など、行政に関して規定した法律全般を一般に行政法と言う。

行政法は、行政組織、行政機関の公共的事務遂行が、法に従い、適正に行われるようコントロールする目的を持ち、公共の利益の実現と、国民の権利利益の保護を、バランス良く実現する必要から行政権限の行使を規律づけることが重視され、憲法と密接な関係にある。

行政法は、国や公共団体の行政活動を対象とします。もっとも、「行政法」というタイトルの法律があるわけではありません。日本国で施行されている数多くの法律の中から、行政に関して定められている法律をまとめて表現した言葉が、行政法なのです。

 

 

 

 

---

 

◆行政法の法源

行政法の法源は、①成文法源、②不文法源の2つがある。

成文法が中心であり、不文法は成文法を補充するもの。

 

◎成文法源

憲法、条約、法律、命令、条例、規則

 

◎不文法源

慣習法、判例法、条理

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--

 

◆行政法の全体像

行政法は、行政の組織・機構に関する行政組織法、行政の手続に関する行政作用法、違法な行政活動によって不利益を被った国民の救済に関する行政救済法の3部門に大別される。

 

◎行政法の基本構造

行政法は、次に示す三つの観点から分類されます。

 

◇行政法の構造:三つの観点からの分類

◇誰が行政活動を行うのか→行政組織法

◇行政活動において何を行うのか→行政作用法

◇行政活動によって国民が不利益を受けたときには、どのように救済されるのか→行政救済法

 

 

 

◎行政法の種類

◇行政組織法

行政の組織について研究している分野。

行政組織法とは、行政組織に関する法律を総称したものです。

つまり、国、地方公共団体その他の行政活動を行う者(行政主体)にその存在の根拠を与え、これらの行政主体が設置する行政機関とその名称、任務および担当の事務の範囲などについて定めている法律です。

 

 

◇行政作用法

行政の活動について研究している分野。

行政作用とは、行政目的を実現するために、国や地方公共団体などの行政主体が国民の権利または利益に対して影響を与える行為を言います。行政作用法は、この行政作用について規定する法律を総称したものです。

 

 

◇行政救済法

国民の救済について研究している分野。

行政救済法とは、行政活動によって不利益を受けた国民の救済方法について規定した法律の総称です。

 

 

---

 

◆日本国憲法と行政法との関係

日本国憲法は、国家権力から国民の基本的人権を守るため制定された国の最高法規です。行政法は、憲法を具体化する法律群であるということができます。

 

◎行政組織法
憲法の規定する人権保障を実現するのに適する行政組織を構築する。

◎行政作用法

憲法第三章「国民の権利及び義務」を保障するため、行政作用の内容と限界を定める

 

◎行政救済法
人権保障のため、憲法が保障する司法的救済のうち、特に行政作用に対する救済に関して具体化する。

 

 

====

 

◆行政法の基本原理

行政法の基本原理には、①法律による行政の原理と、②行政裁量があります。

 

 

--

 

◆法律による行政の原理

「法律による行政の原理」とは、行政は、行政機関独自の判断で行われてはならず、国民の代表である議会が定めた法律に従ってのみ行わなければならないことをいいます。

例えば、行政が思うまま活動することを認めれば、国民の自由や権利が害されるおそれがあります。

その結果、議会で定めた法律によって行政をコントロールすること。

これが、「法律による行政の原理」であり、「法治主義」の原理ともいえます。

つまり、行政は、どんな事情があっても、独断で行うことは禁止され、法律を守る行動のみ許されてます。

以上のような原理は、「法律の優位」、「法律の留保」、「法律の法規創造力」から考えられています。

行政は、法律に基づき、かつ法律に違反してはならないという原理。

法律による行政の原理とは、簡単に言うと、行政の活動は法律に従って行わなければならないという原理です。

行政活動は、すべて国会の制定する法律に従って行われなければならない。法律による行政の基本法則です。

「法律による行政の原理」とは、行政権の行使が、国会が制定する法律に基づいて行われることを要求する原理、原則。

法律による行政の原理には、①法律の優位、②法律の留保、③法律の法規創造力の三つの原理が含まれる。

法律による行政の原理とは、行政権の行使を法の拘束の下に置き、その適正を図ろうとする原理を言います。これは、行政権の権力乱用から国民の自由を守るための原理です。

 

 

 

 

---

 

◆法律による行政の原理の種類

以上のような原理は、「法律の優位」、「法律の留保」、「法律の法規創造力」から考えられています。

この原理には、①法律の優位、②法律の留保、③法律の法規創造力の三つの原理が含まれます。

 

◎法律の優位の原則

◎法律の留保

◎法律の法規創造力

 

 

 

 

---

 

◆法律の優位の原則

法律の優位とは、行政活動は法律に違反して行われてはならないことをいいます。

そして、行政活動と法律が矛盾、衝突する場合には、法律が優先し、法律の定めに違反する行政活動は効力を失います。

例えば、首相(行政)が急に消費税を20%に引き上げることはできません。

なぜなら、消費税法というものがあり、その規定に反して増税することは許されないからです。

法律の優位の原則は、既に存在する法律の内容に行政の活動が抵触する場合には、法律が優先し、行政の活動は法律に違反してはならないという原則です。

行政活動は、法律の定めに違反して行ってはならない。

法律の優位とは、いかなる行政活動も、行政活動を制約する法律の定めに違反してはならないという原理です。

 

 

 

 

◆法律の留保の原則

法律の留保の原則とは、行政の活動が行われるためには、法律の根拠・授権が必要であるとする原則です。

法律の留保の原則は、一定の活動を行政が行う場合には、法律の根拠が必要であるという原則です。この法律の留保の原則については、法律の根拠が必要であると言う「一定の活動」の範囲、そしてどの様な法律の規定があれうば「根拠」があると言えるのかという点について様々な議論がなされています。

行政活動には、根拠となる法律の存在が必要。

法律の留保とは、行政活動を行うには、法律の根拠が必要であるとする原理です。

 

 

 

 

◆法律の専権的法規創造力

法律の専権的法規創造力とは、新たに法規を想像できるのは法律だけであって、行政は法律の授権がなければ法規を想像することはできないとする考え方のことです。

法律の法規創造力の原則は、国民の権利義務に変動を生じさせる規定を作ることができるのは、国民を代表する機関である国会が作る法律という形式に限られ、行政権は、法律の授権がない限り法規を作ることはできないという原則です。

国民の権利、義務など一般規律(法規)を創造する力は、国会が制定する法律に独占される。

法律の法規創造力とは、新たな法規の定立は、国民代表としての議会の定立する法律、またはその授権に基づく命令の形式においてのみすることができるという原理です。したがって、国民の意思が建設的にしか、反映されない行政府が法規を定立するには、法律の委任が必要となるのです。

 

 

 

 

--

 

◆行政裁量

行政裁量とは、行政行為を行うに際して法律により行政機関に認められた判断の余地のことです。

行政裁量とは、行政行為をするに当たり、根拠法令の解釈適用につき行政庁に許された判断の余地。

伝統的解釈では、自由裁量(便宜裁量)と法規裁量(羈束裁量)に分けられ、後者について司法審査が及ぶと考えられてきた。しかし、近時においては、区別は次第に重視されなくなり、行政事件訴訟法30条は、裁量行為であっても裁量の一奪や濫用があれば、取り消すことができるとする。

第一線の職員が個別案件について、法の枠内で一定の判断を行うこと。法律は、一般的な基準しか提示しないので、政、省令などの行政立法、訓令、通達(通知)、要綱(要領)、告示などの行政規則により、法令の解釈、運用についてのガイドラインが作成される。個々のケースについての行政処分は、こうしたガイドラインによって行われることになるが、事実の認定や行政指導から行政処分に至るまでの活動の選択など行政裁量の余地は大きい。

行政は、法律に基づいて執行されなくてはならない。しかし、法律は、個別の行政の執行に当たる第一線の職員に明白な基準を示すものではない。そこで、行政府では、内閣ならびに大臣の責任によって政令、省令を定めて法律を補完する。だが、こうした行政立法も、担当職員の執務にとって十分なガイドラインではない。

現代の行政活動は、広範で様々な分野に及んでおり、複雑で流動的な事態への対処が求められます。しかし、このような事態を全て予想して立法することは困難ですし、流動的な事項については、法の弾力的な運用を可能にしておく必要もあります。

そこで、行政側に裁量の余地を残しておく必要があります。このような行政活動における裁量を行政裁量と言います。そして、裁量に基づいて行われた行政行為を裁量行為と言います。

 

 

---

 

◆公法と私法

行政作用は、公用の利益を目的とするものであるから、私的利益に優先されるという扱いがなされる場合がある。

例えば、市の公共施設を民間企業の営業用に使用される場合には、民法や借地借家法の規定は排除され、「占用許可」という特別の制度の適用下に置かれる。

こうしたことから、かつて、「公法上の法律関係には、民法等の私法規定の適用は、原則として排除される」という主張がなされることがあったが、このような主張は、今日では排除されている。

例えば、地方公共団体が営むバス事業や公営住宅等は、道路運送法や公営住宅法等に特別の規定がない限り、民間の経済活動と同様の性質を持つとされ、民法等の司法規定が適用される。

また、「公法上の取締規定に違反した契約等の私法上の法律行為は、直ちに私法上の効力を否定されるものではない」という考え方も、その正当性が問題となる。

例えば、消費者保護法に違反する取引行為は、罰金等の刑事制裁の対象となるだけでなく、私法上の契約としても無効となる場合がある。

この場合、消費者保護法など当該取締法規の趣旨や、当該違反行為の反社会性、取引の安定性確保の要請などを総合的に判断する必要がある。

その上で、私法上の取引についても無効とさえる可能性がある、ということである。

 

行政法は、公法に分類され、その対象となるのは、行政機関の公法に基づく行為のみである。

 

◎公法と私法

公法とは、国または地方公共団体とその構成員(国民、住民)の関係について定めた法律を言います。一方、私法とは、私人相互の関係について定めた法律を言います。

行政法は、公法に分類されます。

 

◎公法と私法の関係に関する判例

行政法の対象となるのは、行政機関の公法に基づく行為です。例えば、行政救済法により救済されるのは、行政機関の公法に基づく行為によって不利益を受けた場合です。行政主体と私人との関係において、両者に公法が適用されるのか、私法が適用されるのかについて、判例の立場を整理しておきましょう。

 

◇私法の適用を否定した判例

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆債権法

債権に関する法律の総称。

私法体系のなかで、債権・債務関係を律する法体系を指す。

債権法は、人と人との間の給付請求・給付行為関係(不作為を含む)を律する法規範である。

債権に関する法律の総称。特に、債権について規定する民法第3編をいう。

実質的意義においては、債権・債務関係を規律する法規則の総体を意味するが、形式的には民法第3編(第1章総則、第2章契約、第3章事務管理、第4章不当利得、第5章不法行為)をさす。債権法の特色は、第一に任意法規を原則とすること、第二に信義則によって支配されること、第三に普遍的性質を有すること、などである。債権法の法源のうち、もっとも重要なものは民法第3編であるが、そのほか解約法にも不法行為法にも、重要な特別法が多数存在する。

債権に関する法律の総称。特に、債権について規定する民法第3編を言う。

実質的意義においては、債権、債務関係を規律する法規範の総体を意味するが、形式的には院法第3編をさす。債権法の特色は、第一に任意法規を原則とすること、第二に信義則によって支配さえること、第三に普遍的性質を有すること、などである。債権法の法源のうち、もっとも重要なのは民法第3編であるが、そのほか契約法にも不法行為法にも、重要な特別法が多数存在する。

 

 

 

◆債権とは・・

特定の人に対して、一定の給付を請求しうる権利。

特定人(債権者)が他の特定人(債務者)に対して、一定の行為(給付)を請求することを内容とする権利。金銭を貸した者が借り手に対して、その返還を請求する権利など。

ある者(債権者)が他の者(債務者)に対して一定の行為(給付)を請求しうることを内容とする権利を言う。金銭の借主に対して貸金の返還を請求する貸主の権利、家主に対して家屋の引渡しを請求する借家人の権利、被用者に対して労務を請求する雇主の権利などが具体例である。債権と物権は財産権のおもなもので、物権が物に対する直接の支配権として排他性をもつのに対し、債権は人に対する請求権であり、排他性をもたないのが原則である(例外として不動産賃借権がある)。債権発生原因として契約、不法行為、事務管理、不当利得が主なものであるが、遺言のように単独行為が原因となることもある。

 

 

 

 

 

 

◆債権と物権の違い

債権→人に対する請求権(相対権・対人権)のことです。

物権→物に対する支配権(絶対権・対世権)のことです。

 

物権が物に対する権利、債権が人に対する権利になる。

直接支配性の有無、排他性の有無、絶対性の有無の違い。

 

 

 

◎直接支配性の有無

物権と債権の違いを説明する時に、法律の教科書等では、「直接支配性」の有無が異なるという解説がされています。

つまり、物権とは、人を介在することなく、物を直接に支配する権利であるから、物への支配が侵害されたときは、これを排除する請求権によって、その支配を回復することができることを意味しています。それに対して、債権とは、特定の人にある行為をさせる権利であるに過ぎないから、その目的物については、債権者は、債権による人を介した間接的な力しか及ぼすことができないということになります。

この両者の違いを、直接支配性と法律の教科書では言っております。

物権は、物を直接支配する権利。

債権は、債務者(人)に行為を請求する権利。

物権と債権の違いを説明する時に、法律の教科書等では、「直接支配性」の有無が異なるという解説がされています。

つまり、物権とは、人を介在することなく、物を直接に支配する権利であるから、物への支配が侵害されたときは、これを排除する請求権によって、その支配を回復することができることを意味しています。それに対して、債権とは、特定の人にある行為をさせる権利であるに過ぎないから、その目的物については、債権者は、債権による人を介した間接的な力しか及ぼすことができないということになります。

この両者の違いを、直接支配性と法律の教科書では言っております。

 

 

 

◎排他性の有無

同じ物の上に同じ内容の物権は複数成立しない。つまり、物権には排他性がある。「一物一権主義」とも言う。

対して、債権には排他性がない。

物権には、「同一の「物」の上に同一内容の権利は一つしか成立しない。」という「一物一権主義」という原理が導入されています。ですので、例えば、ある物についての所有権は1つしか存在せず、その他の者の所有権を認めません。これを物権には排他性があるというふうに言っています。

一方で、債権は、人に対する権利ですので、同一の内容の権利が複数存在することは何ら問題ありません。

物権は、排他性がある(同じ物の上に同じ内容の物権は成立しない)。

債権は、排他性がない(同じ物の上に同じ内容の債権が成立しうる)。

物権には、「同一「物」の上に同一内容の権利は一つしか成立しない。」という「一物一権主義」という原理が導入されています。ですので、例えば、ある物についての所有権は1つしか存在せず、その他の者の所有権を認めません。これを物権には排他性があるというふうに言っています。

一方で、債権は、人に対する権利ですので、同一の内容の権利が複数存在することは何ら問題ありません。

 

 

 

 

 

◎絶対性の有無

物権は、すべての人に対してその支配を主張することができる絶対的権利である。直接的な支配状態を侵害する者に対しては、誰であれ、自身の物権を主張することができる。

対して、債権は、債務者に対してのみ主張することができる権利である。すなわち、債権には相対性しかないため、債権者は特定の債務者にしか債権的な主張をすることができない。

物権は、物に対する支配権であるから、誰に対しても、絶対的にその存在を主張することができるのに対して、債権はある特定の人に対する権利に過ぎないので、その特定の人に対する相対的な権利に過ぎないので、その特定の人に対する相対的な権利に過ぎないというふうに説明されるのです。

物権は、絶対的権利(全ての人に主張することができる)。

債権は、相対的権利(債務者に対して主張することができる)。

 

 

 

 

 

---

 

◆債権の排他性とは‥

債権には、排他性がない(同一のものを対象に同一の債権は成立しうる)。

物権には、排他性がある(同一の物に対して同一の物権は成立しない)。

債権は、排他性がない(同一のものを対象に同一の債権は成立しうる)。

AがBに土地を売る契約をしたあと、Cにも売る契約をした(二重売買の)場合においても、BとCはそれぞれAに対して土地の引渡債権を有効に取得することである。しかし、土地の所有権をBとCの両者が取得することはないので(物権の排他性)、いずれか一方の契約は履行不能となる(損害賠償を請求することができる)。

同じ物のうえに同じ内容の債権が複数存在し得ます。

例えば、同じ不動産について抵当権が複数設定されていることがあります(各々の抵当権の内容は異なります)。

また、CがAとBの両者に不動産を売却する契約をした場合、AとBは、それぞれCに対して不動産の引渡債権を有することとなります。ただし、上記の通り、実際に所有権を取得できるのは、AまたはBのいずれか一方になり、一方の契約は履行不能となります。

 

 

 

 

 

◆債務とは・・

債務者の側から見た場合は、これは債権者に対する義務であり、債務と呼ばれる。

特定の人に対して金銭を支払ったり、物を渡したりすべき法律上の義務。多く、借金を返すべき義務。

債務とは、ある者が他の者に対して一定の行為をすること又はしないこと(不作為)を内容とする義務をいう。

特定人(債務者)が他の特定人(債権者)に対して、一定の行為(給付)をすることを内容とする義務。金銭を借りた者が貸し手に対して、その返還をしなければならない義務など。

 

 

 

◆債権債務関係とは・・

債権者と債務者の法律関係のことを、債権債務関係という。

債権・債務関係とは、人がある人に対して、一定の給付を要求し、あるいはある人から給付を要求されるいう関係をいう。

人がある人に対して一定の給付を要求し、あるいはある人から給付を要求されるという関係をいう。

債権・債務関係とは、人がある人に対して一定の給付を要求し、あるいはある人から給付を要求されるという関係をいう。

債権・債務関係が発生する原因のうち、最も一般的なものは契約である。例えば、土地売買契約では、買主は、土地の引渡しを売主に要求する債権を得る一方で、代金を支払う債務を負うことになる。また、不法行為も債権債務関係の発生原因として重要である。例えば、交通事故の加害者は、被害者に対して損害を賠償する債務を負うことになる。

 

人がある人に対して一定の給付を要求し、あるいはある人から給付を要求されるという関係をいう。

ある人が他の人に対し、物の引渡しの請求や金銭の支払いの請求等のような一定の行為を請求する権利のことを債権といい、逆に物を引き渡したり、金銭の支払いをしなくてはならない義務のことを債務という。

この「する・される」の関係を債権、債務関係という。

 

 

 

◆契約自由の原則

債権は、契約自由の原則により、当事者間で自由にその内容を定めることが出来ます。

物権は、物権法定主義により、民法その他の法律で定められたもの以外には、当事者で自由に創設することはできません(民法上は、物権の種類は10個のみしかありません)。

契約自由の原則とは、人が社会生活を営むに際し結ぶ契約は、公の秩序や強行法規に反しない限り、当事者が自由に締結できるという民法上の基本原則のこと。

 

「契約自由の原則」とは、個人の契約関係は、契約当事者の自由な意思に基づいて決定されるべきであり、国家は干渉してはならない、という原則のこと。

 

 

 

◎契約自由の原則の分類

「契約自由の原則」は、契約関係を結ぶ相手方選択の自由、契約内容に関する内容の自由、契約方式の自由の3つで更生される。

 

契約自由の原則は、以下の4つに分類される。

 

◎締結自由の原則

◎相手方自由の原則

◎内容自由の原則

◎方法自由の原則

 

 

 

 

◆給付とは

債務者の債務の内容、および、それを履行する行為。

債務者が義務としてなすべきこと。

債権の目的である債務者の行為をさす。

債務者の債務の内容、および、それを履行する行為。

債務者が義務としてなすべきこと。

私法上、広義には債権に限らず請求権の目的である義務者の行為をいうこともあるが、普通には債権の目的である債務者の行為をいう。

債権の目的である債務者の行為をさす。

物の買主が売主に代金を支払ったり、雇われた人が約束どおり働いたりするように、債務者が法律上しなければならないことをいう。法律的に言えば、債務の目的(内容)である債務者の行為を指すことになる。

 

 

 

◎例えば・・

例えば、売主が買主に対して目的物を引き渡す行為や買主が売主に対して売買代金を支払う行為などがこれにあたる。

例えば、売主が買主に対して目的物を引き渡す行為や買主が売主に対して売買代金を支払う行為などがこれにあたる。

 

 

◆債権の目的

債権の目的とは、債権の内容、言い換えると債権の中身のことです。

 

「債権の目的」という場合の「目的」とは、「手段」に対する語としての「目的」ではなく、債権の対象となるものという意味です。

債権は、特定の人に対する請求権であり、目的は債務者の行為=給付です。

 

◎民法339条

債権は、金銭に見積もることができないものであっても、その目的とすることができる

 

債権は、債務者に一定の行為を請求うする権利ですから、債権の目的は債務者の一定の行為(給付)ということになります。

物権は、物を直接的に支配する権利で、目的物は「物」です。

 

物権には、1つの物権と相反する物権は成立し得ないという排他性がありましたが、債権には、債務者というい人格が介在する以上、債権の目的を支配することは考えられず、排他性はないと言えます。つまり、相反する債権も成立し得るということです。

 

人がある人に対して給付を要求することができるという権利を「債権」という。

この債権の対象となっている給付のことを「債権の目的」と呼んでいる。

例えば、土地売買契約においては買主は売主に対して土地の引渡を要求する権利(債権)を持っているが、この場合の債権の目的は、「土地を引き渡す」という給付である。

 

 

 

 

 

 

◆債権の効力

◆債務不履行

債務不履行とは、故意または過失によって自分の債務を履行しないことを言い、履行遅滞、履行不能、不完全履行の3種類があり、契約違反によって債務者が金銭の支払いを怠った場合に、債権者は、強制履行、契約解除、損害賠償の請求が可能です。

 

◎民法第415条

債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。

 

債務不履行とは、債務者が、正当な自由がないのに債務の本旨に従った給付をしないことをいう。

 

 

 

◆債務不履行の類型化

債務不履行を履行遅滞、履行不能、不完全履行の3種類に分類する。

 

 

◆履行遅滞

債務者が履行期に債務の履行が可能であるのに履行しないこと。債務者は、遅延賠償の請求などができる。

債務の履行時期に、それが可能であるのに、債務者が債務を履行しないこと。債権者は、賠償の請求などができる。債務者遅滞。

債務が履行期にあり、履行が可能であるのに、債務者の責めに帰すべき事由によって債務が履行されないこと。債務者遅滞ともいう。債務不履行の一態様。

履行が可能なのに履行がない点で、履行不能、不完全履行と異なり、履行期を過ぎた場合に生じるが、期限の定めのない債務のように、常に履行期にある債務については、債権者から履行の請求を受けたときからのちにのみ履行遅滞の責任が生じる。履行遅滞は、他の債務不履行と同様、債務者の故意、過失による違法な履行の遅滞の場合にのみ成立し、債務者の側で遅滞が不可抗力によることや、同時履行の抗弁権など債務者が履行しないことを法律上政党とする事由のあることを立証すれば、履行遅滞は成立しない。履行遅滞の場合、債権者は債務者に履行遅滞によって生じた損害賠償(遅延賠償)の請求ができるほか、債権の内容によっては裁判所に強制履行を命じてもらうことができる。契約による債権については、債権者に契約の解除権も生じる。なお、金銭債権の履行遅滞については特則があり、不可抗力の抗弁が認められない反面、遅延賠償の額も一定額とされている。

 

 

◆履行不能

債権成立のときは履行が可能であったが、その後発生した債務者の責めに帰すべき事由によって履行が不能となること。債権者は、填補賠償の請求ができる。

債務の履行が、成立の時には可能であったが、その後発生した債務者の責に帰すべき事由により不能となること。

債権の成立後、債務の履行が不能なこと。不能が債務者の責に帰すべき事由に基づくときは、債権者は填補賠償を請求し、または直ちに契約を解除することができる。

成立時には履行可能であった債権(債務)の履行が、債務者の責めに帰すべき事由によって履行不可能になること。家屋の売主が不注意で家屋を全焼し、買主に引き渡せない場合など、。履行不能は、目的物の滅失など物理的不能だけに限らず、債権の内容によっては、履行期に債務者が病気、破産などで債務の履行不能の状態が生じうるし、また、土地の売主が買主以外の第三者に目的の土地を二重売買したうえ、登記まで済ませてしまったような場合も履行不能といえる。なお、履行不可能な状態が債権の成立前から存在していた(原始的不能)場合は、債権が成立しないので、履行不能の問題は生じない。債権成立後に履行不能な状態が生じた(後発的不能)場合でも、それが債務者の責めに帰すべからざる事由によるときは、履行不能でなく危険負担の問題である。履行不能の場合、債権者は、債務者に履行に代わる損害賠償(填補賠償)を請求しうるほか、契約によって生じた債権の履行不能の場合は、契約の解除権が発生する。

 

 

 

 

◆不完全履行

債務者の債務の履行の内容が債務の本旨に従わない不完全なものであること。

債務者が債務を一応履行したが、その内容が債務の本旨にそわず、不完全であること。

債務者が一応の履行をしたけれども、その内容が契約の趣旨・取引慣行あるいは信義誠実の原則に照らして不完全なこと。債務不履行の一種として、損害賠償を請求し、また契約を解除(契約解除)することができる。ただし、この請求や解除は、不完全履行の追完が不能な場合は、履行不能に準じて、追完が可能な場合は、履行遅滞に準じてなすべきであるとされている。

債務者が債権者に対し債務の本旨に従わない履行をすること。民法には、特に規定がないが、履行遅滞や履行不能と並んで債務不履行の一態様とされている。不完全履行のうち、単に不完全な給付をしたにすぎず、あらためて、完全な給付が可能な場合には履行遅滞に準じ、遅滞による損害賠償を請求しうるほか、債務者が追完しないことを理由に契約解除も許される。また、追完が不可能(または無意味)な場合には履行不能と同様に取り扱いうる。また、単に債務者が不完全な給付をしたのみならず、それにより積極的に債権者に損害を与えた場合(積極的債権侵害)は、それと相当因果関係の範囲にある一切の損害を賠償しなければならない。債務の履行が履行期の前であっても履行が不完全であれば不完全履行となるが、他の債務不履行と同じく、債務者の責めに帰すことのできない理由で履行が不完全となったときは、債務者に責任は生じない。

 

 

 

 

 

 

----

 

◆損害賠償

損害賠償とは、違法な行為により損害を受けた者(将来受けるはずだった利益を失った場合を含む)に対して、その原因を作った者が損害の埋め合わせをすること。違法な行為による損害の埋め合わせをする損失補償とは区別される。または、埋め合わせとして交付される金銭または物品そのものを指すこともある。

損害賠償制度の目的としては、損害の補填と将来の違法行為の抑止などが挙げられる。

 

損害賠償とは、違法な行為により損害を受けた者(将来受けるはずだった利益を失った場合を含む)に対して、その原因を作った者が損害の埋め合わせをすること。違法な行為による損害の埋め合わせをする損失補償とは区別される。または、埋め合わせとして交付される金銭または物品そのものを指すこともある。

 

損害賠償制度の目的としては、損害の補填と将来の違法行為の抑止などが挙げられる。

 

 

 

 

 

 

◎損害の発生と損害賠償

損害賠償は、大きく債務不履行に基づく損害賠償と不法行為に基づく損害賠償の二つに分けられる。日本法では、債務不履行に基づく損害賠償については民法415条以下、不法行為に基づく損害賠償については民法709条以下に定められている。

 

損害賠償は大きく債務不履行に基づく損害賠償と不法行為に基づく損害賠償の二つに分けられる。日本法では、債務不履行に基づく損害賠償については民法415条以下、不法行為に基づく損害賠償については民法709条以下に定められている。

財産的損害、精神的損害ともに因果関係があれば請求でき、積極的損害、消極的損害ともに賠償の対象となる。なお、精神的な損害に対する賠償については、慰謝料と称される。

 

損害賠償を請求するためには、原則として、相手方に「1、債務不履行責任」か、「2、不法行為責任」が認められる必要があります。

 

 

 

 

 

◎債務不履行に基づく損害賠償

債務不履行とは、債務者が契約などに基づく債務を自ら履行(弁済)しないことをいい、債務不履行の場合には、法律上の効果として、強制履行や契約の解除などの問題とともに損害賠償の問題が生じる。

民法415条は、「債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。」として、債権者が、債務者に対して、その損害を賠償するよう請求することができると定めています。

債権者は履行請求や解除をした場合でも、それとは別に損害賠償を請求することができる。たとえ、強制履行された場合でも、遅れて納入されたために、損害が発生しているという場合や、期限内に納入されたけれども物に瑕疵があった(これは不完全履行にあたる)ために、損害が発生したという場合に、別途損害賠償を認める必要性が出てくる。例えば、届いた野菜が腐っていたために、客が食中毒になった場合などが挙げられる。

損害賠償は、不法行為の制度によっても可能な場合がある。ただし、債務不履行に基づく請求の方が、不法行為によるそれより時効となるまでの期間が長い点以外では不利となることも多い。

 

 

 

 

 

◎不法行為に基づく損害賠償

一般不法行為も特殊不法行為もその効果は原則として損害賠償である。

損害賠償は、別段の意思表示がなければ金銭賠償が原則である(金銭賠償の原則)。原状回復などの特定的救済は名誉毀損の場合などに例外的に認められる。

損害の賠償には、財産的損害に対する賠償と精神的損害に対する賠償(慰謝料)があり、前者には積極的損害(積極損害)と消極的損害(消極損害、逸失利益)がある。

 

◇民法第709条(不法行為による損害賠償)

故意または過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

----

 

◆強制履行(強制執行)

債務者が債務を履行しない場合、債権者が裁判所に訴えて、国家権力により強制的に履行させること。

債務者が債務を履行しない場合、債権者が裁判所に訴え、国家権力によって債務の現実的な履行を強制すること。

債務者が、その債務を任意に履行しない場合に、強制的に行われる履行。履行の強制といっても、債権者に、自力救済を認めることは社会秩序を乱すことになるので、近代社会においては自力救済は認められず、結局、執行権を独占する国家による強制執行の方法によらざるをえない。

債務不履行の場合に、債権者が裁判所の力を借りて強制的に債務の内容を実現すること。

 

現実的履行の強制ともいう。債権の内容を国家権力を使って強制的に実現することをいう。民事執行法がその手続規定であるが、執行法においては強制履行と用語ではなく強制執行と呼ばれる。

 

債権者が、裁判所の力を借りて強制的に債務の内容を実現すること。

 

強制執行とは、債務名義にあらわれた私法上の請求権の実現に向けて、国が権力(強制力)を発動し、真実の債権者に満足を得られることを目的とした法律上の制度であり、日本においては、民事執行法を中心とする諸法令により規律される。

 

強制執行とは、債務者が債務の本旨に従った債務の履行をしない場合に、国家機関が強制的にその債権内容の実現をしてくれるものです。

強制執行とは、国が強制的に債務の履行をさせるものですので、強制執行が認められるには、確定判決や強制執行認諾文言付き公正証書等の債務名義が必要となります。

 

◎民法413条

債務者が任意に債務の履行をしないときは、債権者は、その強制履行を裁判所に請求することができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。」

 

 

 

 

◎強制履行の種類

強制執行の種類としては、直接強制、代替執行、間接強制、意志表示義務の執行の4種があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

----

 

◆債権者代位権

債権者代位権とは、債権者が債務者の持っている権利を債務者自身に代わって行使する(代位する)権利のことを言う。

債権者代位権とは、債権者が自己の債権(被保全債権)を保全するために、債務者が第三者に対して有している権利を、債務者に代わって行使することができる権利です。

 

債権者が債務者の持っている権利を債務者自身に代わって行使する(代位する)権利のことを言う。

 

債権者代位権とは、債権者が自己の債権(被保全債権)を保全するために、債務者が第三者に対して有する権利を、債務者に代わって行使することができる権利です。

 

例えば、債権者Aが債務者Bに対し貸金債権を有しており、債務者Bには第三者Cに対する代金債権の他に資産がなく、しかも債務者Bがその代金債権の取立てをしないで放置すると、債権者Aは貸金債権の弁済を受けることができなくなってしまうような場合に、債権者Aが債務者Bに代わって第三者Cに対する代金債権を取り立てることができる権利が債権者代位権です。

 

詐害行為取消権は、裁判上でのみ行使することができますが、債権者代位権は、裁判上、裁判外を問わずに行使することができます。

 

債権者代位権とは、債権者が自身の債権を保持するために本来債務者が保持する第三者に対する権利を、債権者が代わりに行うことです。

 

債権者代位権とは、自身の債権が時効などで効力がなくなることを防ぐ(保全)ために、債務者に対して、その債務者を取り巻く第三者に対して所有する権利を代わりに債権者が行使することです。

 

 

◆詐害行為取消権

詐害行為取消権とは、債権者が債務者の法律行為を一定の要件の下に取消ししてしまうことができる権利である。

詐害行為取消権とは、債権者が自己の債権(被保全債権)を保全するために、債務者が行った不当な財産処分行為(詐害行為)の取消しを裁判所に請求することができる権利です。

 

詐害行為取消権とは、債権者が債務者の法律行為を一定の要件の下に取消してしまうことができる権利である。

 

詐害行為取消権とは、債権者が自己の債権(被保全債権)を保全するために、債務者が行った不当な財産処分行為(詐害行為)の取消しを裁判所に請求することができる権利です。

債権者取消権ともいいます。

 

例えば、債権者Aが債務者Bに対し貸金債権を有しており、債務者Bの財産は土地以外にめのしいものがなく、債権者Aへの弁済の資力に不足をきたすことを知りながらも第三者(受益者)Cにその土地を贈与してしまった場合に、債権者Aがこの行為の取消しを裁判所に請求して、土地を取り戻すことができる権利が詐害行為取消権です。

 

借金をしているときに財産を処分すると、それが「詐害行為」とみなされてしまうことがあります。

詐害行為になると、債権者がその行為を「取消」してしまうかもしれません。それは、債権者には「詐害行為取消権」が認められるからです。

「詐害行為」が成立すると、債務整理をするときにも影響が及びます。

 

詐害行為取消権とは、債務者が無資力(財産より債務が超過している)であるにも関わらず、財産を処分する行為をしたときに、債権者がその行為の効果を取り消すことができる権利です。

 

詐害行為取消権は、必ず、裁判によって行使する必要があります。

個人的に「取り消しします」と言っても効果はありませんし、内容証明郵便などで取消通知を送っても無効です。

 

詐害行為取消権の目的は、債務者の財産を保全して債権者の保護を図ることです。

 

 

 

 

 

 

---

 

◆多数当事者の債権債務

債権者または債務者が複数いる場合、別段の意思表示がなければ、分割債権または分割債務となる。

 

複数の債権者または複数の債務者が、同一の給付を目的とする権利関係に関与している場合をいう。

 

多数当事者の債権・債務とは、債権者が2名以上いたり、債務者が2名以上いたりする場合など、当事者が3名以上の多数となる債権債務関係を言います。

 

 

 

◎多数当事者の債権関係とは?

同一の給付につき、2人以上の債権者又は債務者のある場合。

 

例えば、A、B、Cの3人が共同で事業を始めようと思い、一緒に銀行から融資を受けた場合。

 

 

 

◎多数当事者の債権債務の種類

多数当事者の債権・債務には、次の5種類があります。

 

◇分割債権、分割債務

◇不可分債権、不可分債務

◇連帯債務

◇不真正連帯債務

◇保証債務

 

 

 

◎民法の規定

民法は、多数当事者の債権をどのように規定しているの??

 

①分割債権債務

②不可分債権債務

③連帯債務

◎保障債務

 

 

---

 

◆連帯債権

数人の債権者が同一内容の給付について、各自が独立して全部の給付を請求する権利を有し、そのうちの1人が給付を受領すれば他の債権者の債権もすべて消滅する。

 

 

 

 

 

◆連帯債務

連帯債務とは、数人の債務者が、同一の内容の債務について、独立して全責任を負う債務。連帯債務が念頭に置いているのは金銭債務であり、債権者は各債務者に対して債務の全額を請求をすることができる。

債権が独立のもので、主従の差がなく、債権者は、一人に対する債権を譲渡できる点で保証債務とは異なり、保障債務より強力な担保となる。また、各債務は独立のものであるので、債権者は一人に対する債権を分離して他社に譲渡できる。

連帯債務の機能は、債務者を増やすことによって債権回収の確実性を担保することにある。

各債務者は、それぞれ全額の弁済義務を負い、誰か一人が全額を弁済すれば、他の債務者も消滅する。しかし、各連帯債務者に対する債権は、別個のものであるから、弁済等の一定の絶対的効力事由を除けば、債務者の一人について生じた事由は、他の債務者に影響を与えない。

複数の債務者が、同一内容の給付について各自独立に債権者に対して全部の給付をする義務を負い、その中の一人が弁済すれば、他の債務者も債務を免れる債務。

 

連帯債務とは、数人の債務者が、同一内容の給付について、各自が独立に全部の給付をなすべき債務を負担し、しかもそのうちの1人の給付があれば、他の債務者も債務を免れる多数当事者の債務関係をいう。

 

複数人の債務者が、同一内容について各々独立に全部の給付をなすべき債務を負っており、そのうちのひとりが給付(弁済)を行えば、他の債務者も債務を免れるという多数当事者の債務関係。

各債務に独立性があるため、債務額や利息の設定、保証人や抵当権の有無など、債務間の態様が異なっていても良い。

 

数人の債務者が、同一の内容の給付について、各自が独立して全部の給付をなすべき債務を負担し、そのうちの一人の給付があれば、他の債務者の債務も消滅する場合における債務のこと。

 

 

 

 

◆保証債務

主たる債務者の債務を、別の者が保証したとき、この保証人の債務を「保証債務」という。

債務履行の責任は、まず主債務者にあり、保証人は補充的に債務を履行するだけである。このような保証債務の性質を「補充性」と呼んでいる(ただし連帯保証には補充性がない)。

債務者が債務を履行しない場合、その債務者に代わって履行をする保証人の債務。

債務者が債務を履行しないときに、これに代わって履行をするために、債務者以外の者(保証人)が負う債務。

 

債務の履行がない場合に、債務者以外の者(保証人)が負担する主たる債務と同じ内容の給付を目的とする債務。

保証契約の成立には、債権者と保証人の間で、書面による契約が必要とされる。

 

主たる債務者が、その債務の履行をしない場合に、保証人がその債務を代わって履行する責任を負う場合における保証人の債務のこと。

 

保証人には、「催告の抗弁権」、「検索の抗弁権」、「分別の利益」の3つが認められています。まず、「催告の抗弁権」があることにより、例えば、業者がいきなり保証人に請求をしてきた場合に、主債務者が破産していたり行方不明であったりしなければ、「まずは、主債務者に請求してくれ。」と主張することできます。

 

◎催告の抗弁権

催告の抗弁権とは、債権者が保証人に債務の履行を請求したときに、保証人が、まず主たる債務者に催告をなすべき旨を請求することができる権利をいう。

保証人が催告の抗弁権を行使した場合、債権者が主たる債務者への催告を怠ったために弁済を得られなかった債務については、保証人は催告をすれば弁済を得ることができた限度においてその義務を免れる。

もっとも、主たる債務者が破産手続開始決定を受け、又は行方不明であるときは、催告の抗弁権を行使することはできない。また、連帯保証人は、そもそも催告の抗弁権を有しない。

催告の抗弁権は、保証債務において、債権者から保証人に「貸した金を返してほしい」などの請求を受けた場合、主たる債務者に先に請求するようにと言うことができる権利を言います。

一般に保証人の抗弁権については、保証債務の補充性に由来することから、補充性のない連帯保証債務には、催告の抗弁権は認められていません。また、この抗弁権が出されたのに、債権者が主たる債務者に履行の請求をしないため、その後、弁済を得られなかった場合には、保証人は債権者が直ちに履行の請求をすれば弁済を得られた限度で保証債務の責任を免れます。

 

 

 

 

◎検索の抗弁権

検索の抗弁権とは、保証人が、債権者に対し、主たる債務者の財産につき執行をなすまで自己の保証債務の履行を拒むことができる権利をいう。

検索の抗弁権を行使するには、主たる債務者に弁済の資力があり、かつ、執行が容易なことを証明しなければならない。検索の抗弁権の行使があった場合は、債権者はまず債務者の財産に執行しなければならない。なお、連帯保証人は、催告の抗弁権と同様にこの権利を有しない。また、催告の抗弁権同様、債権者が主たる債務者への請求を怠った場合は、保証人は債権者が直ちに催告または執行をすれば弁済を得ることができた限度において、その義務を免れる。

検索の抗弁権は、保証債務において、債権者から保証人に「貸した金を返してほしい」などの請求を受けた場合、主たる債務者に弁済の資力があることを証明して、その請求を拒否できる権利を言います。また、この権利を使うと、「債務者には〇〇の財産があるので、自分より先に債務者の財産を差し押さえてください」などと主張することができます。

 

 

 

 

◎分別の利益

分別の利益とは、同一の主たる債務を複数名の保証人によって保証する場合、それぞれの保証人が追う債務は主たる債務を保証人の頭数で割ったものにとどめるというものです。

主たる債務が1000万円だったとして、保証人が5人いれば、全額請求されるということはなく、一人200万円支払えば済むということです。

しかし、連帯保証人となってしまうと分別の利益はありませんので、全額保証することが求められます。

 

保証人が複数いる場合、各保証人は、主たる債務の額を全保証人の頭数で割った額についてのみ保証債務を負うことが原則とされています。

たとえば、A(債権者)のB(主たる債務者)に対する100万円の債権のために、CとDの2人が保証人になると、CとDはそれぞれ、主たる債務の額100万円の2分の1である「50万円」の保証債務を負担すればよいことになります。このことを「分別の利益」といいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆連帯保証

保障債務の一種。保証人が主債務者と連帯して、保証債務を負担する。

連帯保証人には、保証人に認められている「催告の抗弁権」、「検索の抗弁権」、「分別の利益」がありません。

 

保証人が、主たる債務者(本来の債務者)と連帯して債務を負担すること。債権者と保証人とが書面による保証契約を締結することによって成立する。

 

保証人が主たる債務者と連帯して債務を負担することを約束すること。

債務者の債務を、他人が保証すること。連帯保証人になると、主債務者の返済が滞った段階で、すぐに弁済を要求される。連帯保証人には、主債務者の資産を調べたり、異議申立てをしたりする余地もない。相続でも、引き継がなければならなず、時効もない。

 

実際の債務者(主たる債務者)と連帯して、その債務の弁済を履行することを保証すること。普通の保証と異なり、主たる債務者が債務不履行とならなくても、保証の履行を要求できる。非公開会社が借り入れをする際、代表者のほとんどが連帯保証人になっている。

 

 

 

 

 

---

 

◆債権の消滅

◆債権の消滅原因

 ◎目的消滅による債権の消滅

  ◇目的達成による債権の消滅

   ・弁済

   ・代物弁済

   ・供託

  ◇目的到達不能による債権の消滅

   ・債務者の責めに帰すべからざる事由による履行不能

 ◎目的消滅以外の債権の消滅

  ・相殺

  ・更改

  ・免除

  ・混同

 

---

 

◆弁済

債務を履行して、債権を消滅させること。

弁済とは、債務者(又は第三者)が債務の給付を実現することであり、債権(債務)の本来的な消滅原因である。

 

弁済とは、債務者が債権の目的を実現させることである。

・債権の目的が金銭の支払いの場合は、金銭の支払い

・債権の目的が物の引渡しの場合は、物の引渡し

・債権の目的が劇場への出演の場合は、劇場への出演

 

弁済は、債権の消滅という視点から見た表現であり、債権の実現という視点に着目すると履行と表現される。また、弁済(あるいは履行)の対象となる物や権利に着目して給付という表現が用いられることがあるが、給付は弁済の内容である。債務の本旨に従った弁済がなされないことを債務不履行といい、この場合には債権は消滅しない。

 

債務を弁償すること。特に法律で、債務を履行して、債務を消滅させること。

 

弁済とは、債務者が債務の目的を実現させることである。

・債権の目的が金銭の支払いの場合は、金銭の支払い

・債権の目的が物の引渡しの場合は、物の引渡し

・債権の目的が劇場への出演の場合は、劇場への出演

 

弁済は、債権の消滅という視点から見た表現であり、債権の実現という視点に着目すると履行と表現される。また、弁済(あるいは履行)の対象となる物や権利に着目して給付という表現が用いられることもあるが、給付は弁済の内容である。債務の本旨に従った弁済がなされないことを債務不履行といい、この場合には債権は消滅しない(なお、約定債権においては、債務不履行に基づく契約の解除などがあれば債権は消滅する)。

 

債務者または第三者が、債務の内容である給付を実現して債権を消滅させること。

 

 

 

 

 

 

◆代物弁済

 

 

 

◆供託

 

 

 

 

◆債務者の責めに帰すべからざる事由による履行不能

 

 

 

◆相殺

 

 

 

◆更改

 

 

 

◆免除

 

 

 

◆混同