2023年7月26日、生後11カ月の長男の顔を平手で殴ったり床に投げつけるなどの暴行を加え、死亡させた疑いで、容疑者(26)が逮捕された。
「ストレスで頭にきて」と供述した母親は、一体どのような人物だったのか。その素顔を追った。
3月から7月まで5カ月間も暴行か
傷害致死などの疑いで逮捕されたのは、母親。
容疑者は2023年3月から7月までの間、当時住んでいた千葉・船橋市の自宅で、生後11カ月の長男の顔を平手で殴ったり床に投げつけるなどの暴行を加え、死亡させた疑いが持たれている。
夫と長女、死亡した長男と4人で暮らしていた容疑者。
長男の体に異変が起きたのは、2023年7月26日のことだった。
同居する夫が布団の中で冷たくなっている長男に気づき、午前7時過ぎ、容疑者が自ら110番通報していた。
千巴弥ちゃんは頭の骨が折れていたほか、脳内出血が見られ、死因は「脳損傷」だった。
親子の間に一体、何があったのか。
「柔道の受け身でも…というくらい、うるさい」
容疑者と同じアパートの住人は、「うるせぇんだ。とにかくうるせぇの、もう24時間だよ。柔道の受け身でもやってんのかというくらい、すごくうるさかった。だけど、家族なんか見たことないし、2人(夫婦)しか見たことないから。(子どもを見たことは)いや、ないないない」と話した。
そして、10日午後9時過ぎ、児童相談所が会見を行った。
会見では、容疑者が妊婦健診を受けずに長男を出産し、ネグレクトの可能性があるとして、児童相談所が長男を一時的に保護していたことが明かされた。
また、児童相談所はこれまでに4回の家庭訪問を行っていたが、長男が死亡したのは5回目の家庭訪問を予定していた前日だった。
児相の家庭訪問日前日に死亡
児童相談所の職員:
訪問日の前日になりますが、7月26日に医療機関の方から心肺停止で搬送されたという連絡を受けました。
警察の調べに容疑者は容疑を認め、「ストレスで頭にきて、平手で殴って床に投げてしまった」と供述している。
警察は日常的に虐待が行われていた可能性があるとみて、慎重に調べを進めている。
児童相談所が行った一時保護、家庭訪問4回という対応について、児童虐待に詳しい専門家・家族問題カウンセラーの山脇由貴子氏は、「訪問もしているし、不適切だったとは言えない。母親の本心を聞き出せていないのが問題」と指摘した。
(「イット!」7月11日放送より)