♪キーンコーンカーンコーン♪




城「だいきおらんし帰るん一人かぁ……」


ついつい言葉がこぼれてしまう。



城「こんな事前にもあったなぁ」





中学1年の夏、だいきは母と喧嘩をし1週間、家には戻らなかった





城「今回も笑って帰って来てくれるやろ!」





なんの確信もないなか、自分を勇気づけるかのように喋っていた。





帰りの支度をすませた後、下駄箱に行き靴をはきかえる。近くにあっただいきの下駄箱はもちろん何も変わっていない






重い足取りのなか校門をでようとしたその時!



いきなり肩を掴まれ、強引に近くの路地に引き寄せられた





城が助けを求め叫ぼうとした



しかし、それをさえぎるかのように話しかけられた





?「静かにしろ!」




掴まれた首元には鋭くとがった何かが突き付けられている





城「やめろって!何者やねん」





?「とりあえず一度落ち着いて話しを聞け」




その言葉を言われた時、何故か安心感が心の底から湧きだしてきた。





城「で、だっだっ誰!?」




?「いきなり驚かしてすまなかった。私の名前は齋藤しょうたと言う。」




城「じゃあ齋藤さんに質問!何者?」




齋藤「まぁ簡単に言うとだな、君の友人を誘拐した組織の者だ」




城「はぁ~~!?」




安心とは裏腹に怒りが込み上げてくる




齋藤「ちょっと待て!言い方が悪かった。君の友人を誘拐した組織に入っていたものだ。しかし今は違う。」



城「じゃあ、だいきがどこにいるか知ってるんやろ?教えてくれよ!」




齋藤「聞いてどうする?」



城「助けにいく!」



齋藤「まぁそう焦るな!君の友人を助けるためにわざわざ組織を抜けてきたんだ。まずこれを見てくれ。」




齋藤さんは目をつぶり何かを考えているような感じだった。






城「___!」





見て驚いた。齋藤さんの爪はみるみるとがってきた。歯はするどくとがり、髪の毛が一気に増え始め、立派なたてがみへと変わっていく。



最初首元にあてられていた鋭いものはあの爪だったのだろう


城「どうなってんねん!?」



口があいたまま閉じようとはしなかった。





齋藤「たくさん話す事はあるが、まずこの姿について話しをするとしようか。信じられんと思うがよく聞いてほしい。」


城は首を縦にふる。




齋藤「俺は一言で言うとライオンと人間の中間の生き物だ。つまりライオンのGMと言うことになる。」



城「GMってなに?」



齋藤「genetically modifiedを短縮したものだ。」



城「英語は苦手やしよう分からん!」



齋藤「日本語で訳すとすれば(遺伝子組み換え)と言う意味だ。つまり俺の体はライオンとの遺伝子組み換えで出来たものなんだ」




信じられないと思った。しかし目の前で見せられては信じるしかなかった。



齋藤「君の友達はだいき君と言ったよな?その子も強制的にGMされたんだ」




冷や汗が全身ににじむ




城「なんの動物に……?」



齋藤「コウモリ。GMには種類がある。植物とのGMもあれば動物とのGMもある。問題は動物の方にある。動物の種類によって性格が変わってしまうものがあるんだ。徐々に悪い自分に飲み込まれてしまう。その1つがコウモリのGMなんだ」





城「嘘やろ?じゃあだいきはだいきじゃなくなったって事?」




齋藤「その可能性は高いな」





城「なおす方法とかないの!?」




齋藤「1つだけならある!」




城「頼む!教えてくれ!」



齋藤「その方法とは…………」




















続く
鏡にうつった自分を見て驚いた



完全に黒くなった皮膚、大きくなった瞳、するどく尖った犬歯、そして背中には黒く大きな翼………





感情には少し変化が起きていた




だいき「ち、血がほしい……」





しかし自分の感情を忘れてはいなかった。




だいき「どうしたらええねん………」




瞳からは大きな雫がたれる。この姿、誰が見ても人間ではない。血を求めてしまう感情。全てがおかしくなっていた。





おもむろに携帯をとりだし受信BOXを開く。




手は自然に奮えていた。




返信とかかれた項目をクリックする




本文:助けてくれ




それだけしか送れなかった。










母「いつまで洗面所いんの~?早くでなさい!」



だいき「___!」



母がいる事をすっかりわすれていた。母に見られてはマズイ!




そう思った時、ドアが開いた。






母「何し……__!」


ガブっ!







不意に母の首元に噛みついてしまった






だいき「ち、ち、血!!」





母は気づけば気絶していた





その母を見た時、我に返った




だいき「や、やばい!」





どうしていいのか分からなくなっただいきは玄関にダッシュした




勢いよく扉をあける




涙で視界はかすんでいた




でもすぐに分かった






Kが立っていた





K「のれ」


Kの横には真っ黒な車が一台ある。あの夜に見た車とそっくりだった




だいきは何もいわず車にのりこんだ。しかし涙は止まる事を知らなかった。


















翌日




♪ピンポーン♪


いつまでたっても返事がない。城は少しいらいらしながらさけぶ。




城「だぁーいーきぃー!!」


何も返事がない。もう一度さけぶ


城「だぁぁーいぃーきぃぃー!?」



またしても返事はない。




城(なんかおかしいな……)


玄関の前に立つ



城「はいるでぇ?おじゃまします!」



玄関に入った城は今さら不思議に思った。




城「なんで鍵あいてるん?」



だいきの家の構造はよく知っている。昔からよくこの家で遊んだものだ。


まずだいきの部屋にいった。



城(どうせまだ寝てるんやろぅ)



そんな思いを胸にゆっくりと足を進める。


ガチャっ!



ドアを開けた城は回りを見渡した。


しかしそこには誰もいない。



あまり気にはせず
リビングの方へとむかう



テレビの音が少しもれていた。




城「いつまでテレビ見てんねん」




リビングについた城はさすがにおかしく思った




テレビがつけっぱなしで誰もいない




城「そうか!朝風呂か!」


だんだん足取りが速くなり洗面所の手前に来た時、扉の隙間から足が見えた。




脳に冷たい何かが走ったのと同時に城は駆け寄った。



城「おばちゃん?おばちゃん!起きて!」


だいきの母が倒れていた


ピクリともしない。



サスペンスドラマのように脈に指をあてる。




城(死んでる………)




ダッシュで電話に向かった。110番を押し、住所を言う。パニックで自分でも何を言っているのか分からない




全ていいおえた後、その場に座りこんだ………





………





















ゆうた「だいきが行方不明!?」




城「うん………。今警察が探してるけど、見つからんらしぃ………」




ゆうた「どうしたんやろ…」



翌日、学校ではこの噂がもちきりになっていた。


城はあの後、学校には行かず家に帰らせられた。不安で寝れなかった。



ゆうた「なんか心当たりないん?」



城「おととい、元気なかったぐらい……」



ゆうた「えっ?普通じゃなかった?」


城「長い付き合いやしわかんねん!あいつなんかあった時はいっつも下みてる。」


ゆうた「それいつから?」


城「おとといの朝からずっと……」



ゆうた「3日前になんかあったんかな?」



城「分からん。帰ってる時は普通やってんけど……」





もうすぐ授業が終わり下校の時間になる。






校門の前には人影が一つ。ぽつりと立っていた。




?「もうすぐ来る時間だな」









続く
?「やっと起きたか」




だいき「__?」





目が覚めたと思えば
そこは知らない部屋だった回りはとても暗くろうそくがところどころに立っている



見上げた先には玉座のような大きな椅子があり1人の男が腰かけていた


回りには先ほどのタキシードの男とは違い、へんなお面のようなものを被った集団が規則的に並んでいる。



だいき「ここどこやねん!解放しろや!」



内心とてもこわがっていたがあえて強気に出る事にした。



?「ガキは威勢がいいな」


玉座の男は見下すように言葉をはなつ



だいき「お前だれやねん!」


?「そうだな、Kとでも名乗ろうか」



Kはクスクスと笑う




だいきは不意に逃げ出そうと思った。しかし手と足が縛られていた事に今さら気がついた。



だいき「なんのために連れてきてん!?はよ縄ほどけ!」




いつでも強気にでる




K「連れて来ただけではない。ちゃんと理由はある。やれ」




だいきの隣に仮面を被ったやつが来た。するとだいきのうでを引っ張り服をまくった。


プスっ!




だいき「___!」





だいき「あぁあぁーー!!」





注射器のようなもので
何かを注入された……









だいき「なんやねん!これ!」







K「話さなくてもそのうち分かる」





目の前が真っ暗になった

















だいき「んんぅ~……」


目が覚めた時
だいきは家の前にいた
体にはなんの変化もない




だいき「昨日のはなんやってん……」




時計を確認すると
午前5時だった



家に入ろうとした
その時






♪ピピピピピ♪




携帯がなった





宛先:※※※※※.Jp
題名:無題
本文:お前は私達を頼らなければならなくなる。その時はこのメールに返信するがよい。










だいき「もぅ意味が分からんわ」






とりあえず学校の準備をしようとした。ご飯を適当に済ました後、シャワーを浴びるために服を脱いだ。







だいき「なんやこれ!」







鏡にうつった自分を見て驚いた。





背中には翼のようなあざができていた。






まるで悪魔のような……






どうする事もできずに普通にシャワーを浴び城が来る時間を待った





だいき(このことは皆にはだまっとこ)








♪ピンポーン♪




城が来た!




だいき「今行く!」




いつもと変わらないように返事をした後、いつもと変わらないように登校した。






特になんの変化もなかった。










しかし美術の時間
彫刻をしているときの事だった。






ゆうた「痛っ!」




クラスの一人である木田ゆうたが指を切ってしまった。出血していた。







だいき「___!」





それを見た瞬間無意識に体が動いた。







気がつけばゆうたの血を吸っていた。









ゆうた「何してんねん!だいき!」





だいき「えっ?」





だいきは我に返った




同様するしかなかった




だいき(今のなんや!?)





ゆうたは少しひきぎみ
だったが笑って流し保健室に走っていった






そしていつもの時間に学校が終わった。



城「帰るぞぉ、だいきぃ」



だいき「………」



城「だいき?」



だいき「あっ!ごめん。帰ろ帰ろ。」





あの授業以来だいきはずっと考え事をしていた。なにかおかしい。そんな感情だった。







しかし何もなかったかのように城には接した。






城「じゃあまた明日なぁ」




だいき「うん…じゃぁ」







今日は変な事しかおこらない。でも胸の奥底には何か楽しんでいるような自分がいる不思議な感情だった








だいき「とりあえずシャワーでも浴びるか…」





だいきが洗面台の鏡を見た瞬間、また驚いた。










肌が少し黒くなっている……









♪ピピピピピ♪





電話だった







だいき「はい?」



K「どうだ?もう気づいたか?」




だいき「その声はKか!お前俺に何してんっ!?」



K「まぁそう焦るな。簡単に言うと、遺伝子を組み換えた。」





だいき「どういう事?」




さっぱりわからない





K「詳しい事はまた話すとしよう。とりあえず今何か頭にもやもやした想像はないか?」





だいき「ある……」



確かにあった。今まで感じた事のないような感じだ。



K「もっと強くイメージしてみろ」



だいき「………!」




K「飲み込みがはやいな。じゃぁまたな。」






だいきは目をあけた。





すると鏡にうつった自分が………







続く