久しぶりの投稿です。
先日「LOGAN/ローガン」を見たのですが、ボロ泣きしてシアターをあとにしました。

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とにかく凄かった。
終わりのないユニバースの中の一つの物語に終わりを見せつける。
そして次世代へ託す。

X-MENユニバースを見ていないとローガンをたのしめないとおもっていたのだが(僕は全部見ている)、蓋を開けてみたら過去作を見ていないのに一人の人間の最期を綺麗に描き、終わりのないX-MENユニバースに一つの終止符を打ったのだ。


今作は今までのようなX-MENの華やかな活躍を見るのではなく、ミュータントが生まれなくなり、ミュータント狩りが行われている世界の中で老いでヒーリングファクター(超回復能力)があまり作用しなくなったローガン(ウルヴァリン)が、アルツハイマーのせいでテレパシー能力を制御できなくなったチャールズエグゼビアを介護しながらメキシコ国境で隠れながら過ごしているというヒーロー物とは思えない世界だ。

ローガンはかつての輝かしい姿ではなくタクシー運転手をしながら生計を立てている。そこにガブリエラと名乗る女性が現れ「ローラをカナダ国境まで送っていってほしい」と依頼されたところから物語は始まる。
最初は断っていたのだが、ローラを追っていたミュータント狩りの集団にローガンとチャールズの居場所がバレてしまい、渋々ローラをカナダ国境まで送り届けることに。
ひたすら逃避行を続けるうちに彼らの間にできる絆が本当に素晴らしい。


かつてヒーローだったローガンがなぜ依頼を断ったのか。
それはもうそのような力は残っていない状態。
そして130年以上生きている彼は自分とか変わった人間が死んでいく様を見続け、「俺と関わると死ぬことになる」という理由で断っていた。
メキシコ国境からカナダ国境まだ送り届ける、ということからも分かるようにもはやミュータントには居場所がなくなっている。

まあ結局送り届けるハメになるんですけどね。

あらすじはこんな感じです。
これ以上はネタバレになります。

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僕がこの映画に衝撃を受けたのが冒頭でも書いているとおり、近年の映画シーンの終わりを見せないユニバースが主流となってきた時代に終わりを見せつけたというところだ。
もはや1本の映画に結末など用意されていない。
かくいうウルヴァリンシリーズも大きなX-MENユニバースの中の一欠片だ。
それなのに一つの映画として完成し完結までをやってのけた。
人間業かよ。


ウルヴァリンは無敵の治癒能力、野性的な戦闘能力の高さで死なないものと思っていた。いやオールドローガンとなりいつかは死ぬと思っていたものの、認めたくなかったというところか。


ウルヴァリンサーガを終わっていても、それはX-MENユニバースの中にウルヴァリンを永遠に封じ込めただけ。
これからもX-MENユニバースは更新されていくし、一新されたりすることもあるだろう。
だけどもその世界の中にこれからもウルヴァリンは確実に存在し続けているはずだ。

そしてこの映画はなぜタイトルが「ウルヴァリン」ではなく「ローガン」なのか。
それはウルヴァリンはミッションコードであり、普段はローガンと呼ばれていることにほかならない。
これはウルヴァリンの話ではなく、ローガンというひとりの人間の終の物語なのだから。

ヒュージャックマン演じるウルヴァリンはここで幕を閉じたが、ダフネキーン演じるローラがウルヴァリンの精神を受け継いでこの後もかがやいてくれるはず。

長くなりましたが、しっかりまとまっているのか定かではありません。
でもとっても良い映画でした。