前回まで鳥海山登山についてブログで取り上げてきましたが、鳥海山周辺のエリアは登山に限らず素晴らしい景色が楽しめる場所なので、今回はその辺をおまけ的に紹介してみたいと思います。

 

まずは最近山形県の秘境として話題になりつつある「丸池様」です。

場所は鳥海山の麓、秋田県との境にある飽海郡遊佐町。

丸池神社という神社の境内にある池なんですが、周囲に生い茂った木々とエメラルドグリーンの澄んだ水が美しいです。

池の水は透明度が高く、水中に沈んだ倒木や水草がずっと先まで見通せます。

規模は小さいですが、雰囲気は宮崎アニメの「もののけ姫」や中国四川省の「九寨溝」のような感じですね。

周囲はひっそりとしていて神聖な雰囲気にあふれており、さらに池に住む生き物はすべて片目という伝説まであるそうです。

山形県の荘内地方には魅力的なスポットがたくさんありますが、ここは特にお勧めです。

 

丸池神社のすぐ近くに鮭の孵化場があり、その隣を牛渡川という川が流れているんですが、ここの水がとんでもなくクリアです。この周辺は湧水の宝庫で、川の脇の小道を歩いて行くと所々湧水が川に流れ込んでいるのを目にすることができます。

孵化場の周辺には梅花藻という藻が自生していて川の流れの中でたなびいています。透き通った水の中を青々とした藻が揺れているのは何とも美しいです。

丸池様に来たらぜひ牛渡川の湧水と梅花藻も見て行くことをお勧めします。

牛渡川の脇の小道をずっと登っていくと静かな杉林の中に入っていき、この辺りもかなり景色が良いのですが、いかんせん蚊も出てくるので要注意。

 

こちらも遊佐町の胴腹滝です。

滝の左右に湧水が2か所あり、それぞれ味が違うと言われています。

私も飲み比べてみましたが違うと言えば違うような。ただどちらの水もびっくりするほどおいしいことは確かです。

 

そのほか砂浜に大量の湧水が噴出している釜磯海水浴場や、明治期に漁業で財を成した青山留吉が故郷遊佐町に建てた旧青山本邸などもお勧めです。

 

やはり鳥海山の豊富な伏流水のおかげか水に関するスポットが多いですね。

 

月光川にかかる橋とその奥に雄大にそびえる鳥海山です。

写真は月光川河川公園から撮ったものですが、ここは映画「おくりびと」の舞台にもなったようですね。残念ながら映画は見ていないのですが、荘内好きとしては一度見ておいた方がよさそうです。

 

という訳で鳥海山の周辺は登山をしない方にも十分楽しめるスポットにあふれていますので、ブログをご覧の皆さんもぜひ一度訪れてみてください!

(前回からのつづき)

 

岩の谷間を抜けるともう山頂がすぐそこです。

山頂までのルートは登りと下りの登山者でかなり混み合っていました。

岩の間の道は狭く人一人通るのがやっとなので、下りの人と譲り合いながら登っていきます。

 

そしてついに新山の山頂に到着!

象潟の登山口を出発してから約5時間での登頂となりました。

山と高原地図のコースタイムとほぼ同じ所要時間です。

 

自分は登山初心者で、片道5時間程度かかる山に登るのもこの時が初めてでした。しかも最近はかなりメタボ化が進行しており、登るスピードにはあまり自信がなかったのですが、普通の登山者と同じくらいのスピードでは登れるということが分かりました。しかも今回は道中写真をかなり撮ったので、登ることに集中すればもっと早く登頂することもできたと思います。

 

ちなみに山頂はギザギザした岩に囲まれた狭いスペースで、最大でも10人程度しかいられません。しかも次々登山客が登ってくるのでかなり混み合います。

 

山頂では皆、写真に写っている標高2,236mと書かれた岩の前で記念撮影をしています。

私も一人ぼっちとはいえこの記念すべき登頂をぜひカメラに収めたいと思い、写真をお願いできそうな人はいないかと周囲をうかがっていると、ちょうどタイミングよく一人のオジサンが登ってきました。オジサンも自分のカメラを取り出して記念撮影をしたいようだったので、お互いカメラを渡して記念撮影をし合います。

 

新山からすぐ近くに七高山の山頂も見え、そちらにもかなりの登山客が登っているようでした。せっかくここまで来たのでこのまま七高山にも登ってみようかと一瞬考えましたが、あちらも山頂までかなり険しい岩場が続いており、一見して楽なルートではなさそうです。この時すでにかなりの疲労感も感じていたため、今回は諦めることにしました。

 

結局山頂にいたのは5分程度だったでしょうか。

もう少しゆっくり周囲の景色を見ていたかったのですが、山頂はかなり混み合っていて景色を眺められるスペースも限られています。次々と登山客も登ってくるので、ここは潔く下山することにしました。

 

再び岩の谷間を通って下山します。

後から調べたら胎内くぐりと言うらしいですね。

確かにほぼ外界から遮断された空間です。

 

途中渡ってきた千蛇谷雪渓を上から眺めてみました。

 

下山中も景色は相変わらず素晴らしかったですが、少し雲が出てきました。

山の天気は午後から崩れていくというのは本当のようです。

 

そして再び鳥海湖。

行きは日の光を受けて輝いていましたが、帰りは周囲にガスが出てきて神秘的な雰囲気がさらに増しています。とにかくすばらしい!

 

そしてついに登山道入口付近まで降りてきました。

はるか彼方に見える山頂。あそこまで行って帰ってきたんだと一人感慨にふけります。

この辺りまでは鉾立山荘の駐車場に車を停めた観光客も鳥海山を眺めに登ってきます。

観光で来ていたオバちゃんの集団にどこまで行かれたの?と声をかけられたので、山頂まで行ってきましたとお答えしました。(やや誇らしげ)

 

稲倉山荘です。

名前は山荘ですが、いわゆるお土産屋さんですね。レストランも入ってます。

せっかくなので家族に何かお土産を買っていこうと中をのぞいてみました。

象潟の登山口は秋田県のにかほ市なので、お土産も秋田県のものが中心です。

今回はお土産に「いぶりがっこ」をチョイスしました。

この「いぶりがっこ」は秋田県外にはほとんど流通していないため食べたことがない人も多いと思いますが、かなりお勧めです。たぶんハマります。

 

というわけで今回の鳥海山登山を無事終えることができました。

往復の所要時間は9時間弱。

私のような日帰り登山専門の初心者にとっては相当長いコースでしたが、山頂付近を除けば全体的に登りやすいルートだったと思います。

疲労はありましたが、途中つらさをあまり感じませんでした。

やはり鳥海山は登り始めから山頂まで景色が素晴らしく、ずっと気分よく登れたことが大きかったと思います。

由利本荘市側の祓川から七高山に登るルートも素晴らしいようなので、ぜひまた来たい山ですね。

 

(おわり)

(前回からのつづき)

 

千蛇谷雪渓を越えて谷沿いの登山道をずっと登っていきます。

切り立った斜面に所々雪渓が残っている場所がありますね。


この辺は少し岩場もありますが、基本的に背の低い木や草などの間を抜けていきます。

 

さらに進むと周囲が大きくてゴツゴツした岩ばかりになってきます。

しばらくは岩の間の登山道を進んでいきますが、そのうち足場も岩ばかりになります。

傾斜のきつい斜面に大きな岩が積み重なっているため、手を使って登る必要がありました。

ペンキで目印が書いてありますがやや分かりづらく、私は途中で目印を見失い、いつの間にか本来のルートより右側の急な斜面を登っていました。

写真はこの辺りでひときわ目立つ大きな岩です。

 

そしてついに山頂一歩手前にある鳥海山大物忌神社に到着です!

神社の周囲は相当広いスペースがあり、たくさんの登山者が休憩していました。

 

僕もここで持参したカロリーメイトを食べようと思いザックから取り出すと、気圧の変化で袋がパンパンになっています。今はもう何度も山に食べ物を持って行って驚きもなくなりましたが、この時は標高2千メートルの高度を意外な形で実感しました。

 

ちなみにカロリーメイトを食べながら周りの登山者を見てみると、それぞれ持参したバーナーやコッヘルでハムを焼いたり湯を沸かしてコーヒーを淹れたりしています。それまでは基本的に食べられれば何でもいいと思ってカロリーメイトやパン、チョコなどを持参していましたが、この時は少しうらやましさを感じてしまいました。人間疲れていると温かい物が欲しくなるんですね。

 

しばらく休憩した後、いざ山頂に向かおうと思って周囲を見るとザックがたくさん置きっぱなしになっています。初めは?と思いましたが、他の山頂に向かう登山者を見て納得。皆さんザックを置いて身軽になってから山頂へと向かっていきます。

 

これは日本のいいところでもあるのですが、私にはちょっと無警戒に思えて自分はザックを背負ったまま山頂に向かうことにしました。確かに人様の山道具を持って行っても得をする人はほとんどいないとは思いますが、人をダマす、ボッタクルことしか考えていない某国の人などもそれなりに見てきた経験上、ザックを置いていくことにはかなり抵抗を感じます。

 

鳥海山大物忌神社から先は傾斜のきつい岩場になり、ちょっと大げさに言えばボルダリングのような感じになります。私は高所恐怖症なので慎重すぎるくらいゆっくりと足場を確認しながら登りました。

 

岩場の中腹から神社方面を見下ろすとこんな感じ。なかなかの高度感です。ただし小学生くらいの子供や70歳くらいと思われるおばあちゃんも登っていたので、基本的には誰でも登れるレベルかと思われます。頻繁に来ていると思われるおじいさんが普段着並みの軽装+長靴でヒョイヒョイ登っていたのにはやや驚きました。

 

一度岩場の狭い谷間に降りていく場所があります。

足場は十分確保できるので慎重に降りていけば問題ありませんが、かなりの高さがあり下は尖った岩ばかりなので、落ちたらひとたまりもありません。谷間の底はあまり日の光が差し込まないため薄暗く、なかなか雰囲気があります。この辺りは特に山登りの醍醐味を感じられる場所ではないでしょうか。

 

(つづく)