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メガネ的ホラー映画目録

ホラー映画について

今日は有名サイコスリラーの「エスター」を観ました。

【あらすじ】
二児の母が主人公。一見普通の母親なのですが過去には死産を経験したり、アルコール中毒だったり、それが間接的な原因で子供が池で溺れかけるなどかなり闇の深めなお方。

そんな主人公夫婦は養子をとることを決意して孤児院をの訪問します。そこで出会ったのがエスターという少女。ロシア生まれらしく色白で、常にチョーカーとブレスレットを外さず、古びた聖書を持ち歩いているというこちらもどことなく闇を感じざる得ないキャラクター。

夫婦はこの子をとても気に入り新しい家族として迎えるわけですね。最初はよかったんですが、段々と問題が起きてきます。エスターがもつもう1つの顔に周囲が知らないうちに翻弄されていくわけです。

【感想】
①不愉快さ
この映画を一言で表すなら「不愉快」です。映画を観終わってからどうしてこんなに不愉快な気分なんだろうと考えてみました。理由は2つありそうです。
1つ目はエスターのもう1つの顔です。あまり多くは語りませんがこのキャラクターにはわかりやすいくらい表裏があります。そして単純に人は表裏のある人が嫌いなんですね。だからエスターというキャラクターに嫌悪感を抱いてしまうのです。
2つ目は登場人物の思考と観客の思考のギャップです。
この作品では早いうちからエスターの二面性が押し出されます。これに対して観客は前述のような嫌悪感を抱くわけです。手首を隠している時点でヤバい匂いがプンプンするのに挙句は裏の顔の数々ですからねぇ…。しかし登場人物はそれに気づかないのです。もしくは養子という関係上それに目を瞑ってしまうのです。養子という文化が日本はアメリカほどポピュラーではないと思うので実際はわかりませんが…。
とにかく画面を通して彼女の奇行を認識できる僕達とそれができない登場人物たちとの間にあるギャップに憤りを感じます。

とにかく不愉快。ただホラー映画としてはここまで不愉快にさせてくれたことに感謝です。

②信じてもらえない恐怖
前述の観客と登場人物のギャップは認識の違いと言い換えられると思います。そうして観るとその違いは登場人物間にも存在します。主人公は割と早い段階からエスターがおかしいことに気づいていました。しかし主人公の暗い過去のせいで妄想扱いを受けてしまいます。自分が正しい確信があるのに信じてもらえないがために何もできない。主人公もまた周りとの認識の違いに苦しんでいるのです。

そして同じ立場の観客は自然と主人公に感情移入できるのかもしれません。

【まだ観てない人へ】
この作品を観たことのある多くの人はこれをオススメするときに「エスターがヤバい」と言うと思います。僕も友人にオススメされたときはそう言われました。そして僕も「エスターがヤバい」と思います。

ですが個人的に着目してほしいのはやっぱり「認識の違い」です。画面の外で観ている観客にとってはテンポも良いしエスターに嫌悪感を抱きますが、画面の中ではそうはならない。登場人物たちの思考のテンポの悪さが嫌悪感、不愉快さ、恐怖を助長させます。全ての根源はエスターがヤバいこと。