うだるような暑さが続いておりますが・・・・
少しでも涼しくと、『夏のしつらえ』が施された祖父母の家を思い出します。
網代敷に葦障子・御簾障子に座敷が変わり、軸も夏仕様に衣替え
麻のれん、ちぢみの座布団、うちわ等
子供心に『夏』を肌で感じたものでした。
都会でありながら、庭には蹲・獅子脅し・灯篭
泊まりにいくと、ちぢみのお布団がさらさらと肌に心地よく
庭からもれる灯篭の明かり、獅子脅しの音、私が寝付くまで
祖母が仰いでくれた団扇の風・・・・
まさに、『 陰翳礼讃 』 谷崎潤一郎 の世界 です。
当たり前のように感じていた感覚が、
とても大切なことだと気付いたのは
やはり家庭を持つようになってからでしょうか?
現代の家事情では、収納場所にも困ってしまいます。
子供の頃に自然に覚えた感覚を娘に教えてあげられないもどかしさ
まぁ、本人は知る由もなく(-^□^-) ですが・・・・
通常の暑さとは異なる今年の夏が
そんな事を思い出させてくれました