北方でLRが霧に消えた。
そして、4名が殉職した。
あと数年で退官のベテランパイロット。
家族をあと少しで安心だったのだろう。
新進気鋭の若手陸曹。28歳だ。まだ28歳だ。
これからなのに。
私生活の夢、自衛官としての希望、様々な思いが霧に消えた。
以下は防衛省発表の抜粋である。
5月15日(月)北部方面航空隊(丘珠)所属のLR-2×1機が、北海道知事から緊急患者空輸に係る災害派遣の要請を受け、11時23分に丘珠駐屯地から離陸後、函館空港周辺を飛行中、11時47分頃の交信を最後に管制官との連絡が途絶。11時48分頃、航空自衛隊のレーダーから消失していたことが確認された。
抜粋終わり。
捜索人員は主力は7Bと7D管内の部隊のべ2600名である。
夜通しで捜索だ。
演習場整備期間であり、捜索への出動の苦労は想像つく。
これは自衛隊の現状でできる最大限の捜索であり、搭乗隊員への最後の自衛隊からの心使いだ。諦めないという。
事故原因の解明などの報道などいらないし。
災害派遣要請への道への批判の記事をあるが、私は必要ないと思う。
必要なのは、隊員、家族への心からの感謝と祈りの気持ち。北方航空隊の隊員の悲痛な思いをともに感じることだろう。
これからも自衛隊の航空機は事故に遭遇するだろう。
とても悲しいし、あってはならないことだ。
しかし、全ての機関が白旗を揚げたときに、任務に臨むのが自衛隊の役割である。
「無理をする」
そうでなければ、自衛隊という組織のアイデンティティーが保てないのだ。
なぜ無理をする。なぜ耐えられる。
先日、統幕長が、「憲法9条に自衛隊が明記されることは、一自衛官としてありがたい」と述べられた。
違憲だ。自衛隊は違憲だ。
創設以来、そう批判され続けた組織。
アイデンティティーの無い、霧の組織。
隊員の名誉はどこにあるのだ。
霧に消えた隊員への追悼の報道はないのか。
自衛隊のアイデンティティーはどこにある。
だから無理をする。