ここからやっと世界の営みが始まります!タロットカードと一緒に世界を旅していきましょう!


1番のカードは「魔術師」です。


0の「愚者」が「無意識」であるというなら、「意識」の始まりはこの魔術師です。

始まりが魔術師っていうのがいいですよね!これぞタロットカードという格好いいカードです。

地水火風の四元素を司り、世界を統合し、創造する者として描かれている魔術師。


「カバラ」と呼ばれるユダヤ教の原理に基づいた創造論、終末論、メシア論を伴う神秘主義思想が西洋魔術の元になっているそうです。まさにこの魔術師はその価値観の象徴。世界を統合し創造する者としての英知を表しています。


ちなみに、ウェイト版タロットを作ったアーサー・エドワード・ウェイトや魔術師アレイスター・クロウリーが所属した近代西洋儀式魔術の秘密結社である「黄金の夜明け団」の思想の影響で、魔術師は始まりとしてさらに重要な意味付けをされたと言われています。


カードに描かれることが多い図柄は、杖(知恵)、剣(意志)、聖杯(情緒)、硬貨(物質)です。まさに小アルカナの4つのマークと対応してますね。


これもウェイト版からの変更ですので、魔術師がいかに重要な位置にあるか分かるでしょう。ちなみにウェイトはカードの意味を「意志・手腕・外交」と定義しています。


私たちは始まりからすでに、学習する前からすでに意志を持っている、という力強い宣言のように聞こえます。


タロットMerryGoRound―愚者の世界旅行―

もちろん最初はやはりこの「愚者」のカードから始めなければならないでしょう。


タロット最初のカードです。Noは0の特別なカードです。

Foolは直訳で馬鹿、愚か者です。私のブログネームにも使わせていただきました。


愚者は始まりにして、純粋無垢な無意識の象徴、とよく解釈されます。タロットの種類によっては番号無しだったり順番も一番最後になったり…自由にさまよってますね。ウェイト版タロットの絵では、彼は自分の目の前に崖が迫っていることに気付いていない。犬は前進を促す。でも、崖から落ちるか、踏みとどまるか、それは彼次第なのです。


私が一番好きな解釈は0のゆえんである、この「愚者」が残り21枚の世界を順に旅してゆく、という部分です。


私たち人間は、制度の中に生きています。国だったり法律だったり道徳だったり運命だったり…


でも愚者は何者にもとらわれない。プリミティヴな存在と言えるのです。

そう、胎児にはどんな風景が見えているのでしょうか?私たち大人が草木を「緑」、晴れた空を「青」と既に決まっている色の名前で呼びその通りに感じるのに対して、生まれたばかりの赤ん坊はいったいほんとうはどんな風に色を感じているんだろう…と時々不思議に思ったりします。


無意識にいる存在…何も考えず何も求めず何にも縛られない自由。欲とは無縁のその姿に、俗人の私は憧れを抱かずにはいられません。


タロットMerryGoRound―愚者の世界旅行―-愚者

一般にタロットカードと言われて認知されているカードは、

ウェイト版タロットカードを元に製作されたものが多いです。


カードは全部で78枚あるのですが、皆さんがよく知っている「死神」「塔」「運命の輪」といったような神秘的な図柄が描かれた22枚のカードは大アルカナ・カードです。


普遍的な象徴やイメージ、伝説、神話、哲学、宗教や人類の魔術への信仰が組み込まれた22の図柄はどれもゾクゾクするほどイマジネーションがかきたてられるようなものばかり。意味が分かればもっと面白くなります!少しずつ私なりに解説していこうと思うので良かったら読んでみてくださいね。


さて、大アルカナがあれば小アルカナのカードもあるわけです。

小アルカナカードは残りの56枚で、大別してワンド(Wand)・ソード(Sword)・カップ(Cup)・コイン(Coin)の四つの絵柄があり、それぞれ1~10・ペイジ(Page)・ナイト(Knight)・クィーン(Queen)・キング(King)の14種類があります。


これで何か思いつきませんか?そうです、トランプとそっくりなんです

トランプとの関連性についてはのちのち触れていくことにしますね。


占いに使用する場合、大アルカナの方がイメージを獲得しやすいという利点があります。一方小アルカナはより細かく具体的な運命の指針・選択を占うときに便利だといわれています。でも現在では、大アルカナの方が重用される傾向にあるみたいです。やはり絵柄にあるパワーというか、不思議な力が占いなど神秘的な力が必要な場合には力を発揮するようですね。


私はまず、主に大アルカナ・カードについて掘り下げていきたいと思ってます!